暨南大学
【交換留学】
1/8 就職活動体験報告開催!
【交換留学】
・北京、上海に次ぐ中国第三の都市
・温帯夏雨気候に属し、
高温多湿な気候が特徴
・「食は広州にあり」
華僑の最高学府‥中国にルーツを持つ学生のための補習学校が‘前身。
交換留学協定校である中国広東省の暨南大学に2023年3月から2024年1月のおよそ10ヶ月間、交換留学生として勉強しました。現地の中国語を学ぶ学部(華文学院)の留学生クラスに在籍していました。座学だけでなく、学校外でインタビューを通して街の歴史を動画やレポートにまとめる実践的な授業もありました。
中国は日本と学期が半年違い、9月から前期、2月から後期が始まります。参考として後期の授業の時間割がこちらの通りです。時間割には記載されていませんが、中国語教育専攻の大学院生から個別授業も受けていました。(各学期初めに募集があります。)
授業は1日平均で3コマ(1コマ90分)あります。交換留学生は留学当時の語学力でクラスが決められます。短期留学生のために英語で中国語を学習するクラスも開講されています。私は中国語学部の1年後期、2年前期の授業に参加しました。クラスは1クラス20人ほどで、私のクラスにはインドネシア、ベトナム、キルギス、ミャンマー、タジキスタン、モーリシャスからの学生がいました。日本人学生は学年で私1人でした。
先生がプロジェクターに資料を映し出しながら説明をする授業スタイルです。学生の理解度をもとに授業を進めるために、発表を求められることは多いです。
文章読解、会話、文法、社会調査実践など多様な授業により、中国語の総合的な力を伸ばすことが目標とされています。辞書を引くことは基本的に推奨されておらず、理解できなかった部分は先生が直接解説してくださいます。この積み重ねにより、聞き取れる言葉が増えていきました。中国語の授業の他に、広東語、書道、腰鼓(体育)も履修しました。
留学生用の寮「忠愛楼」で生活しました。部屋は2人部屋です。多くの場合、国籍が違う学生とルームメイトになります。
寮の隣には、食堂があります。寮内での調理は禁止されているため、ご飯は食堂または学校の近くにあるお店で食べていました。
学習机と2段ベッド、手前に衣装ダンスが置かれています。学生数増加に伴い1人部屋を改装した部屋となっているため、少し狭いと感じるかもしれません。
中国には浴槽に浸かる習慣がないため、シャワーのみが設置されています。水道代や電気代は、学生証にお金をチャージして払います。洗濯機は各階に2台設置されており、一回3元(60円ほど)で回すことができます。
華文学院の学生の半数は留学生のため、異文化を体験できるイベントが毎年行われています。2023年度は「国際美食祭」が行われました。また、2023年は学部創設70周年あたり記念式典が執り行われました。
〈国際美食祭〉
同じ国出身の学生が集まり、その国の伝統料理を振る舞います。ダンスや歌が好きな学生の練習成果の披露の場でもあります。
〈華文学院70周年記念式典〉
中国で初めて留学生の受け入れを行った「華僑の最高学府」としての70年の歴史を当時の写真、映像とともに振り返りました。
〈中秋節〉
先生が出題するクイズを解きながら、中国の三大節句の一つである中秋節について学びました。その後には月餅の食べ比べを楽しみました。
土日は授業がないので、宿題をこなしたり、友達と出かける時間にしていました。趣味のミュージカル鑑賞や博物館巡りも全て中国語で楽しみました。
大好きな「オペラ座の怪人」の中国語版が、広州で初めて上映されるということで友達と観劇しました。
先生、クラスメイトと一緒に雲台花園に行った時の写真。夏は特に暑さが厳しく、ハイビスカスも見られます。
茘湾博物館の敷地内のステージで毎日上映されている粤劇(広東オペラ)。広東語はあまり聞き取ることができませんでしたが、独特の発声法で歌われる歌にすっかり虜になりました。
〈渡航前に必要な費用〉
●海外旅行保険 約8万円 ●OSSMA(留学生危機管理サービス)約3万円
●健康診断(診断書発行費込) 約1万5千円 ●ビザ申請料金 約1万円
〈渡航費〉
●往路(東京経由) 広島空港―広州白雲国際空港 約20万円
●復路(上海経由) 広州白雲国際空港―広島空港 約3万5千円
〈渡航後の生活費等〉
●食費(1か月) 約2~3万円 ●携帯通信費(1か月) 約2000円
●その他日用品(1か月)約5000円 ●電気代(1か月)約1000円
●教科書代(前期,後期合わせて)約1万5000円
※学費、寮費、一部電気代については修道大学に納めている学費から支払われます。
1か月あたり3〜5万円を用意すれば問題なく生活を送れると思います。
手続きのため、到着してから銀行口座を開設するまで時間がかかることを想定し、5万相当ほどの現金を準備しておくと安心です。
私の場合、コロナ禍が少し落ち着いてからの出発だったため、セミナー等にも参加できず初の中国への渡航で一年滞在することになり不安もありました。しかし、同じような目標を持つ仲間と出会え、共に勉強できたことが今となっては大きな経験になったと振り返ることができます。
日本でももちろん中国語を学ぶことはできますが、現地に身を置くことで得られる知識はそれよりも多いと強く感じました。留学に興味があるのであれば、ぜひその一歩を踏み出して欲しいと思います。
ただ、発音や四声などの基礎が曖昧だと現地で次のステップに進むことが難しくなることがあると思います。しっかり基礎を固め、授業を聞き取るための「耳」を鍛えておくと最初に戸惑うことも少なくなるのではないかと私自身の反省を含め、アドバイスとさせていただきます。
大学生活の4年間はあっという間に過ぎます。その中で、異文化に触れる機会を持つことで視野を広げる旅に出ませんか。この報告書がその参考の一端になれば幸いです。
報告書PDF(学生専用)
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