イギリス・カンタベリーセミナー
【海外セミナー】
1/8 就職活動体験報告開催!
【海外セミナー】
私たちの派遣先は、国立大学のカンタベリー・クライスト・チャーチ大学です。世界各国の留学生と一緒にプレゼンテーションやディスカッション、ゲームを通し、文法・発音・語彙などを習得するコースを受講しました。授業は曜日により、グループに分かれて行われます。
月・火曜は、日本人とIFP生徒(パキスタン・インドの学生)のクラス。学習内容は「ACADEMIC ENGLISH」 がメイン。英語を第二言語とするIFP生徒は、かなり流暢でした。一方で、私たちにとってはかなり難しく、ついていくのが精一杯でしたが、「間違ってもいいから、くらいつく!」という姿勢で取り組みました。他の授業では、動画撮影してプレゼンテーションのテクニックを学ぶクラスがあり、これは金曜日のプレゼンテーション授業に役立ちました。
水・木曜は、日本人だけのGENERAL ENGLISHの授業。ここでは、月曜と火曜で分かれていた日本人学生が、みんなで授業を受けるため、いつの間にか成長している他の日本人学生の様子をみて、「頑張らなければおいていかれる」という気持ちになりました。
金曜日は、日本・IFP・アメリカ・ナイジェリアの生徒の混成グループのセッションクラス。一緒にプレゼンテーションを作成して、発表しました。テーマ内容は法律や政治を各々のグループで比較し、イギリスの政治についても触れるというものでした。
グループ作業では、伝える方法や英語での解釈の相違から、やっていることと、言っていることが合っていないなど問題もありました。しかし、色々な国の考え方や文化を理解して、伝える手法を改めて考え直すなど、とても貴重な時間でした。
留学先での滞在は、一般家庭に下宿するホームステイでした。滞在家庭はそれぞれ異なり、夫婦ふたりや女性1人の家庭、ペットのいる家庭など様々。学校までほとんどの家が徒歩20分圏内でしたが、中にはバス通学もありました。
家庭により、シャワーや電気の利用時間、冷蔵庫の細かい利用制限、門限などのルールがありました。日本とは生活様式が異なることを理解し尊重するよう心がけました。
複数の学生を同時に受け入れている家庭では、大学の近くの語学学校の受講学生が多く、私のステイ先もその一つでした。スウェーデン、イタリア、フランスなど様々な国の学生と共に生活し、会話する機会があり、とても良い経験になりました。
大学では沢山のイベントが開催されていました。毎週火曜日は「Tuesday Chill」という現地の学生とボードゲームをしながら話すイベントでした。
ハロウィンの後は「ガイ・フォークス」、クリスマス前には「キャンドルナイト」という、大聖堂でみんなで讃美歌を歌うイベントや、Thanks Giving dayもありました。
クリスマスが近づくと、クリスマスオーナメント作りやビスケットデコレーション、ホットチョコレートを飲む、キャンドルを持ち讃美歌を歌うイベントなど数多くありました。学生は無料で参加できるうえ、現地の学生と交流し友達を作れる絶好のチャンスで、英語力上達にも役立ちました。
ホストファミリーとの食事は、とても貴重な時間でした。学校で学んだことや、旅先での出来事などを話し、そこで自分が感じたことや意見などを会話の中で表現して伝えました。
基本的に朝食と夕食はホームステイ先で、昼食は学校の食堂で食べました。ここで問題だったのは、食費にお金かかるということ。学食は一食当たり平均7£(約1110円)とかなり高額だったので、自身で食事を持参している学生も少なくありませんでした。
休日は遠方へ出かけ、外食する機会も多くありましたが、最低でも10£(約1600円)はかかり、大変大きな出費でした。
休日には、友達と一緒に旅行したり、カンタベリーの街を観光しました。街の中心部は1日あれば歩いて探索できます。街には世界遺産のカンタベリー大聖堂があり、観光客向けのスポットや飲食店、お土産店、広い緑化公園もあり、過ごしやすい場所です。
首都ロンドンまでは、電車で1時間半~2時間、バスだと2~4時間。ドーヴァー海峡が近く、バスで30分のイギリスの南東側へ旅行できました。
大学内のラウンジでは、ゲームをしたりスポーツ観戦をして過ごしました。休日は大学の門が閉まるため、ホームステイ先か、カフェで勉強をしていました。
イギリスへ留学する多くの人たちが気になるのは、金銭面の問題だと思います。イギリスは日本に比べて物価が1.5~2倍と高いです。食費にかかる費用は、日本の2倍はかかると考えたほうが良いと思います。
イギリスのお金事情で把握しておくべきなのは、「キャッシュレス社会」ということです。基本的に何を購入するにも、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済です。ほとんどのお店がクレジットカード払いなので、カードは複数枚の持参をおすすめします。現金払いは小さいお店です。現金は、事前に少額£50程度は用意しておきます。
滞在時の日常生活費は、平日は食費中心、休日は旅費の他に食費や宿泊費などがかかりました。旅行に行く人は最低でも30万円程度を用意すれば心配ないと思います。旅行無しならば、15万〜20万円程度で生活を楽しむことができます。
留学前から、私は慣れない場所での発言や失敗することへの恐れがありました。意見をぶつけ合うはずの講義でも必要最低限の発言の「そのままの私」に悔しさを感じました。そこで、一単語でもいいから必ず「一クラスで一回は発言する!」と小さな目標を作りました。
慣れてくるとそのハードルを徐々に高めながら講義へ挑みました。すると6週間経過後から徐々に私のクラス内での発言が増え、周囲の友人から「はじめの頃と変わったね。私も頑張らないと!」と認めてもらえるようになりました。12週間後には自身の意見を伝えることに楽しさを感じるようになり、ディスカッションや発言の機会が多い講義は、ワクワクする時間へと変わりました。
人間関係では、新しい出会いと深まりを感じる機会が多くありました。心に余裕をもって、相手としっかり向き合えたこと、お互いに緊張が解けたことも大きかったです。彼らと過ごす中で新たな視点や世界を発見し、より視野の広がりへもつながりました。
留学先の先生の、「経験が一番大切」という言葉は身に沁みました。また、英語の学習だけでなく、イギリスという国の社会的側面に注目することも大事なことだと思います。
留学といえば、言語学習が主な目的ではありますが、他国の政治思想や経済状況、宗教的価値観などの内情を観察し、改めて自国を客観視できるというチャンスだと思います。日本と比較して、人々はどのような働き方をしているか、幸福を実現しているのか、移民についてどのように感じているのか等を考えるきっかけになりました。
そしてコロナウイルスの捉え方とそれに対する政策などについても、実際に現地でみたことや、人々から聞いたことから多くのことを学びました。学生だからこそ享受できることがあり、未知の世界が広がっています。勇気を持って喜びや学び、成長の機会へ挑戦してみてください。