概要:

アメリカなどでは多肢選択問題からなる標準テストに代わる代替評価の代表的なものとしてよく知られているポートフォリオによるアセスメントであるが，日本の英語教育においては，行われていることがあるとしても多くはない。本章では，自由英作文指導において試みたポートフォリオアセスメントを振り返ることで，日本の大学でのライティング指導におけるポートフォリオの効果的な使用方法を検討する。

参考にした指導書:

• Scholes, R., & Klaus. C. H. (1972). Elements of writing. New York: Oxford University Press. https://www.amazon.com/dp/0195015355
• Scholes, R., Comley, N. R., & Peritz, J. (1994). The practice of writing. Boston: St. Martin’s Press. https://www.amazon.com/dp/0312201052
• Lougheed, L. (2000). Barron’s how to prepare for the computer-based TOEFL essay. Hauppauge, New York: Barron’s Educational Series, Inc. https://www.amazon.co.jp/dp/0764123130

Further Readings:

• Genesse, F., & Upshur, J. A. (1996). Classroom-based evaluation in second language education. Cambridge University Press. https://www.amazon.co.jp/dp/0521566819 ★実際に教育・評価に携わる現場の教員のために，第二言語教育の評価の方法や考え方が，具体例を交えて幅広く紹介されている。
• Hamp-Lyons, L. (2003). Writing teachers as assessors of writing. In B. Kroll (Ed.), Exploring the dynamics of second language writing (pp. 162–189). Cambridge University Press. https://www.amazon.co.jp/dp/0521529832 ★信頼性や妥当性，また書き手や課題，ジャンルやレトリックなど，ライティング評価の際に知っておくべき重要な側面や問題が簡潔に論じられている。
• 峯石緑 (2002). 『大学英語教育における教授手段としてのポートフォリオに関する研究』広島: 渓水社. https://www.amazon.co.jp/dp/4874407242 ★大学生を対象として行った，ポートフォリオを使用した英語リーディングおよびリーディング・ライティング統合授業での調査結果を基に，その成果やポートフォリオを組み込んだプログラムの実施や留意点が論じられている。