ウーロンゴン大学
【交換留学】
1/8 就職活動体験報告開催!
【交換留学】
2023年2月~2023年11月
白井 佑汰(参加時4年生)
健康科学部 心理学科
自然が豊かでとても大きな大学でした。国際色もとても豊かで、学習に対して意欲的になれる場であると同時に、とてもリラックスできる場でもありました。とても穏やかな雰囲気で、個人が各々の目標に向かって努力している印象を受けました。
私が感心したことは大きく2つありますが、その一つ目は学生のストレスを減らすための工夫が多いことです。芝生の上で勉強や昼寝、外の空間をうまく使った椅子と机、頻繁に行われる広場での音楽の演奏会などが素敵でした。特に演奏はとても穏やかでその自然になじむ歌が歌われ、授業の合間に聴きに行っていました。ヨガや瞑想も充実していて、たまに参加しました。また大学が無料で食べ物を学生に配る日もありました。
もう一つは大学にお酒の提供をする本格的なバーがあることです。授業後にビールを飲みに行ったり、イベントに参加している学生をよく見かけました。
私の住んでいた寮から15分間の無料バスで通学していました。平日は午後6時まで10分間隔、そこから午後10時までは20分間隔でバスが走っていましたが、毎日遅延が起きていました。
私は各セメスターで3科目、合計6科目の授業を取りました。特に思い出深い社会学の授業について話しますが、私が受けたどの科目にも共通して言える部分が多いです。どの科目も基本は講義と少人数クラスでのディスカッションを主とした2つの授業が毎週あります。社会学の授業は毎週40~60ページのリーディングがあり、その内容を発展させてディスカッションを行います。私はディスカッションや発言が好きでしたが、大変なときもありました。その時は先生やクラスメイトに今は大変な時期だから難しいと伝え、教室の外で休憩をしたこともありました。涙が出た日もありましたが、素直にその気持ちを受け止めたこと、先生が親身になって聞いてくれアドバイスをもらえたことから、無事最後までやりきることができました。私の中で大事にしていたのは、英語の力よりもコミュニケーションをとることです。また課題でいい成績が取れたときや、クラスに貢献できたときは嬉しかったですね。
ウーロンゴン大学は4つの寮から選べます。私は朝食と夕食を寮で作ってもらえる、スーパーまで最も近い徒歩およそ10分、一人の個室もありながらルームメイトと過ごせる、またビーチまでも徒歩10分で行ける、価格もバランスがとれていると判断したため、キャンパス・イーストという寮を選びました。私にとってキャンパスイーストを選んだことは大正解でした。
私の友達の95パーセントはキャンパスイーストに住んでいます。そしてその友達と毎晩、寮の学食で会うことができます。友達と毎日話せることは、想像以上に素晴らしいものでした。自分が所属するコミュニティによりますが、夕食の場で新たな友達作りはもちろん、遊びに行く提案や、悩みを後で聞いてほしいと話したり、元気がなさそうだと、あの子は大丈夫だろうかと互いに気にかけていました。みんな家族と国を離れ、一人で新しい土地にやってきた身です。私は彼らに感謝してもしきれません。また自然豊かなキャンパスイーストの景観は、いつも心を癒やしてくれました。
私のルームメイトは4人いて、全員オーストラリア人でした。彼らのアクセントやオーストラリア独特の言い回しは、帰国前でも聞き取ることは少しハードでした。ですがとても気さくでフレンドリーな方々で、必需品の買い物等入寮時に大きくサポートしてくれました。みんなでKFCを食べに小さなドライブに行ったこともあります。しかし、騒音が気になっていた時には、勇気を持ってポジティブにコミュニケーションを取り、やめてほしいと伝えたり、向こうの文化を理解することで、適応していきました。こうして部屋でのパーティーもほとんどなくなりました。一人で抱えないことが大切です。
キャンパス・イーストに2週間ごとに支払う315ドルのほかに、月に500ドルから700ドル程度を使っていました。テスト週間など、節約できるときは月に400ドル程度です。
一番支出に使ったのは食べ物で、寮から徒歩およそ10分の所にスーパーがあり、お菓子などを主に購入していました。また自分へのご褒美として外食に行っていました。全体的な物価としては、日本の2倍から3倍のイメージです。しかし量が比較的多く、日本と近い価格帯もありました。ハンバーガーはどれも美味しく、スーパーで売っているカンガルーのお肉もいただきました。マクドナルドもオーストラリア限定など、日本に比べかなりメニューは豊富でした。また留学後半になってくると、タピオカに夢中になっていました。外食開拓は友達との楽しみであり、日本食や中華も素晴らしかったです。オーストラリアは多民族文化のため、様々な国の料理がウーロンゴンの町でも食べられました。
私が当時悩んでいたことで、それがどうなったかお伝えさせていただきます。
まず英語と友達作りですが、最初は誰が何をいっているのか、集団ではほとんどわかりませんでした。その頃は観光客気分を大事にして、みんなが出かけるところについて行き、過ごしていました。時間の経過と、人をもっと知りたいという気持ちが、友達作りと英語の力の飛躍に繋がりました。また新しい交換留学生が各国からキャンパスイーストにやって来た二学期目には、一学期目の寮での経験を生かし、友達作りがとてもスムーズにいきました。相手に自分を知ってもらうことも大きく役立ちました。また英語については、思うように喋れなかった期間も諦めずに使い続けていたことが、振り返ると効果的だったと感じました。
寮の騒音と不衛生にも悩みましたが、相手とコミュニケーションを取り、はっきりとポジティブに伝えること、またこちらも向こうの文化を理解することで、大きな問題ではなくなりました。寮の部屋変更もできるので、部屋を変えて解決していた友達もいました。
またキャンパスイーストは英語の成長と友達作りの観点からも、一番良い寮だと私は思っています。ただソーシャルイベントの機会が多いので、最初は気疲れするかもしれません。
初めて国を出て、言葉も何もかも違う中で生きることは、私に多くのことを教えてくれました。しかし英語が通じなかったり、たくさん悩むことが滑稽に思え、日本に帰りたい日々も最初は多くありました。出国前から覚悟はしていましたが、私にとって真新しい環境に順応していくことは、とても辛く、新しく、そして美しいものでした。いつも手助けをしてくれたのは、日本にいる家族、友達、そしてオーストラリアでできた友達です。私は彼らの友達になれたこと、互いに助けあえたことを誇りに思います。向こうで過ごした記憶は、私の血肉となり、これからに生きてくるはずです。
日本に帰り、私は原点に少しでも立ち戻れた気がします。そしてこれからも、私のペースで進んでいきたいと思いました。休む期間や、進めないときがあっても良いですし、その期間はとても大切だと思います。大事なのは、自分自身としっかりコミュニケーションを取ること。私は留学中もこの事を自分に言い聞かせていました。
最後に、このような機会は私だけでは決して経験できませんでした。勇気をくれ、様々な面から支えてくれた家族、先生、友人に感謝しています。ありがとうございました。