東京大学をはじめとする大学の学費値上げに苦しむ学生の声を聴く 6・14院内集会
教員の発言
教員の発言
2024年6月14日に開催しました、「東京大学をはじめとする大学の学費値上げに苦しむ学生の声を聴く 6・14院内集会」における教員の発言です。
※当日、時間の都合や体調不良により登壇が実現しなかった教員の原稿も掲載しております。
※所属等は当時のものです。
実際のスピーチのようすや、院内集会全体の内容については以下の動画をご覧ください。
既に皆様ご存じのように、日本の大学の学費負担構造、あるいは設置者分布というのは、極めて歪んでおります。特に学費の負担構造というのは、私費への依存が大きく、学生個人や保護者に大変な負担をかける状況が続いてきました。国立大学についても、過去に授業料はみるみる増額されてきました。学生への経済的支援は、各国と比べても極めて不十分です。
その中で、今回の東京大学の学費値上げは,既にあるこうした問題をさらに悪化させる上に、その根拠、値上げ額、時期、あるいは学内外への説明の仕方など、全て納得のいかないものです。報道によれば、京都大学の総長は、「大学は説明責任を果たす必要があるので、今は値上げを検討していない」という見解を述べました。そのような国立大学もある中で、東京大学が拙速な値上げを決めてしまうことを、容認してはなりません。
私は反対運動に立ち上がった学生の方々に、心から敬意を表し、共に声を上げていきたいと考えております。皆様もどうかご協力をお願いしたいと思います。以上です。
私はですね、6月6日、学生の全学の緊急集会にも出ました。あとは6月6日同じ日に開かれました文学部における教授の懇談会という意見まとめたところにも出ました。その双方に共通していたのはですね、学生の方では東京大学憲章というところへ依拠した発言がございました。そして学部の教授会の方では、こういう言葉が出ました。「一番重要な大学の最重要構成員である学生が置き去りにされている」ってところなんですね。これはどういうことかと言いますと、世の中では東京大学憲章というのは職員の懲戒などの時に依拠される文章として有名かも知れません。しかし東京大学憲章というのは、学生とそれから教職員、その構成員がどのような憲法に従って行動するかということを決めた文書であります。
で、その組織というところを読んでみますと、3項目にこう書いてあります。「東京大学を構成する教職員および学生は、その役割と活動領域に応じて運営への参画の機会を有する。」そしてその3章の運営というところを見ておりますと、その最初のところの項目にですね、「東京大学の運営の基本目標はそのために公正で透明な意思決定による財務計画の元で教育研究環境並びに学術機構及び医療提供の体制の整備を図る」ということで、透明な意思決定による財務の運営ということが言及されている訳です。
今回東京大学では、おそらく昨年から部屋ができたと思いますが、最高財務責任者及びその部屋による駆動という、これは学費を上げなきゃいけないという、そういうところから始まったように思います。これは説明責任というところで、全く公正な手続きがとられていないということでありますので、私はこの運動に参画してですね、学費値上げ、是非とも反対したいと思います。多くの党派の国会議員の皆さんよろしくお願いします。ありがとうございます。