新フォーマットのリファレンス

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Flashcards Deluxeのバージョン2.6から「カード1枚につき最大5面のカードデータ、最大4つのカテゴリ」を扱えるようになりました。この機能を含むデッキを作成するためには、デッキデータを従来の「基本フォーマット」ではなく、「新フォーマット」によって記述する必要があります。また「新フォーマット」では、画像・音声などのメディアファイルの指定方法が改良されており、タグを使う従来の方法よりも、メンテナンスが楽になると思われます。これまでと同様の3面・2カテゴリのデッキでも、メディアファイルを多用する場合は、「新フォーマット」に切り替えたほうが便利かもしれません。

はじめに

新フォーマットではデッキデータの第1行目に「ヘッダ行」を付加することによって、カードデータの面数、カテゴリ数、メディアファイルの表示・再生面を一括して指定できるようになりました。

5面カードの作成

実際に5面構成のカードを作ってみましょう。ここでは表計算ソフトを使って太陽系の惑星に関するデッキを作成してみます。データはWikipediaで調べたものを使います。デッキデータの第1行目に「Text 1」から「Text 5」までのラベルを入力します。これが「ヘッダ行」と呼ばれるものです(ここでは目立つように赤太字にしています)。「Text 1」の列に入力されたデータは、各カードの第1面目となります。同様に「Text 5」の列に入力されたデータは、各カードの第5面目となります。8つの惑星についてそれぞれデータを入力し終えると、以下のようになります。

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このデッキをFlashcards Deluxeで開くと、1枚のカードが以下のような5面構成で表示されます。

カテゴリーを4つ作成する

基本フォーマットでは最大2つまでのカテゴリーが作成できましたが、新フォーマットでは最大4つにまで増加しました。5面カードの作成要領と同様に、カテゴリーを示すラベルを「ヘッダ行」に追加します。「Category 1」から「Category 4」までとなります。先ほどのデッキにカテゴリーを4つ追加してみましょう(スライドバーを右に動かすとシートの隠れた部分を表示することが出来ます。カテゴリー部分は目立つように赤太字にしています)。あとはお好みのカテゴリー項目を各列に入力します。

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このデッキを読み込むと、以下のようにカテゴリーが4つあり、それぞれ複数のカテゴリー項目を選べるようになっていることが確認できます。

画像ファイルの指定

基本フォーマットでは、表示させたいカード面データ内に<pic >タグを記述して、画像ファイルを指定していました。新フォーマットでは5面カードや4つのカテゴリ設定の場合と同様、「ヘッダ行」を使い、表示させたい面と画像ファイルを指定します。「Picture 1」から「Picture 5」まで可能です。

たとえばあるカードの第1面目に「Mercury.jpg」という画像ファイルを表示させたい場合は、ヘッダ行に「Picture 1」というラベルを追加し、その列に「Mercury.jpg」(括弧は含まない)と入力します。

以下は上記のデッキに画像ラベルを追加したデッキデータです。カードの第1面目と第5面目にそれぞれ違う画像を割り当てています。(スライドバーを右端に寄せてご覧ください)

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以下はこのデッキの表示例です。

基本フォーマットのようにタグで指定するよりも、記述やメンテナンスが楽になるのではないかと思います。

音声ファイルの指定

新フォーマットにおける画像ファイルの指定の場合と同様です。基本フォーマットでは、音声を再生させたいカード面データ内に<snd >タグを記述して、音声ファイルを指定していました。新フォーマットでは「ヘッダ行」を使い、「音声ファイルを再生させたい面」と音声ファイルを指定します。カードの第1面で「Mercury.mp3」という音声ファイルを再生させたい場合は、ヘッダ行に「Sound 1」というラベルを追加し、その列に「Mercury.mp3」(括弧は含まない)と入力します。「Sound 1」から「Sound 5」まで可能です。また画像ファイルが指定されているカード面でも問題ありません。画像と音声は1つのカード面内に共存できます。

上記のデッキに音声ラベルを追加してみましょう。ここではカードの第1面と第2面にそれぞれ同じ音声ファイルを指定します。スライドバーを右端に寄せて確認してみてください。

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完成したデッキは以下のようになります。カードの第1面目と2面目に再生ボタンが追加されているのがお分かりいただけると思います。

まとめなど(2010年12月15日修正)

作業していて気がついたのですが(おそらくみなさんも予想されたことと思いますが)、恐ろしいことにありがたいことに、ラベルとそのデータは左から「Text 1」「Text 2」のように順番に記述する必要はなく、バラバラでも、きちんとFlashcards Deluxe側で読み込み時に整理してくれるようになっています。

新フォーマットの場合、あとから4つ目のカテゴリーを追加したい、3面のカードを4面にしたい、という場合でも、新しくデッキデータの右端の列にそれぞれ「Category 4」と「Text 4」のラベルを設定し、データ項目を追加すればよいということになりました。メディアファイルの場合も同様です。

ラベル行の最初は「Text 1」~「Text 5」、「Sound 1」~「Sound 5」 または「Picture 1」~「Picture 5」のどれかでなければならないようです(フォーラムに回答がありました)。「Category」を最初に持ってくると問題が発生するようです。すべての組み合わせを私のほうで試してはいなかったので、不具合を確認できませんでした。すみません。また作者によると、いずれ詳細が発表されるか、この制限が解除される予定だとのことです。

新フォーマットでデッキを作成する際は、これまで述べてきた順番でラベルを記述しておけば大丈夫です。

余談: 以下のデッキデータは、ラベル行の順序が滅茶苦茶ですが、Flashcards Deluxeで読み込んだ結果は、上記のデッキと同じになります。ただし、これがうまく動作してくれたのは偶然だったようです。

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また、

「画像・音声などのメディアファイルを使わない、従来どおりカード面も3面まで、カテゴリーも2つで十分」

という方は、無理に新フォーマットに切り替える必要はないと思います。

まとめると、新フォーマットでは「ヘッダ行のラベル指定と、その列にデータを適切に記述する」ということが重要になります。

データをエクスポートすると?

デッキデータのエクスポートですが、基本フォーマット(従来のフォーマット)でインポートしたデッキのエクスポートはこれまでどおり基本フォーマットで行われ、新フォーマットの場合は新フォーマットになります。

基本フォーマットのデッキを新フォーマットでエクスポートしたい

この場合、エクスポートする前に、基本フォーマットで作成したデッキの任意の1枚のカードに対し、カードの第4面かメモ用紙という、新フォーマットのみでサポートされているものをダミーとして作成(テキストを入力、または単にスペースだけでもよい)することで、エクスポート時に新フォーマットとして出力されます。後はエクスポートしたデッキデータから、ダミーとして作成したデータを削除すれば終了です。

具体的には(メモ用紙の場合):

デッキの一覧からエクスポートしたいデッキを選択>学習画面>カードアイコンをタップ>「Edit Card」をタップ>画面最下部の「Notes(メモ用紙機能)」をタップ>スペース(空白)を入力「Save」をタップ。

その後、エクスポートしたデータを表計算ソフトで開き、「Notes」の列を削除。

というのが一番簡単なのではないでしょうか。

さらに詳しい情報

作者の手による新フォーマットについての情報が記載されたエクセルファイルを、私が適当に翻訳してみました。こちらからダウンロードできます。よろしければ参考にしてみてください。