活動紹介
給付型奨学金が導入されて以降、困窮世帯からも大学に進学できる可能性が大きく広がった一方で、現行の制度では、まだ多くの困難を抱える学生が支援の対象から外れてしまう現実があります。
その一例として、現行の制度に設けられている「成績要件」では、突然の疾病の発症や、経済的な背景や家庭環境からアルバイトの時間を減らせず、好成績を維持できない等の事情を抱える学生は支援を打ち切られてしまうリスクがあり、結果として成績が優秀かつ健康で家族との関係も良好な学生以外を排除しやすい制度になってしまっています。
成績下位4分の1の恐怖 学生3万人弱に「警告」
このように、多くの学生たちが、学びを続けるために、厳しい奨学金の要件を満たすことを強いられています。
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/gakuryoku/yoyaku.html
→日本学生支援機構(JASSO)の進学前(予約採用)の給付奨学金の学力基準
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/gakuryoku/zaigaku.html
→日本学生支援機構(JASSO)の進学後(在学採用)の給付奨学金の学力基準
また、家庭の所得状況の変化によって給付が停止、減額されたものの、保護者の理解を得ることができずアルバイトを増やすしかない学生や、休学をすると給付を受けられないため、留学を諦める学生も存在します。
これらは、公正な教育機会の実現を後退させるものに他なりません。
この署名で変えたいこと
退学の危機に瀕する学生や、大学進学を諦めさせられる若者らなど、高等教育を受ける権利を侵害されている人が多くいると知ってください!
GPA等の学業成績や出席率など、学費や経済的に苦しむ当事者にとってより理不尽に働いてしまう制度で判断しないでください!
病気、障害、家庭環境など、学業に影響する事情をふまえて、支援を続けられる制度にしてください!
授業料減免の対象要件は、世帯年収約380万円までではなく、経済的負担が可能かどうかの瀬戸際である650万円まで認めてください!
「扶養する子どもが3人以上」が多子世帯の定義だと、上の子が就職した場合に親の扶養能力は変わらず、対象外になって下の子が働き詰めになってしまう事例が多発しているため、特別な事情を考慮し柔軟に対応してください!
留学のための休学など、奨学金を受給していない学生が選ぶことができる選択肢を、奨学金を受給している学生にも認めてください!
8月7日に記者会見を行いました
朝日新聞、教育新聞などに取り上げられました。
「大学などに在学中に授業料減免や給付型奨学金が打ち切られるのは、学生を困窮に追い込み、学生の学ぶ権利を侵害している。さまざまな事情で在学中に制度の対象外となる学生が存在しており、経済的な支援を受けられなくなったためにアルバイトを増やさざるを得ないなどの状況に追い込まれている問題に着目。個別の事情を踏まえて支援を継続できるようにするなど、学生の学びを保障する制度への改善を求めて6月28日からオンライン署名を立ち上げ、7月28日の段階で2万4053筆の賛同が寄せられた。考える会では今後、当事者へのヒアリングなども重ねながら、国に働き掛けていく考えだ。文部科学省に対し、賛同者の署名提出も予定している。」
活動アルバム