キクイモと腸活
キクイモと腸活
最近、テレビや雑誌などでキクイモに関する記事が多くなり、キクイモの健康効果に大きな注目が寄せられています。
その主な効果は、キクイモには主成分として「イヌリン」が多く含まれているからです。
イヌリンは血糖値を下げる作用があることから「天然のインスリン」と呼ばれるように、糖尿病をはじめとする生活習慣予防に効果を発揮する食品として、最近、クローズアップされているのです。
キクイモは名前こそイモですがキク科の多年草です。
ゴボウと同じキク科でありながらじゃが芋のように地下茎の一部が肥大した塊茎を食する野菜です。
じゃが芋などはデンプンが多いわけですが、キクイモにはデンプンがほとんど含まれていません。
表のようにエネルギーはじゃが芋の半分以下なので、ダイエット向け野菜としても効果があることが分かります。
カリュームの含有量もじゃが芋の約1.5倍もあるので血圧の上昇を抑える効果があると期待できます。
カリュームは塩分の吸収を抑えて排泄を促す働きがあるといわれているからです。
他にも多くの健康作用があるといわれています。
血流を良くする、腎機能を高める、免疫力を高めるなどです。
キクイモはなぜ「天然のインスリン」とまでいわれるのでしょうか?
他の野菜と比べて圧倒的にイヌリンが含まれている量が多いからです。
イヌリンはデンプンと同じ糖質ですから炭水化物の一種で水溶性の多糖類です。
デンプンと大きく違うのは、人間の消化酵素では消化・分解されず、そのまま腸に届いて体外に排出されることです。
イヌリンは腸内で水分を含むとゼリー状になるので、腸内の余分な糖質を絡め取りながら腸内を移動していきます。
ゼリー上になったイヌリンは腸内をお掃除しながら移動して体外に排出されるイメージです。
そのため糖質でありながら摂取してもほとんど吸収されないわけです。
更に腸内の善玉菌も増えることや腸のぜん動もよくなり排便を促すため、大腸がんの予防にもつながっていくのではないかともいわれています。
キクイモはまさに腸活に最適な野菜といえます。
キクイモの健康作用については、いま研究途上であり成果の発表が待たれるところです。