TTS(スピーチ)機能
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TTS(Text to speech、スピーチ)機能とは、カード上の各国語テキストを読み上げる(※音声ファイルを作成して再生する)機能です。調達の困難だった音声ファイルをダウンロードし、その後はネットに接続しなくても音声を手軽に再生できる便利な機能です。
はじめに
Flashcards Deluxeの作者であるThomason氏からの注意です。
法的通知:作成された音声ファイルはFlashcards Deluxeアプリ内のみの使用に限定されることとする。これらの音声をFlashcards Deluxeより抽出して配布することを禁じる。
TTS機能(Text to speech)概要
デッキ内のカードのテキスト内容を自動的に読み取り、音声ファイルを作成し、WiFi経由でダウンロードし、その後はFlashcards Deluxe上で再生することができます。
対応する言語は、NeoSpeechによるものが、
英語(女性)、英語(男性)、中国語、日本語、韓国語、スペイン語
iSpeechによるものが、
アラビア語、広東語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、ハンガリー語、イタリア語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語、ブラジルポルトガル語、ロシア語、スウェーデン語、トルコ語
となります。(Version 3.2時点)
TTS機能を使うには、メイン画面で「Edit」をタップし、デッキを選択、そして底部の「TTS 」をタップします。
そしてTTS設定画面において、音声ファイルが必要なカード面に対し、それぞれ「Voice(声)」を割り当てます。
制限:作成される音声ファイルは、各カード面につき250文字(半角換算)まで、中国語、韓国語、日本語などの2バイト文字では125文字(全角換算)までとなります。(この数値を超える分の文字については音声化されません)
作者がライセンスを取得しているTTSサービスは、「英語(男性・女性)、中国語、日本語、韓国語、スペイン語」の5言語で、高品質で再生されます(Quizletでも同様のサービスを導入しているそうです)。それ以外は、無料で利用できるiSpeechというサービスを使用しているようです。これらは先の5言語と比較すると低品質での再生となります。
その他
1.TTS機能を使用するにはWiFi環境必須です。
2.利用は無料です。ユーザー登録なども必要ありません。
3.いったんカードで使う音声ファイルをダウンロードしてしまえば、その後はWiFi接続する必要はありません。(つまり、最初の音声ファイルダウンロード時のみネットに接続するだけでよい)
4.高品質で再生される5言語については、TTS製品(Neospeech)をThomason氏が自身のサーバにインストールし、音声ファイルを提供しているそうです(※公式フォーラムFAQにて確認)。当然ながらこれら音声ファイルの使用制限は、Neospeechのライセンス上の理由によるものと判断されます。また残りの言語はiSpeechのライセンスに従わなければならないと思われます。
5.音声ファイルは拡張子「m4a」のAAC形式で作成されます。
6.作成された音声ファイルの扱いには、ユーザーそれぞれがしっかりと責任を持つことが必要です。
TTS機能の使い方
デッキの用意
1.ここでは例として、以下のように単純なカードを準備します。表と裏に日本語の文章がある、1枚カードのデッキです。あらかじめFlashcards Deluxe内にダウンロードしておきます。
2.メインのデッキ画面に戻り、右上の「Edit(編集)」をタップします。次にスピーチ機能で音声をダウンロードするデッキを選択します(ここでは「tts」デッキ)。
3.画面中央グループの最下段に「TTS (TTS機能)」とあるのでタップします。はじめて使う場合は『法的通知 TTS機能によって作成された音声ファイルを販売したり、再配布することはおやめください。よろしくお願いします』と表示されます。「OK」をタップしてください。
4.カードを読み上げる言語の設定をします。「Sample Text(テキストサンプル)」欄に対象となるデッキの1枚目の内容が表示されるので、設定前にカード上の言語を確認できます。「TTS Voice(再生する言語)」項目をタップし、カードテキストに対し、適切に言語を選択してください。(日本語の文章には「Japanese」、英文には「English」など)。カードの各面ごとに、話者の言語を設定できます(5面カードなら、最大5箇所設定可能です)。カードの内容に合わせ、ここでは「Voice 1(音声1)」「Voice 2(音声2)」それぞれを「Japanese」に設定します。
音声ファイルのダウンロード
1.設定が終わったら「Download Sound(音声のダウンロード)」をタップします。ネッ トにWiFi接続されていないと以下のメッセージが表示されますので、設定画面を確認してください。また何らかの事情で作者側のTTSサーバに問題がある場合もこのような画面が表示されます。そのときは、『時間をおいて再度接続を試みるか、公式フォーラムにて問い合わせてください』とあります。
2.必要な音声ファイルの数によって、サーバ側での作成にかかる時間が異なります。約500の音声ファイルを準備する毎に、ダウンロードできるようになるまで2分ほどかかるようです。
音声ファイル準備の通知画面
表示される通知画面の見方は以下の通り:
一番上のコメント
Partially Done = 音声ファイルの一部をダウンロードしました
Sounds Not Ready = 音声ファイルを準備中なので、まだダウンロードできません
中央のコメント
Downloaded: = ダウンロード済み音声ファイル数
Added to queue: = ダウンロード準備中の音声ファイル数
No queue space: = まだ準備前の音声ファイル数
Error retry: = エラーが発生し、ダウンロードできなかった音声ファイル数(注)
Still waiting in queue: = 前回から準備中の音声ファイル数(注)
(注)これらは、カード上のテキストに対し、適切なTTSの言語設定がなされていない場合に表示されるようです。たとえば私の場合、ある単語帳デッキで英文が記述された第2面に「English (Female)」を設定して音声ファイルのダウンロードを試みましたが、「Error retry:」で表示される音声ファイル数が累積し続け、いつまでも処理されませんでした。やがて何度ダウンロードを試みても一定の数値から減らなくなってしまったのです。そこでデッキの内容を確認すると、いくつかのカードの第2面には例外的に日本語のみが記述されたカードを私は作成してしまっており、そのためTTS機能がそれらのカードテキストを英文として判断できず、音声ファイル化できなかったのです。結局、音声化(この場合は英語)が必要なカードの処理は、数値が固定された時点で、すべて終わっていたのです。
一番下のコメント
Estimated time to completion for items in queue:x minutes = 準備中の音声ファイルがダウンロードできるようになるまで、x分お待ちください
すべての音声ファイルを一回でダ ウンロードできることは少ないと思うので、十分に時間を空けてから、ダウンロードしてみてください。もちろん、待っている間は、iOS機器の画面を切り替え、他の作業をしていても大丈夫です。マルチタスク非対応機器の場合、いったんアプリを終了させても、問題ありません。
以下に別の通知画面をいくつか紹介します。
3.すべての音声ファイルがダウンロードされると、「Done(完了)」と表示されます。「OK」をタップしてください。
音声ファイルの再ダウンロード
一度音声ファイルが設定された多数のカードのテキスト内容を修正した場合、あるいは英語音声のように男性で設定したけれども女性の声に変更したいなどの場合、音声ファイルを改めてダウンロードして、すでに存在する音声ファイルを上書きすることができます。
しかし、そのまま再度ダウンロードしようとすると、以下のようなメッセージが表示されると思います。『変換が必要な文字データが見つかりません。既存のサウンドを更新したい場合は、オプション画面で「Re-download Sounds」の項目をオンにしてください』
方法: TTSの設定画面右上にある歯車アイコンをタップすると、「TTS Options(TTSのオプション設定)」画面に入ります。ここで「Re-download Sounds(音声ファイルの再ダウンロード)」のスイッチを「オン」に切り替えると、音声ファイルを改めてダウンロードすることができます。(いったんオンにしてダウンロードすると、自動でオフに戻るようです)
音声の再生
1.メイン画面に戻り、右上の「完了」をタップし、デッキを表示します。テキスト下部にある三角の再生ボタンを押してみましょう。日本語は女性の声できれいにしゃべります。イントネーションは他のTTSソフトと同様、若干微妙ですが、発音そのものは高品質です。
2.さまざまな言語に対応しているので、語学学習には非常に有用な機能だと思われます。