概要:

新聞記事のパラグラフ・リーディングを実施後に，記事の要点を1パラグラフにまとめるサマリー・ライティングと，記事に対する簡単な感想を別のパラグラフにまとめるコメント・ライティングを学生と教師の双方で行い，フィードバックする授業の実践例を紹介する。サマリー・ライティングに不可欠なスキル面の指導だけでなく，読んだ記事に対して何かを書くことで得られる副次的効果についても触れる。

指導に用いた新聞記事:

• Too much radiation from medical testing? Los Angeles Times (AUGUST 26, 2009) https://latimesblogs.latimes.com/booster_shots/2009/08/too-much-radiation-from-medical-testing.html

Further Readings:

• 深澤真 (2011).「内容を英語で理解する活動」 卯城祐司 (編著)『英語で英語を読む授業』研究社. https://www.amazon.co.jp/dp/4327410756 ★深澤真 (著) の第5章「内容を英語で理解する活動」7節「要約」においては，要約を通して読んだ内容の理解力を深める実践活動が紹介されている。具体例は高校の教科書を用いたものであるが，その中でアウトラインを活用した要約の実践は，新聞記事のサマリー・ライティングの指導実践に役立つ。
• Swales, J. M., & Feak, C. B. (2012). Academic writing for graduate students: Essential tasks and skills. Ann Arbor, MI: The University of Michigan Press. https://www.amazon.co.jp/dp/0472034758 ★タイトル通り，大学院生用の本だが，第5章のWriting Summariesにあるパラフレーズや同義語の使用に関する説明と豊富なタスクに目を通すと，記事内容に応じた表現や語彙選択の際の参考になる。