概要:

文法規則の理解に躓く学習者に対して，苦手な文法中心の指導を行うよりは，学習者の得意な能力を生かして，不得意な能力を克服する多重知能 (Multiple Intelligences; MI) 理論の観点からライティング指導法を考える。具体的には，MI学習法に基づくリーディングからライティングへの統合的指導法について，2つの実践例を紹介する。

Further Readings:

• 林桂子 (2011).『MI理論を応用した新英語指導法―個性を尊重し理解を深めあう協同学習』東京:くろしお出版. https://www.amazon.co.jp/dp/4874245315 ★MI（多重知能）理論およびMIと言語適正・学習方略などについて詳細に書かれており，またリーディングとライティングの関連性についても調査検討している。
• Grabe, W. & Zhang, C. (2013). Reading and writing together: A critical component of English for academic purposes teaching and learning. TESOL Journal, 4(1), 9–24. https://doi.org/10.1002/tesj.65 ★今までの多くの指導では，内外を問わず, リーディングとライティングは別々に指導されてきたが，それらのスキルの統合的指導がいかに効果的であるかを示唆している。