QWRCクラファン応援インスタライブ

2024/02/25 書き起こしまとめ

動画「QWRCクラファン応援インスタライブ!

クローズドキャプション(テキスト字幕)つきです。「CC」というボタンを押すと、字幕が表示されます。字幕の位置や大きさが変更できます。また日本語からほかの言語に翻訳することもできます。
説明文セクマイ大会と並走してきたQWRCのこれまでのあゆみとこれからについて、QWRCとも関わりが長い実行委員の二人がおしゃべりするライブです。実施中のクラファンについてもお話しします。ぜひお越しください!
NPO法人QWRCのホームページ

今将人の写真

今将人(いま まさと)

2020年よりセクマイ大会実行委員。大学では臨床心理学専攻、大学院ではトランスジェンダー研究。現在は会社員としてダイバーシティ&インクルージョン施策を担当。

塩安九十九しおやす つくも

新設Cチーム企画主宰。セクシュアルマイノリティと医療・福祉・教育を考える全国大会実行委員。LGBTQの人権啓発にまつわる様々な取り組みに従事。共著「トランスがわかりません!」「恋愛のフツーがわかりません!」小学生向け性教育動画「性別思い込みあるある」シリーズは大阪市性の多様性尊重大賞(2020年)の優秀賞を受賞しYoutubeで公開中。

全文書き起こし

塩安/どうもー。お疲れ様でございます。

今/お疲れ様です。ばっちり。入れましたな。

塩安/入れました。聞こえます?

今/はい。私の声は聞こえます。塩やんの声も聞こえます。

参加者の皆さん、もし聞こえていましたら、リアクションボタンいただけますでしょうか。

塩安/どうもー。

今/ありがとうございます。

リアクションボタンいただいてるようなので、参加者の皆さんにも無事に聞こえているということで。

本日は皆様、お忙しい時間に来ていただいてありがとうございます。

塩安/ありがとうございます。


今/改めまして、私セクマイ大会実行委員の1人、今将人(いままさと)です。

塩安/はい。私もセクマイ大会の実行委員の塩安九十九(しおやすつくも)と申します。

よろしくお願いします。

今/よろしくお願いします。はい、今です。

えっとですね、今回…(塩安、メッセージカードを見せる)えっ?えっこれ…塩やんね、それ、鏡になってない?

塩安/あっ!そう?

今/左右逆転しているかも。

塩安/えっそうなの?

今/うん、かも。

塩安/これ、でも、配信する時はちゃんと見れるんじゃないの?あっ本当だ。配信も逆になってる。

今/じゃあ、その語りたかった文を、文字で出したかった分を語るのだ(笑)

塩安/(笑)逆?なんで逆に映っちゃうんだろうね、これ、カメラの設定かな?

今/どうなんやろ。でも(コメントで)総ツッコミされてるから、みんな逆に見えてるんだよ。

塩安/本当だわー、残念。なぜかしらー。

今/何を作ったか教えてくれる?

塩安/え、これ普通に、QWRC(くぉーく)のクラファン応援インスタライブだよーっていうのを出したかっただけなんだけど。

今/あーそういうことか。そうか、まさかのね、文字が反転する問題っていうのは考えてなかったですね。

はい、すぎあきさんからコメントいただいてます。

「初めてのインスタライブ、音はどうやったら聞こえるのか教えてください」という質問です。

これ多分、発話者である私達が答えても聞こえないと思うんで、チャットで参加してくれてるQWRCのいのもとさんからご回答いただければと思います。

いのもとさん、チャットでよろしくお願いします。


今/そしたらですね、はい今です。

早速、今回のライブの趣旨について簡単にご説明します。

NPO法人QWRCですね、大阪に拠点を置いていて、20周年を迎えるにあたって、QWRCの認知度を上げたいということ、そしてこれまでの取り組みを知ってもらいたいということで、クラウドファンディングを3月1日まで行っています。

そしてなんと!既に達成いたしました!

おめでとー!ふふふ(両者、手話の拍手)

今/はい。というわけで、ちょっとねライブを企画してた時は、QWRCやばいんちゃうかなって、なんか応援できへんかなって言ってたんですけど、もうそんな心配は全くいらず、もう無事にQWRCおめでとーっていう形で、とりあえず目標が達成したんですけれども。

それでもなお、私と塩やんが、あえてインスタライブをやろうと思っている理由について、簡単にお話したいと思います。

今回QWRCはですね、クラウドファンディングに合わせてサポートファンディングっていう制度を設けまして、クラウドファンディングを行っているんですね。

サポートファンディングって何かっていうと、QWRCを応援したい個人のネットワークを使って、今まで全然QWRCのリーチ層じゃなかった人たちにも、QWRCのことを知ってもらおうというための取り組みです。

なんだったら、私と塩やんはそれなりにコミュニティ界隈にいて長いけれども、全然知ってる人間関係が違ったりもします。

ですので、そういう人たちに、塩やんが持っているリソース、私が持ってるリソース、それぞれがやってる取り組みを知ってもらって、こんなとこにこういう取り組みをしてる人がいて、こういうとこだったら一緒にできそうだっていうようなネットワーク作りをしたいなっていうところが本日のライブの目的の一つになります。

というわけで、塩やんから、まず自己紹介をお願いできますでしょうか。


塩安/はい、塩安九十九(しおやすつくも)と申します。

元々女性なんですけども、今は好きな格好で生きております。

トランスジェンダーのノンバイナリー当事者です。

大阪で、2000年ぐらいの時から、当事者活動、当事者のピアサポートとかですね、人権啓発についての活動に携わっております。

QWRCの立ち上げには関わってるわけじゃないんですけども、ずっと親しくしてきた仲間たちがQWRCのメンバーでもあったので、存在はずっと身近に感じてきましたし、会員でもあります。

という感じで、2013年からQWRCの企画から発端を発して始まった、セクマイ大会も一緒にやっているっていう感じですね。今っち、お願いします。

今/はい。私はですね。

私も実は、塩やんと出会ったのは、関西のとあるLGBT…LGBTなんて言葉はなかった、

セクシュアルマイノリティとか、メディアのときは字数制限があるから、性的少数者と書かれてたんですけど…そういう当事者会で知り合いました。

塩やんとも当事者団体を作ったりしている中で、やっぱり私も同じく親しくしていた友人がQWRCの立ち上げに関わって、正直ね、そんときの正直な気持ちは、やっぱりネットがすごく盛んになってきた時代だったし、今あんまり物理的な居場所って、ニーズが実は少ないんじゃないかな?うまくいかんのちゃうかな?と思ってたら、すごいね、20年も続いてる。

私はQWRCの力強さというか、何が続けさせてるのかっていうのを感じてます。

私自身はちょっとやっぱり、病気が重くて、なかなか社会参加的なことが、できてなかった時期が長かったんですけども、経済的にも、精神的、病気の意味でも安定してきてから、QWRCのマンスリー会員として毎月寄付をしている、会員費を払っているっていう状態です。

それ以外にもQWRCの中で相談業務ってのがあるんですけど、それを1ユーザーとして利用しているということもあります。

はい、私はこんな感じなんですね。

塩やんに今回、QWRCのサポートクラファンをしようぜと思った理由を、ちょっと教えてもらえますか。


塩安/はい、サポートクラファンっていうのはそもそもですね、Syncableが用意している機能の一つで、普通のクラファンだったら、QWRCだったら、QWRCだけがページを構えて、そこに皆さんが寄付をするという形なんですが、そこにサポートクラファンという機能がついてサポートがつくとですね、別のページが作られまして、そこでQWRCに対して私が例えばね、10万円を集めてQWRCに寄付したいというような、クラファンの中の小さいクラファンみたいなのを設定することができるんですよ。

それを、何人かの人、多くの人が(サポートクラファンを)すればするほど、QWRCの普段の寄付者よりかはもっと広い層にリーチすることができるという仕組みの機能になっています。

正直、私の知り合いとQWRCの人の知り合いは、だだ被りなんですけれど、ちょっとぐらい、ずれがありますので、そのずれの部分を生かして、私の知り合いでもQWRCことを知らない人がちょびっといますので、そうした層に呼びかけてですね、QWRCの働きを知ってもらったり、寄付をしてもらえたらなと思いまして、サポートクラファンに名乗り出たという感じです。

今っちはどうですか。

今/はい今です。

私はですね、今私のSNSで繋がってる人って、会社関係者の人も結構多くてですね、何でかって言うと、私は某企業でダイバーシティ施策を担当しています。

なので社内LGBT研修とか社外LGBT研修とか、そういったことをするにあたってですね、会社の人ってすごく、いろいろ参加してくれて、意見をくれて、感想をくれて、じゃ次はこうしようかっていう形で、ブラッシュアップするときに一緒に力を合わせた仲間なんですね。

でも、会社の人って、意外にやっぱり当事者会にダイレクトに参加してるわけじゃないので、こういうときに、塩やんの団体とかQWRCとかを紹介して、実はこういうとこから私は知見を一応得ておりましてな、なんていう紹介をしたいなっていうふうに思ったのが一つです。

ちなみにうちの会社で、社内のLGBTアライサークルっていうのがあるんですけども、そこの宣伝動画を自分で作るっていう仕事があったんですよ。

そのときに塩やんがやっている新設Cチーム企画の動画から、部分的にケーススタディをお借りして、こういうLGBTの声、生きづらさを変えていこうと私達は思っていますっていうすごい明るい動画ができました。

そういう意味で、今もし会社のメンバーが参加してくれていたら、この人は、あの動画作った張本人ですっていうのをご紹介させていただきます。

(塩安、手を振る)

今/ありがとうございます。

塩安/塩安です。利用していただいてありがたいんですけども、私1人で作ってるというわけではなくてですね、「性別思い込みあるある」っていうシリーズは、そもそも教員のね、先生たちと一緒に作り始めたシリーズでして、YouTubeに今10本ほど上がっています。

子供たち、小学生をメインターゲットにして、SOGIにまつわるセクシュアリティ、ジェンダーに関する学びのための簡単な短いYouTubeの…アニメーションというか、アニメーションみたいに動かないんですけども、スライドの動画になっています。

関わってくれている先生の子供さんだったり、私の姪っ子だったり甥っ子だったりです。

(今、驚く仕草)

今/ごめん、あのね、思った以上に、なんか手弁当過ぎた。

塩安/総動員してですね、子供たちを巻き込みながら作っているというプロジェクトなんですね。

やっぱりこれのいいところは、性教育っていうのは、正直、先生によるんですよね。

なので、先生と学校の校風によるので、(性教育を)されてないところだったら全然されてない、されてるとこでは、割りとちゃんとされてるけども、隣のクラスではやってないみたいなことは有り得るんですね。

なので、先生たちが使いやすいもの、そして先生が教えてくれなくっても子供たちが一旦それにアクセスできたら、もう自分で家に帰って見れるっていうようなものっていうことで、「性別思い込みあるある」シリーズっていうのが始まったんです。

ですので今っちの会社の方々に期待したいのは、いろんな人が関わっている、現場の人、そして子供たちも関わってできている作品だということをね、ぜひ知ってもらいたいなと思います。そしたらもっとね、自分の子供にも、見せてみようかなっていう気になるかもしれませんしね。以上です。

今/はい、ありがとうございます。今です。

今、塩やんが説明してくれたみたいに、結構団体が作っているものって、いろんな人のお力を借りたり、協力してもらったりっていうことでできているものが多いです。

当たり前っちゃ当たり前なんだけども、意外にイベントとか行くと、そこまでの何か大変さみたいなのが見えにくくなったりもするのです。


今/今回QWRCって、聞いたことあるかもしんないけど、そもそもどんな団体だっけ?みたいな話もちょっとしたいと思うんですけども。

私にとってのQWRCっていうの…今っちにとってのQWRCっていうのをね、ちょっとお話しますと、私は、実はQWRCができて何年かしてから関東に行っちゃったので、物理的にお世話になったかっていうと、あんまり記憶にないんですよ。

だけど、何かあったら、QWRCの緊急連絡先カードっていうの…法的な関係でなければ緊急連絡先として指定しても、なかなか対応してもらえないっていうふうな事情がある中で、自分の緊急連絡先をカードに入れておくっていうようなことを、結構、最初の方にやっていたものを使わせてもらったりとか、その英語訳版とかもあったりね。

あと災害とLGBTQに関する資料とか、1枚ものになっているのを、とりあえず見られるとか、どんだけ体調悪くても、何かあったら電話相談、何かあったらLINE相談って思い続けることができたっていう意味で、本当に、私にとっては実際に使ってるかどうかの頻度とかじゃなくって、もう心の支えとしてはずっとあり続けてくれたんですよ。

それがまさかの20年、20年間ずっと支えてくれてありがとうっていう、というか私が一方的に支えてもらったんだけども、本当にそれくらいの大事な、長く続けてる団体っていうことと同時に、やっぱりやってることは地味すぎて知られない。

これは広く知ってもらえればっていうので、私と塩やんで、サポートクラファンを、このライブで紹介できたらなというふうに思ってます。

QWRCは、いっぱい、いろんな事業やってるんですけど、塩やん的QWRCの推し施策ってどんなのがありますか?

塩安/そうですね、やっぱりQWRCといえばですね、行政からの相談事業を引き受けてるっていうことと、コミュニティスペースの運営も、行政から引き受けてるっていうのは大きいなと思います。

なかなかそういうことを引き受けられる、しっかりした知識と人員のある団体っていうのは、そんなに多くないと思うんですね。

それができる、任せてもらえるっていうことの貴重さっていうのは、QWRCの一つの特徴だなと思っています。

やっぱりコミュニティ運営って、それなりに蓄積がないと信用が育まれませんし、運営のファシリテーションの技術とか知識っていうのも、その場でぱっとできるようなものでもないんですよね。

いろんなタイプの、いろんな背景を持った当事者がやってくる場所を、どういうふうに安全に切り盛りするか、そして、(どういうふうに)参加してる人を守るかっていう、運営のあり方ですね。

グランドルールをどうするかとか、グランドルールの細かさもね、その都度考えて調整していく必要もありますし、どんな層が来るのかとかね。

当事者も来るけど、当事者の学校の関係者とか、家族とかの方が多いとかですね、そういう場だとまた力関係やバランスが変わってきますので、そういうところを様子見ながら、ファシリテーションをしていくっていうことは、非常に技術や知識が要る話かなと思ってます。

で、研修、出張授業とか出前授業みたいなのもやっていて、そういう学校現場での温度感みたいなのも、やっぱりわかってる人たちがコミュニティスペースをやるっていうのも大事かなと思います。長年「カラフル」っていう、23歳以下のLGBTQかもしれない若い人、ユースに向けてのピアサポートというか、そういう場所もずっと設けてますけども、そういうのも、LINE相談とかをする上でもね、下地になっているんじゃないかなと思いますね。対応の仕方とか。

という感じで、QWRCはもう本当にいろいろやってますけども、セクマイ大会との絡みで言うならば、『LGBTと医療福祉』っていう冊子を作ってるんですよね。

今でも、QWRCのホームページに行ったらダウンロードできます。

それが非常にね、使い勝手も良いものであると、今でも評判ですので、ぜひこれを見ている医療・福祉関係の人いらっしゃいましたら、ケーススタディーも出てますのでね、ぜひ見てほしいと思います。

そういう、実際の物理的な成果物を出しながら進めてきてるっていうのも、地味ながら、みんなの「何かあったらQWRCに聞いてみよう」みたいな、「何かあったらQWRCで相談先とかリファー先とか教えてくれるんじゃないかな」というようなそういう信頼感にも繋がってるのかなと思いますね。

だからそういう冊子なりイベントなりがあったからこそ、セクマイ大会っていうのを、ばっと始めたときに、ぱっとすぐちゃんとした分科会をスタートさせることができたんじゃないかなと思います。

以上です。


今/ありがとうございます。

皆さんハートいっぱい送ってくださって、すごい嬉しいです。ありがとうございます。

私は実際にQWRCが立ち上がった当初はあんまり意識してなかったんですけど、実際に、「自分はLGBTQ当事者です。だから相談に乗れます」っていう人は危険だっていうことは、もう結構初期から体験してくるわけですよ。

当事者だったら誰でも相談に乗れるわけじゃない。

例えばシスゲイの人はトランス男性のことがあんまりピンと来てないみたいなことも、数多あるわけです。

その中で、心理士資格であったり社会福祉士の資格であったり、そういった有資格者の人が相談に乗ってくれるっていうのは、…もちろん方向性とか相性とかは、個人に依存する面はあるものの…当事者だったら安心だっていうわけじゃない。

でもQWRCだったら安心だ、ということがあるみたいなね、そういう相談業務のあり方に、すごく私は助けられてきたなと思ってます。

ちなみに弊社がですね毎年、NPO法人に助成金を寄付しているんですけれども、QWRCは2023年で3年連続、助成金がおりましたので、おめでとうございます!(両者、拍手)

今/で、なんでこれは助成金の対象にできたかっていうと、コロナ禍において、LINE相談の需要が伸びたっていうことが背景にあります。

LGBTユースとかが、外になかなか出歩けないで家の中にいて、電話で相談すると自分が話してることが家族にわかってしまうっていう中で、LINE相談のニーズが高くなったっていうところは、一つ大きな評価点だったのかなというふうに思っています。

そういうふうに、時代や相談相手に合わせて、柔軟にツールを使いこなしていくっていう点でも、常に先を行こうとしている。

全然華々しくはないけど、先を行こうとしているってのは、毎回毎回感じています。

これは私の個人的であり、多くのLGBTQ当事者が感じていることかもしれないんですけど、大きなイベントで、「ハッピープライド!」って言って、でも次の日から、自分は全然ノンケのふりをして何事もなかったかのように過ごすっていうのが私たちのやりたい生き方なんか?っていうのを散々考えたときに、私はやっぱり、日常を支えてほしいし、支えたいっていうことをね、すごく意識することがあるんですね。

なので、もちろんイベントでエンパワメントの大事さっていうのを理解すると同時に、こういう地道なQWRCの…本当に地道、日々地道なQWRCの取り組みっていうのも、大事にしたいなっていうふうに思うので、このライブを聞いてくださっている皆さんには、「なんかQWRCていうのがあるんやってー」って(知って欲しい)。

はい、サトコさんから、「わかるー!」っていうコメントをいただいてます。

ありがとうございます。

QWRCの地道だけども、とっても大事な活動を応援していただけたらと思ってます。

(塩安、手話の拍手)


今/それでは、ちょっとですね、続々と参加者の方が入ってきてくださっているので、もう1回改めて、我々の…おのれら誰やねん感がある方もいらっしゃるかもしれないので、自己紹介をしてみたいと思います。

塩やんから、もう一回お願いできますか?

塩安/はい、塩安九十九と申します。

セクマイ大会の実行委員をしております。

別で新設Cチーム企画というのもやっております。

そちらでは、教材作りであったり、講師の派遣であったり、海外の資料の紹介だったり、ワークショップを作ったり実施したり、そんなことをやっております。

QWRCとの関わりといいますと、QWRCのメンバーと仲良しですので、QWRCが立ち上がる時代からですね、2003年ぐらいからずっとQWRCのそばで応援しているという立場です。

QWRCの会員でもありますので、運営には関わってないんですけども、ずっと長いこと応援してきたという立場です。

サポートクラファンをやっておりますので、ぜひサポートページを見ていただき、私のちょっとQWRCへの愛をね、ラブを感じていただきましたら、幸いです。よろしくお願いします。


今/はい今です。

あの、本当に塩やんのサポートクラファンページは、QWRC愛がすごい情熱的に語られているので、皆さんぜひ一読していただけたらと思います。

私はQWRCの大事さと同時に、私自身がどんなことをしてるかっていうのを簡単にお話しすると、普段は企業でダイバーシティ&インクルージョン推進施策を担当しています。

ちょっとだけ話が出たと思うのですが、会社の中でLGBTアライサークルっていうのがあるんですけども、サークルの紹介動画を1分で自分で作ろうってなったときに、先ほど塩やんが話してた、新設Cチーム企画の動画をちょっとお借りしたりっていう経緯もあって、QWRCとも塩やんの新設Cチーム企画とも、直線とか横並びとかじゃなくて、なんかお互いに必要なものをお出しし合うみたいな関係で、20年以上お友達なんですね。

私は会社員とは別に、LGBT研修であったり、フリーランスのライターとしても副業でお仕事をしています。

なので、私は今回、サポートクラファンの返礼品に、お題をいただいたら、そのテーマで私が文章を書きますっていう返礼品を設けました。(今のサポートクラファンページ

例えばご自身のサイトでこんなテーマで物が書ける人が欲しいんだけどとか、こんなテーマで書きたいんだけども、社内に書ける人はいないといった場合には、お声掛けいただければと思います。

はいJUNKOさんから、「ごめんなさい、今からポルトガルの学生さんとオンラインなんで、一旦ぬけます」とのことです。

はい、ありがとうございます。

お忙しいときに来てくださってありがとうございます。

はい参加者の皆さんも、よければぜひコメントなどで、質問や聞いてみたいこと、応援メッセージをいただけたらと思います。

そしてですね、改めてお話しますと、QWRCのメインのクラウドファンディングの方は、無事100%達成しております。

ありがとうございます。

おめでとうございます!(両者、拍手)

それでもなお、やっぱり私達をサポートクラファンをしたいなというふうに思って、このライブを開催させていただいたんで、塩やんから改めて、サポートクラファンをやろうと思った経緯とか理由とかを話してもらっていいですか?


塩安/はい。

サポートクラファンをすることによって何がいいかっていうと、私のつながりで、QWRCのことをまだ知らない人が、QWRCのことを知ることができて、その人たちがQWRCの意義を感じてですね、あわよくば、寄付をしてくれるんじゃないかということ、応援する層を増やしていこうという意味でのサポートクラファンなんですよね。

なので、ほとんど私とQWRCの知り合いはかぶっておりますが、少しずれた部分を活用して、呼びかけを行っているという感じです。

それでですね、もう非営利団体の資金のなさっていうのはね、本当に深刻なものなんですよね。

例えばアメリカとかと比べると、いわゆる、QWRCみたいな非営利団体の数の比較をすると、(日本での非営利団体の数はアメリカの)15分の1ぐらいなんですね。

今/ほー

塩安/アメリカは、なんか寄付がすぐ集まるみたいなイメージがあるじゃないですか。

日本は寄付が集まらないみたいな、そういう文化だみたいなこと言いますけども、そもそも(非営利団体の)活動が活発じゃないと言えると思います。

そういう非営利団体の専門家研究者の人が言うには、本来は、今の数の10倍ぐらいは非営利団体が日本にあった方がいいんじゃないかっていう話もあります。

塩安/じゃあ、非営利団体っていったい何をするものなのかというと。

今/そうね。

そっからね。

塩安/なんで(非営利団体が)必要なのか、ちょっと考えてみたときにですね、やらなきゃいけないけど、政府や行政もしないし、ビジネスでも取り扱われない仕事というものがありますね。明らかに。

貧困問題であったりだとか、マイノリティの問題だったりとか、環境の問題もそうですし、お金にならないし、枠組みとして認識されていないものっていうのは、やっぱり国も営利企業も、取り扱わないわけですよ。

だけどやることはたくさんあるわけですよね。

なので、だからこそ非営利団体が絶対にそういうことを取り扱っていく必要があるわけですよね。

それは、ありとあらゆるものがありますやん。

例えば、消費者を守る活動だったりだとか、何かの安全性を調査することかもしれないし、あるいは人権を守るためのことを伝えていくことかもしれないし、それって、学校とか行政がやればいいけど、全部カバーできるものとは限りません。

ですので、非営利団体っていうセクターが、求められるし、そういう役割が担われるべきなんですね。

そして、何かあったときに(学校や行政が)すぐに動けるかっていうと、小回りが利かないところもありますね。

組織だと、国もそうかもしれないし、会社もそうかもしれない。

何か災害があったときに、パッと行って動いてくれる人がどれだけいたかって、そういうのを考えると、NPOと言える活動が盛んになったのは、阪神淡路大震災だったり、災害のときに(力が)発揮されていますよね。

そういう、どうしても必要だけども、なかなかすぐに組織的に大きなシステムが対応できないところっていうのに、非営利団体が動くっていうことがあります。

(非営利団体には)そういう利点とかありますね。

それと、もう一つですけれども、私達が何かを表現したいっていうとき、何かに貢献したい、自分のお金を寄付したいとかですね、そうですね…犬の命を守りたいとか、動物の命を守りたいとか、何かしらLGBTQの人たちの就労を応援したいとか…相談事業を応援したいということもそうですよ、QWRCがやってることを応援したいっていうこととか、そういう、自分は関わってないけれども、自分がそうあったらいいなっていう社会に対して応援したいっていう、私はこういうスタンスですっていうことを表す表現(ができる)。

応援っていうのは一つの表現なんですよね。

だから、それを応援しようと思ったら、やってくれる人たちがいないと駄目なわけですわ。

何でもね。

だから、QWRCがLGBTQのことをやってくれてるから、それを応援できるわけですよ、私達は。

やってくれてなかったら応援できない。

誰も取り組んでなかったら応援できないじゃないですか。

だからその気持ちを、私達はどうにも表現できないってことですよね。

なので、そういう意味でも、非営利で社会のために何かやってる人たちを応援するっていう雰囲気をつくる、社会のあり方を作るっていうことも、(非営利団体の)存在意義としてはすごく大きなものになります。

そして、NPOの機能としてはいろいろと言われていますけども、サービスを提供すること…例えばね、さっき、シングルマザーの活動の方が入ってくれてましたけども、シングル家庭に対して何かを送るとかですね、そういうサービスを提供する、あるいはLINE相談をしてサービスを提供するとか、そういうサービス提供。

あるいは、政治的なアドボカシー、ロビイングとかね、政治家に何かしら働きかけて、政策を作っていってもらうとか、あるいは、行政が出してるパブリックコメントに何か言うとかですね。どういう議論が議会でされてるかをチェックして、これはおかしいことを言ってるよとか、そういうことをマスコミに言っていくとか、そういう監視するっていう役割もあるし、イノベーションの場でもあったりもします…何かしら、この社会課題を解決すると同時に、これビジネスになるわ、みたいなイノベーションなんかでもあるし、そして、QWRCがやってるみたいに、コミュニティを構築するっていう、まさにそういう場所でもあったりするんですよね。

そうしたNPO、NGO、非営利団体が、元気に活動する、しっかりと活動できるような社会っていうのは、いわゆる民主主義がしっかりと成り立っている社会というふうにも言えると思います。

だって、考えてもみてください。
みんながお金のためにしか動かないとかですね、みんながいわゆる政権が言うことしかできないということになったら、民主的な社会になりませんね。なかなか。

なので、そういう意味でも、今足りていない、全然普及していない非営利団体っていうセクターを、もっともっと活発にもっと育てていって、もっと増やしていくっていうことの方が、私達の今の生きづらさ、労働運動はちゃんとやるとかですね、きちんと私達のライフスタイルが人間らしいものになるために、営利のものだけではなくって、ちゃんと地域コミュニティで暮らしているっていう実感を持つ、そういうことをやるためにも、「誰がやってくれんのそれ?」って言ったら、やっぱり非営利団体の活躍するとこなんですね、そういうところが強いというところで、QWRCも含めて、非営利団体がもっと活躍するためにはやっぱ資金が必要になりますよね。

その資金の流れも全然外国と、桁が違うんですね。

国とか行政が団体へきちんと委託するんだったら、しっかり運営ができるぐらいの金額を落とし、金額を回す。

ちゃんと任したいんだったら、持続可能に運営ができるぐらいのお金をちゃんと配布するっていうことも、やっていただかないと困るなと思います。

そして、そうやってきちんとお金がおりまして、すぐしっかりと働きができる。

それは非営利団体が、その地域の人の皆さんにしっかりと貢献ができるっていうことなんですね。

その地域の人が、この非営利団体の人に「すごくよくやってもらってる」「貢献してもらってる」「私達は恩恵を受けてるな」って思えば思うほど、「寄付をお願いします」って言ったときに、「いつもありがとう、寄付するよ」っていうふうになるわけですよね。

それが今回、QWRCが長年、20年やってきたからこそ、「QWRCありがとう」ということで、100万円、集まってきたわけなんだけども、それはもう非常に素晴らしいことなんだけども、ずっとサステナブルにやっていくためには、皆さんの応援も必要だし、きちんと行政が補助したりだとか、きちんと企業が(例えば)大阪の企業やね、地域の企業が、非営利団体でやってることを認めて、「ありがとう。私達、営利企業も、あなた方(非営利団体)が地域で活躍してくれることによって、地域の皆さんが安心して暮らせて、そして営利企業として、営利もきちんと受け取ることができている。皆さんの地域の社会のおかげで、営利企業はやっていけてます」だから非営利団体にもきちんとお金を配る。

「差し上げますので、頑張ってください」っていうそういうサイクルがちゃんと回るはずなんですけど、それが全然回ってないというのが今の現状です。

だから、今QWRCがこういうふうにクラファンしないといけないっていうことになってるんですけども、そういう日本の現状があるということも、寄付をしながら皆さん知ってほしいんですね。

QWRCが厳しいってだけじゃなくて、非営利団体が厳しい状況に置かれてるっていうことも知りながら、「じゃあどうしたらいいんだろうか」「自分がどうしていこう」っていうことも考えてもらえると嬉しいです。

ちょっと長くなりまして、すみません。


今/ありがとうございます。今です。

NPOについてね、塩やんはカナダでの知見も長いんだけども、そもそも私と塩やんが出会った24、5年前は、「誰もやってくれない。じゃあ自分でやればいいじゃない」って言われてた時代なんですよ。

そもそもそんな相談業務をやってるNPOもなければ、相談先って言ったら、ネットで携帯の掲示板を載せている、怪しげなものしかないみたいな、そんな状態だったんですよ。

あの頃かはまだ、全然成熟してきたっていうのは感じてます。

本当にあの頃は、相談先がなかった。

頼る先もなかった。

そして私は…参加されてる方で、私の来歴をご存知の方もいるかもしれないし、いないかもしれないんですけど、私はあの関西で生まれ育ったものの、地元が嫌すぎて家出する形で東京にきて、今は埼玉の端っこの方に住んでるっていう人間なんですよ。

こういうね、その地元にいてつらいっていう人間に、無いんだったら自分で作りなさいよっていうのは結構残酷な言葉であるんですね。

作れるような知識とか財力とかリソースが、そもそもないんですわっていう状況だったんですね。

それをQWRCは、今まで20年間、ずっと達成し続けてるっていうのを私は評価してるんですよ。

ずっといてくれてありがとうって思ってます。

そういうNPOのあり方の大事さ、特にね…声が小さくなってしまうかもなんですけど…私の地元の自治体って、住人が少ないっていうのもあって、何か(役所へ)住民票とかを取りに行くと「なになにちゃんとこのお子さんやろー」とか、しれっと声をかけてくるんですよね。

「いや、今住民票を取りにきただけなんで、そんなことは…」って言っても「そういえばこないだ、あの上級生の元同級生が結婚したの知ってる?」とか言う。個人情報なんて存在しないっていうエリアだったりもするわけですよ。

そういう中で、行政にどれぐらい安心して相談できるのかっていうと、ファーっと魂が抜けるように思ったときにですね、どこからも独立しているNPOっていうのは、すごく私にとっては重要で、今でも重要なんです。ね。(塩安、うなずく)

で、そんなQWRC、やっぱり、日本のNPOの継続の難しさってのはとにかくお金の問題です。

マネタイズしようとすると、どうしても企業と何かしらくっついて、企業のメリットになるような運営の仕方、発信の仕方みたいなことをしなきゃいけなくなるんですね。

それって本来NPOがやらなきゃいけなかったこととずれていくよねって問題があるので、やっぱりNPOはNPOで独立して、市民が楽しみだったり、独立して活動ができるような状況を作っていくのが望ましいなと思ってます。

やまもとさんから、「個人情報なんてないって状況、私の地域でもあります」とのことでコメントありがとうございます。

ほんとにあれね、あんた一応、曲がりなりにも市役所にいて、いろんな人の情報見れるんやから、そんなのピーピーピーや(口元で×をつくる仕草)みたいなことがあったりする地域も、未だにございますのでね、はい皆さん、そういう中でも、凹みながらでも行って生き延びてまいりましょう。

はい、塩やんどうぞ。

塩安/そうですね。

マイノリティのサポートをしている非営利団体っていうのも、難しさの一つではあるかなと思いますね。

でも、(QWRCが)この20年間ずっとやってこれたっていうのは、もう本当にスタッフの人たちの忍耐でもあると思うんですよね。

やっぱり地味だから、あんまり知られてなかったり、こんなことしてたんだみたいなこともあったり、あんまり宣伝しないから、良いことをやってても気づかれてないこともあるんですよね。

だからもうちょっとQWRCの方も宣伝する必要があると思うし、私達の方もしっかりと評価して褒めるっていうことも(必要がある)。

やっぱ、モチベーションって、そんなずっと続かないじゃないですか。

なので、モチベーションをずっと上げる、維持するためにも、そしてQWRCの魅力を伝えて、新しい人に入ってもらって、そこでしっかりと多くの知識とか経験を受け継いでもらう人を入れていく、広めていくっていうこともしないといけないと思いますので、しっかり私達がこれは良かったとか、これは推した方がいいとかですね。

いろいろと評価、評価というか、「褒める」、頑張った分ちゃんと褒めるっていうことをしていく必要があるなって思います。

それは活動全体についてもそう思いますが、それだけじゃなくって、セクマイ大会だって他の活動だって、しっかりとね長年やってる人たちはいます。

だけど、誰にも褒められずに、なんか、悶々としてる人もいると思います。

なので、もっとね、褒めるっていうことを、私達は積極的にやって、お互いを褒めたりねぎらったりするっていうことを、もうちょっと文化として、作っていった方がいいんじゃないかなっていうふうにも思います。


塩安/そして、あとは日本でですね、日本に帰ってきて…というか、ちょっとしか外国にいませんでしたけども…やっぱりなんかね、面倒くさい関係になっちゃう、関係が面倒くさいみたいなことがよくあって、それで、なんか、いろんなことがスムーズじゃないっていうことがあるんですよね。

なので、面倒くさくない関係作りっていうのを、どういうふうにしていったらいいだろうかって、最近は考えています。

で、例えばですね、海外とかでホームパーティーとかしたときにね、そのパーティの主催者の人の関係者が、誰でも来るんですね。

家族とか、会社の人とか同級生とか、趣味の人とか、いろんな人が来るんですよ。

そいで、「そうなんだ、会社の人なんですね、あの人の」とかいう感じで、みんながワーっと普通にいてるって感じなんだけど、でも日本で何か飲み会をするときとか、何か集まりをするときって、必ずカテゴリーごとにやりますよね。

大学の人、友達だけとか、家族だけとか、会社の人だけ、セクマイだけとか、何かもう、そういうのが、何で混ぜられないのかっていうと、混ぜたときに、多分みんな、この人の前でこの顔が見せられないとか、この人の前でこういう自分は見せられないとか、そういうことがあるから分けて、使い分けてるんじゃないかと思うんですよね。

で、この人とこの人が出会ったらまずいみたいなのとか、この人とこの人が話すと面倒くさいことになるみたいな。

その面倒くささっていうのが私達の人間関係の面倒くささに、私たちの人間関係観に、直結してるのかなというふうに思ったりします。

だから、例えば「PTAなんか面倒くさい面倒くさい」とか、「自治会とか行くの面倒くさい面倒くさい」とか、みんな、何かしらの集まりに行きたがらないっていう、その面倒くささ、「LGBTQのオフ会、面倒くさい」ってなる、その面倒くささっていったい何なんだろうか?っていうところが、運動が、こういう啓発だとかサポートだとかをしていく、あるいはQWRCっていう運営を続けていく、セクマイ大会っていうものを続けていくっていうときに、そういう関係性の面倒くささを解消し、それが面倒くさくないようにしていくためには、何かしら工夫が必要なのかしら?というふうに最近考えております。

一緒に考えていただければ嬉しいです。


今/はい、ありがとうございます。

そうですね。

FeminismMindさんからコメントです「ラブ飛ばしてこ!ラブ飛ばすのに腕力は不要」ということで、たくさんのラブをさっきから飛ばしていただいてます。

ありがとうございます。

(両者、拍手)今です。

私が気になったのは、面倒くさくない関係作りっていう点なんですけども、何が面倒くさいんやろうとか、ごめん、あんまり想像できてないんですけど。

どういうイメージで塩やんは話してたん?

塩安/まあ、人間関係が面倒くさいって皆さん言うと思うんですよ。

今/あーそういう、シンプルにそこ?

塩安/そうそうそう。

そもそも人間関係自体が面倒くさい。

だから集まりたくないとか、だから一緒にやりたくないとか、個々でやるとか、そういうことになるのかなと思うんですけど。

人間関係は面倒くさいもんだよっていうふうに諦めてるふしはあると思うんですけど、もうちょっと面倒くさくない関係作りを探してみる価値はあるかなと思ってて、それがハラスメントを防ぐとか、孤独とか孤立とかを防ぐとかに繋がるのかなとも思っています。

今/はい、今です。ありがとうございます。

私は、そのね、最初そのLGBT当事者会に行ったときは、もう、なんか行かないと自分を説明する言葉が何一つ得られないっていうぐらい、すごい切羽詰まった環境だったんですよ。

当時私はすごい貧乏学生だったので、今の大阪に住んでる人がわかるかどうかわかんないんだけど、私は奈良の端っこに住んでたんで、そこの当事者会の会場が、確か新大阪にあったんですよ。

で、大阪駅から歩いていったら電車代ちょっと浮くと思ったんですけど、あそこね、河があって橋があっても、人間は渡れないのね。

それを知らずに大阪に行って、いろいろ何時間も歩き回って、たどり着けなかったっていうこともあったんですよ。

それぐらい私は困窮していたんだけども、それでも尚会いたかったんですよ。仲間だと思われる人たちにね。

やっぱりそれは、面倒くささよりも私の切羽詰まった感が勝ってたっていうことでもあるんです。

今、もし人間関係が面倒くさいなって思えるぐらい、何て言うのかな余裕がある、こう、特にものすごく困ってないっていう人でも、その余裕がいつまで続くかわかんないっていうところは、ちょっと留意いただけたらなと思います。

なんでかって言うと、これからおひとりさまがどんどこ増えていく中で、ネットワークがないと、自分の心身の健康にも良くないし、周りとの関係性も悪くなっていくなっていうふうに思うからなんです。

ちなみに、あの、半分冗談で、私や塩やんは、QWRCに遺言書を預けとこうって言って、で、(私に)なんかあったら、QWRCの私の知り合いに、せーのでメール発信してもらおうみたいな話もしてるんですよ。

それぐらい、私が死ぬぐらいまでは、ちょっとQWRCに存在してもらわんと困ると思ってるので、会員として応援してる。こうやってライブで、クラファンの宣伝をさせてもらってるっていうところもあります。


今/ちなみに、寄付以外にどんなことができるんだろう?ってちょっと思われた方もいるかもしれないので、一つご提案させていただきます。

慶應義塾大学の前野隆司先生っていう、幸福学…ハピネスではなく、「ウェルビーイング」の研究をされてる先生のご講演を聞いたときに、言ってはったんですけど、「人間にとって幸せなときっていうのは、人の役に立ってるときだ。

なので、もしその会社で仕事やる気ないーとか人生がつまらないーって言ってる社員がいたら、ボランティアに無理やり行かせなさい。

無料奉仕でもいいから。

その中で、人の役に立って、人から感謝される経験をすると、仕事への考え方とか人生の向き合い方が変わるから、その人のウェルビーイングは上がるんだ」っていうふうにお話されたのはすごく印象的だったんですね。

もちろん寄付っていうのは金銭的にサポートするっていう態度の一つなんですけども、それだけじゃない。

人の役に立つ何か、例えばボランティアを募集していたらそこに参加してみる。

それで返ってきた「ありがとう。いてくれてよかった」っていう言葉で、自分はその団体に貢献できたっていう、自分の自己効力感っていうものが得られていきます。

そういう形で自分のウェルビーイングを上げていくっていう方法もあるんだなと思って、私はその研修のときに聞いてました。

QWRCのボランティアって結構、短期的なボランティア、突発的なボランティアとかもあったりするかもしれないんですけど、例えば、私と塩やんが実行委員をやってるセクマイ大会は常時、年間でだいぶ長い間ボランティアを募集していたりします。

そういうところで、ちょっと興味があったら、ちょっと1年ぐらいは行ってみようかなって思われる方がいたら、積極的に参加していただけたら嬉しいですし、私達は、金銭的なだけじゃなくて、人的な交流の中で、自分たちの生きやすさっていうのを感じているはずなので、そういう意味でも、「クラファンには、ちょっとお金がな〜」とか、「お金を出すんじゃなくて、別のものが…」といった場合には、ちょっと今の私のお話も思い出していただけたらと思います。


今/もう残り少なく、いいお時間となってきましたが、塩やんから、何か参加者の皆さんにメッセージはありますでしょうか。

塩安/はい、ここまで見ていただいてありがとうございました。

本当にね、QWRCは尊い仕事を長年しておりますので、貴重なLGBTQの支援専門集団になっています。

ですので、しっかりと活用するっていうことも大事だし、QWRCが続けていけるように、ボランティアなり、会員になるなり、実質的な支援、実際に支えになる支援をしていただくのも嬉しいですし、何か、困ってる人がいたら、こういうことがあるよっていうことを伝えていただくっていうだけでも、QWRCのやってることが顕在化することに繋がりますので、ぜひご協力いただければと思います。

引き続き、まだまだやることはたくさんあります。

ですので頑張ってもらいたいので、皆さん、一緒に応援していきましょう。

ありがとうございました。

今/ありがとうございます。

私の方からも、参加者の皆さんに一言メッセージをお送りしたいと思います。

今日はお忙しい時間にも関わらず、しかも結構急に、事前告知が少なかったのにも関わらず、ご参加いただきましてありがとうございました。

セクマイ大会の共催団体であるということでQWRCを応援したいっていうところも一つですし、私がお世話になってるQWRCを応援したいっていうのもあります。

そして私が今、会員として支えてるQWRCを一緒に支えてほしいっていうのもあります。

同時に、QWRCがやってきたこと、塩やんの新設Cチーム企画がやってきたこと、私がライターとして、こんなことが皆さんためにできますっていうようなことを、いろいろお話することで、この今ここにいる参加者に、「そういえば、こんなこと言ってるやつおったな。なんかあったら、ちょっと声かけてみよう」と思えるような関係ができたらいいなというふうに思っています。

寄付やボランティアだけではなくって、「こういうクラファンをやってるんだよ」っていうのを、他の人に教えて伝えてもらうっていうだけでも、それは支援の一つの形だと思っています。

皆さんに、本当に長丁場でおつき合いいただきましたけれども、皆さんが、私達とともに、一緒により良い社会のあり方を目指していけるように、これからも一緒にやっていければと思っています。

また何かの機会に、ライブを開催するかもしれませんので、そのときはぜひご参加いただければと思います。

はい、まつなみさんから拍手をいただきました。

さとこさんからも「良いお話でした」というコメントをいただきました。

いのもとさんから拍手いただいてます。

やまもとさんからも、ラブと拍手いただいてます。

皆さん本当にありがとうございます。

(両者、拍手)はい、さとこさんも拍手いっぱいありがとうございます。

皆様、本当にご参加いただきありがとうございました。

引き続き、QWRC、そしてセクマイ大会、塩やんと私の活動も含めて、応援いただければと思います。

本日はこれで終了させていただきます。

またお会いしましょう。

おやすみなさい。

塩安/おやすみなさい。