活動紹介
私たち「学費増額に反対する熊大生有志の会」は、2024年以降目立ち始めた学費値上げの波を食い止め、大学教育含む高等教育の無償化を実現させるため、熊大生の有志で立ち上げた団体です。
大学生にとって、学費(授業料、入学金、教材費など)の額はとても身近な問題です。2025年7月現在で、熊本大学の年間授業料は約53万円。そもそもこの授業料自体、決して安くはないと思いませんか?
熊本大学では、奨学金を借りている学生や、授業料減免措置を受けている学生も少なくありません。支援を受けないと学生生活を安心して送ることができない学生が、実は結構いるんです。この時点ですでに、いまの学費が多くの学生にとって重い負担になっていることを物語っています。
2024年6月、東京大学が「授業料を約11万円値上げする」と発表した後、熊本大学の学長も「授業料の値上げ」に言及しました。「具体的な検討に入っているわけではない」としつつ、将来検討する可能性を残しているというわけです。実際、全国の国立大学はどこも財政が苦しく、熊本大学も例外ではありません。学長の発言も、大学の財政状況の厳しさを伝える中でなされたものでした。
国立大学には毎年、国から「運営費交付金」というお金が配られます。国立大学全体でみると、2004年以降、国からの運営費交付金の額は1600億円以上も減らされ続けています。これでは当然、国立大学は光熱費や施設設備費など大学の土台となる経費を払うことすら厳しくなります。「トイレがいつまで経っても改修されない」なんて話が国立大学からでてくるくらいです。すでに値上げしている/値上げを検討している国立大学にも、”やむにやまれず”そうしているという事情はあるわけです。
しかし、いくら大学のお財布事情が厳しいからといって、学生にそのしわ寄せがくるのはおかしな話です。国がもっと教育費を増やし、全国の大学に浅く広くお金を配分すればいい話です。
そしてもし、国がこのまま大学への投資をしぶり続けた結果、熊本大学の授業料も11万円値上げされたとしたら……どうなるでしょうか?
「値上げされるとしても、対象になるのはどうせ新入生からだし……」「いま在籍している熊大生には無関係だ」「やむをえないことだから黙って従うべきだ」と思う人もいるかもしれません。果たして本当にそうでしょうか?
熊本大学で学部を卒業し、そのまま熊大で院進する人は、ひょっとすると自分が大学院に入学するタイミングで授業料が値上げされるかもしれません。また一般的に、地方国立大学は「私立大学に比べて学費が安いこと」や「実家から近いこと」を理由に進学する人を多く抱えています。地方在住の、「大学には進みたいが、高いお金を払うことはできない」人たちの受け皿となってきたのが地方国立大学です。そんな地方国立大学の一角を担う熊本大学が11万円も授業料を上げたら、志願者自体が減ってもおかしくありません。そうなれば、熊本ひいては日本から育つ優秀な人材は減っていき、熊本大学の存在感もどんどん薄れていきます。熊本大学にとっても日本全体にとっても、得することなどないはずです。いま熊本大学に通っているみなさんにとっても、自分の母校が政治の都合でさびれていくのを見るのは嫌じゃないですか?少なくとも私は、熊大生のひとりとして、熊本大学がそうなっていくのには耐えられません。
こうした状況を少しでも変えるため、まだ細々とではありますが、当会は地道に活動を続けています。2025年2月には、衆議院議員会館で行われた院内集会にて、当会メンバー1名が熊大生有志を代表してスピーチをしました。そこで「学費値上げを阻止するための予算増額」・「高等教育の無償化」・「学生支援制度の改善と充実」を求める声を国会と省庁に届けました。また、多数のメディアにも報道していただきました。
私たちはこれからも、大学生全員が安心して学生生活を送れることをめざして活動していきます。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
活動年表
2024年6月 - 「学費増額に反対する熊大生有志の会」立ち上げ
2025年2月 - 衆議院議員会館にて行われた院内集会で当会メンバー1名がスピーチ
活動アルバム
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Instagram:kumadai_gakuhi
熊大生の方も、そうでない方も、私たちの活動に興味があればいつでもご連絡ください!