概要:

本章は英文ライティングの評価について，信頼性と妥当性を概観したのち，(1) 総合評価と (2) 分析的評価の2つの評価基準（ルーブリック）の特徴を整理し，メリット・デメリットをあげる。さらに，学生が実際にライティングテストのために作成したエッセイを，総合評価と分析的評価の2種類のルーブリックをもちいて評価した手順と評価結果を実践例として紹介する。

Further Readings:

• Hamp-Lyons, L. (Ed.). (1991). Assessing second language writing in academic contexts. Ablex Publishing Corporation. https://www.amazon.co.jp/dp/0893917923 ★第2言語のライティング評価について書かれた専門書。質的・量的データを利用しながら，学習者，評価者，評価プログラムを含めたライティング評価にかかわる貴重な資料が提供されている。
• McNamara, T. F. (1996). Measuring second language performance. Boston, MA: Addison Wesley Longman. https://www.amazon.co.jp/dp/0582089077 ★ライティングを含めた第2言語パフォーマンステストの評価法についての専門書。具体的なデータを表示しながら，理論と実践面から詳細に解説されている。
• Weigle, S. C. (2002). Assessing writing. Cambridge University Press. https://www.amazon.co.jp/dp/0521784468 ★ライティング評価に特化した専門書。作文指導を行う教員が授業の中でライティングを評価する場合のヒントや注意点が分かりやすく解説されている。

※訂正:

本章（16章）について，以下の通り訂正があります。

• p. 209, 表3 Contents欄最上段（Displaysからはじまる段落）は削除