分科会18
教員の多様性が育てる子どもの多様性
ー公務員兼業と男性育休の視点からー

パパ頭

2月11日(日) 16:30~18:00

オンライン
会場都合により、ライブビューイングはありません
手話通訳/日本語字幕/アーカイブあり

内容

 2022年に育児・介護休業法が改正され、順次施行されている。大きな変更点は、産後パパ育休制度・より柔軟な育児への関わり方を想定した育休の分割取得制度である。一定数以上の従業員が在籍する企業には、男性育休の取得実態の公表も義務付けられている。

 また、働き方改革による労働者の意識の変化と共に、社外で得た知見を業務や生活に還元し、広く豊かな生活を送ることなどを要因として、副業を解禁する企業も増えている。

 しかしこれらの施策の実施に当たっては、ロールモデルの少なさ・業務多忙・上司の理解度・職場の雰囲気など、いくつかの課題がある。

 並行して、学校教育においてセクシュアルマイノリティを取り上げる機会が少なく、教員自身が無理解であったり、性別役割意識や男女二元論に無頓着であったりする場合がある。

 そのためセクシュアルマイノリティの生徒はいじめや希死念慮を経験し、不登校などから学歴・職歴を蓄積することが難しく、成人してからも貧困やメンタルヘルスの問題につながっている。

 本分科会では、自身の育児経験を兼業として漫画で発信する高校教員・パパ頭さんのお話から、男性育休と公務員兼業についての基礎知識を共有する。そして子どもの多様性をサポートする教員の在り方を知ることで、生徒・学生の安心感を醸成し、教育関係者のモチベーション向上とネットワークづくりを試みる。

パパ頭のアイコン画像 頭部分がおおきなNの文字になっているイラスト

 パパ頭(ぱぱあたま)

 東京都にて高校教師を務めながら、趣味で漫画を執筆。自らの育休体験を綴った漫画が出版社の目にとまり書籍化。公務員でありながら漫画家という兼業に従事することについて都と訴訟になるも最終的には和解する。現在は本業と育児に奔走しながら、公務員の柔軟な働き方を模索、活動を展開中。

■企画者からのメッセージ

LGBT当事者の生徒・学生は、学校生活に困難を抱えがちです。私も大学までいじめに遭い続け、同級生や教師が期待する「普通」になるべく努力しました。

また自分の親が、自分の理解者であるとも限りません。親も、自分が期待するように生きない子どもに不満や苛立ちを感じることがあるかも知れません。

本分科会では、ご自身の育休取得の経験を漫画で発信する高校教員のパパ頭さんに、男性育休と公務員兼業をテーマに、親が、教師が、どのような思いで子どもの、生徒の未来を切り開こうとしているかをお話いただきます。

過去にいじめや家出を経験した私が何とか大人になったからこそ、生徒・学生である皆さんに伝えたいこと、そして過去に生徒・学生だった私が、教員・教師・親御さんに伝えたいことがあります。パパ頭さんの漫画からそのエッセンスを共有し、皆さんの勇気になれる分科会です!