Welcome to Manila March06,2003 現在
<マニラを旅行や出張で訪れる方へ>
2001年10月8日付けで、外務省の海外危険情報で、フィリピン全土が危険度2以上になりました(現在表現がかわりましたが、扱いは同じです!)。日本から旅行でフィリピンを訪れる方はかなり少なくなったと思いますが、、仕事で来られる方は危険情報に十分注意し、なおかつ、街中もなんとなく物騒(これは不景気なせいでしょうが・・・)ですから、つねに注意を払い、お過ごし下さい!
最近は、男性の出張者だけでなく、女性の旅行者の方からも「HPを見ました」というメールを頂きます。海のリゾートではなくマニラだけに遊びに来るという方も少なくなく、質問などには個別にお返事をさせて頂いています。
日本では、”アジアのリゾート”が注目されているので、フィリピンの島へ出掛けられる方も多く、その前後にマニラ見物をされる方もいるようです。マニラ首都圏での爆弾テロが相継いだ事で、外務省の危険度1が付きましたが、特に前と変わった所がある訳ではなく、「ぜんぜん平気!安全!」と帰国される方がほとんどです。
が、残念ながら、事件事故は多発しています。旅先で親切な地元の人に出会い、その人たちとの交流を楽しむというのも旅の楽しみの一つでしょうが、フィリピンでの出会いは期待しないで欲しいと思います。人を疑ってかかるのは悲しい事ですが、空港や街角で声をかけてくる人は、まず下心があると思って下さい。
私達の一食の食事代が、住込みで働くメイドさんの一週間分のお給料より多いとすれば・・・、家族を持つホームレスから見ればどうでしょうか?ジプニーの運転手だって、住所のない人(掘っ建て小屋を勝手に作って住んでいる)がほとんどだとしたら・・・。この国の貧富の差は、想像、理解を越しています。貧しい人たちばかりクローズアップされがちですが、金持ち層のリッチさといったら!
日本でも大々的に扱われるのではないかという事件が2000年8月の中旬にマニラで起こりました。(実際は死者が出ていないからか、まったく扱われませんでしたが・・・)
20代後半の男性3人が、リゾートに行く前にマニラで時間を過ごしたようです。空港で、「案内してやる」と声をかけてきたフィリピン人3人が、バンに同乗し郊外へ。そこで、腹を刺され、所持金を盗られたという事です。もみ合っていた時に、たまたま通りかかった警察官に、犯人グループの2人は逮捕されたようですが、金を盗り、日本人を刺した男は現場から逃走。
これだけだと、モノトリとして、世界中どこででも起こっていると思われるでしょうが、今回はちょっと事情が異なります。それは、日本人男性3名が耳と口が不自由だったという事です。つまり、獲物を狙っていた犯人グループは、日本人3人の空港での様子を見て、いいカモだと思っただろうという事です。障害者を狙った悪質な手口というわけです。
ただ、もっと納得いかないのは、この3人が個人旅行だったという点。新聞報道のみで詳しい事は知る善しもありませんが、おそらく旅慣れた3人だったのでしょう。でも、ここはフィリピンです。それもマニラ。何十回と出張で来ている人でも、空港では用心して割高なホテルタクシーを使ったり、ホテルの場所、治安に気を付けて過ごしているのです。被害に遭われた方はお気の毒ですが、油断があったとしかいい様がありません。
2000年11月3日には、マニラ郊外の道路脇で、日本人男性(58才)が死亡しているのを発見されました。男性は勤務する会社の現地法人に向かうため、2日午後のフィリピン航空機でマニラに到着後、行方がわからなくなっていた。現地警察は強盗殺人の容疑で捜査しています。この男性は、フィリピン出張が初めてだった訳ではなく、空港には、会社の人が出迎えに来ていたにも関わらず、何時間たっても空港から出てこなかったということです。タクシーに乗ったという証言もあり、なぜ、出迎えの人の所に来ずにタクシーに乗ったのか、どの時点でさらわれたのかなど、なぞだらけです。
最近では、(2001年3月)新聞などでは扱われていませんが、マカティのショッピングモールのところから、タクシーに一人でのった日本人女性が、強盗の被害にあっています。急に、両側から男が乗り込み(ドライバーとグル)、地方まで連れていかれお金を取られたらしいです。さらに、ショッピングセンター内のトイレで、日本人男性が個室に入ってカギをかけたとたん、隣の個室から壁を乗り越えて男が入ってきて、お金を取られたという事件もおこっています。
日本でもニュースになりましたが、3月26日には70歳の日本人男性がホテルで死体で発見されました。日本の報道だと、物取りのような報道ですが、こちらの新聞によるとベルトポーチの現金やパスポートが残されていたということで、強盗とはちがうようです。26歳のフィリピン人のガールフレンドが事情聴取されていますが、詳細は不明です。ホテルの20階から体を皮のベルトで縛られて突き落とされたようです。
その他、日本人に限らず、街中での引ったくりやカーナップは未遂も含めてよくあるようですので、私は大丈夫と街を歩くような事は避けるべきでしょう。ここはマニラですから!
とはいえ、逆に、日本人で2つのモデルガンと実弾、111個の催涙弾などを所持していて、成田行きのノースウエストに乗る際に空港でつかまるという事件も起きています。
2001年5月27日には、フィリピンの高級リゾート、パラワン島のプエルト・プリンセサの小島アリセフィ島のリゾート・ホテルで、イスラム武装ゲリラとみられるグループにより米国人3名を含む計20名(邦人は含まれていない)が誘拐され、犯人グループはこれら人質を連れボートで逃走しました。
さらに、6月1日にはマニラ湾に日本人男性(40歳、栃木県出身)の死体があがり、日本でもニュースになりましたね。首や胸に刺し傷があったという報道だったと思いますが、ローカルの新聞によると、凶器であるナイフは胸に刺さったままだったようです。警察の発表によると、財布には所持金はなく、女性の写真が入っていたそうです。
2002年も前年にも増して、邦人がかかわった事件が多々ありました。私の住むMakatiでも殺人事件がおきたりで、物騒さはましています。
そして、2003年3月、ダバオ国際空港での爆弾テロでは、20名からの死者、150人以上の死傷者がでました。テロは用心して避けられるものでもありませんが、治安の決して良くない土地であることは頭にいれておいてください。
海外旅行の当たり前の心構えですが、旅行でマニラに来る方、できるだけ夜に到着する便は避けましょう。それから空港からホテルへの移動は、旅行社で手配してもらうか、ホテルタクシー、クーポンタクシーを高くても使う様にしてください。高いといっても、日本のタクシー代に比べたら、ぜんぜん!
ホテルは、絶対ケチらない様に。そして、自分の行動パターンを考えて、ロケーションで選んで下さい。ショッピングモールまで週百メートルだとしても、タクシーでの移動となる場合が多いので、出入りの多い人はリッチを要チェック。
ショッピングモールでだって、いつのまにかバッグのチャックが開いていたなんてこともあります。スリや置き引きにも要注意です。
旅先で銀行を利用する事もあるかもしれませんね。マカティのサルセドビレッジにある、シティーバンク周辺では、前から引ったくりが続発していましたが(銀行の建物の前に車が止められ無いため、住人でも建物から車まで歩かなければならず、その間に引ったくりに合うケースが多い)、2001年10月には上手な日本語で話し掛け、シティーバンクの行員を名乗った上で資料を渡すと車に乗りこませようとするという事件もおきています。もちろん名刺は偽物です。
旅慣れていると思っているころ、その油断が事件事故を招きます。外国であること、それもフィリピンであることを忘れずに過ごして下さい。用心に用心をかさねて、楽しい時間を過ごしてください。
<空港:入国手続きなど>
注意:常識よ!と言われるかもしれませんが、赴任する際など、新しい家で引越し前に「バルサン」しようとスーツケースに入れてくる人がいます。が、これは空港の荷物検査にひっかかり没収されますので、あしからず。殺虫スプレーは係官が見逃してくれる場合もあるようですが、スプレーはこちらにも強力なものがあるので、ざわざわざ荷物に入れて空港でスーツケースを開けられないようにしましょう!
Terminal 1:フィリピン航空以外の国際線ターミナルです。
フィリピン航空の国内線・国際線のターミナルが別になり、新しくきれいになりましたが、残念ながら、外国の航空会社の使うターミナルは、古くてお粗末です(2003年には新しいターミナルがオープン予定ですが…本当は2002年11月だったんですけど。)
おめでとう!これで無事入国です!
空港内では、タクシーの誘いがありますが、必要がなければ、全て”NO”で通せばチップなどのお金は全く必要ありません。
Terminal 2:フィリピンエアの国際便および国内便のターミナル。
実は…、フィリピンエアでフィリピンに入国したことがないため、入国手順がわかりません。
利用者に聞くと、こちらは、「ふつうの」国際線の空港ということで、とにかく人の流れに従って動けば入国審査、荷物のピックアップ、税関を通り抜けて入国できるとのこと。こちらは、第一ターミナルのように、大勢の人が柵の外で出迎えてるというビックリする光景はなく、荷物を受け取るターンテーブルの外がガラス張りで、そこまで出迎えの人が入ってこれる(要は普通の!)空港の建物のようです。
逆に言うと、誰でも建物内に入れるので、出迎え強盗などの被害にあわないように!
(帰国する時の注意)出国税550ペソ:2002年12月現在を忘れずに。ドルでも支払えますが、カードは不可なので、現金の用意を!空港では、ゲートに入る所でボディーチェックがあります。男女別々の列が出来ているので、小さな箱の上にのって手を広げて下さいね。
<空港から市内へ>
ニノイアキノ国際空港から、マカティやマニラまで、約12キロ。車で1時間弱(空いていれば30分)です。(ただし、渋滞のため1時間半以上かかる場合もあるので、特に空港に向う時は、かなり余裕を持って出発した方がいいでしょう)
市内への移動は、タクシー(流しのタクシー)はお勧めできません。メーターが壊れてるとか言って、ふっかけることが多いからです。できるだけ、ホテルタクシーを宿泊先のホテルでたのんでおくか、クーポンタクシーを利用しましょう。また、空港の出迎えを装う強盗やスリも多いようなので、旅慣れている人こそ気を付けて下さい!ちなみに、2000年6月現在で、空港からマカティ市内まで普通のタクシーなら80ペソ前後で来れるはずです。ホテルタクシーやクーポンタクシーはその4・5倍はかかりますので、あしからず。
<予防注射>
短期間の旅行でも、フィリピンのリゾート:セブなどに行く場合、コレラの注射をして行った人も多いと思います。ここでは、マニラ赴任前に日本で受けた予防注射と、現地マニラで薦められた注射をコメントと共に紹介します。
赴任前 :破傷風(2回) 3回目は6ヶ月~1年半の間。その後、~3・4年。~7・8年
狂犬病(2回) 3回目は1年後。その後、2年毎に1回追加。
A型肝炎(2回) 3回目は初回より6ヶ月後、そこで抗体チェック。
B型肝炎(2回) 3回目は初回より6ヶ月後、そこで抗体チェック。
日本脳炎(2回) 3回目は1年後。その後、4年毎に1回追加。
コレラ(2回) 6ヶ月毎に1回追加。
マニラで:腸チフス 1回打てば3年間有効。体調のいい時に受けた方がいい!
コレラ 現地の先生によると、特に必要ないという意見が…。
<服 装>
マニラは熱帯ですから、1年中暑いです。
基本はTシャツに短パン(家の中)、市場や近所の買い物はTシャツにGパン。ショッピングセンターはTシャツかブラウスに綿のパンツって感じです。
基本的に外出は女性もパンツ系が良いみたい。Tシャツは300円くらいからいくらでもこちらで買えるので、あえて旅行用に買わなくてOKです。好みに合うかどうかは…。でも、安いから、現地調達はいかがでしょうか?ブランド物のTシャツだって、日本で買うよりはずっと安いです!
ちょっと中心からはずれると「裸足」の人や「裸」の子供もいる国ですから、おしゃれはホテルとかに食事に行く時ぐらいです。バックパッカー以外の人なら、おそらく往復車なので、街中をぶらぶら歩くことはないでしょう。
ショッピングセンターやホテルの中は、クーラーで寒めなので、何かしらはおるもの(又は長袖の服)はお忘れなく。
飛行機(JAL)は、機内が比較的涼しかった記憶があります。
成田からのフライトは4時間。機種によっては、座先の前にモニターがあり、自由に映画や音楽が楽しめますが、大概は古い型の機種で、映画はありません。映画の上映がなくても、音楽(イヤホン)はあります!機内食は、期待できません・・・。
<台 風>
マニラに来るのが台風シーズンの場合、the Philippine Atmospheric, Geophysical and Astronomical Services Administration (PAGASA)が出すシグナルを知っておくと便利です。何日も豪雨が降り続くということはまずありませんが、土砂崩れなどにより、死者がでることも少なくありません。
雨のため道路が封鎖になったり(洪水のため、車が通れない状態になるため)、公共機関が早めに店を閉めたり、少なからず生活に影響がおよびます。通いの使用人を早めに家に返してやる(さもないと帰れなくなる)というのも、シグナルで判断しても良いと思います。
シグナルは4段階でその強さをあらわしています。以下、公式発表の英文を紹介します
Tropical Storm Warnings
* Philippine Storm Warning Signal No. 1
This means that a tropical cyclone will affect the locality. Winds of 30-60 kph or intermittent rains may be expected in at least 36 hours. (When the tropical cyclone develops very close to the locality, a shorter lead time of the occurrence of the winds will be specified in the warning bulletin.) When the tropical cyclone is strong or intensifying and is moving closer, this signal may be upgraded to the next higher level. The waves on coastal waters may gradually develop and become bigger and higher.
1.People are advised to listen to the latest weather bulletin issued by PAGASA every six hours. In the meantime, business may be carried out as usual except when flooding occurs.
2.Disaster preparedness should be activated to alert status.
* Philippine Storm Warning Signal No. 2
Winds of greater than 60 kph and up to 100 kph may be expected in at least 24 hours. Sea and coastal waters are dangerous to small seacraft.
1.Special attention should be given to the latest position, direction and speed of movement and the intensity of the storm as it may intensify and move towards the locality.
2.The general public, especially people traveling by sea and air, are cautioned to avoid unnecessary risks.
3.Outdoor activities of children should be postponed.
4.Secure properties before the signal is upgraded.
5.Disaster preparedness agencies/organizations should take action to alert their communities.
* Philippine Storm Warning Signal No. 3
Winds of greater than 100 kph and up to 185 kph may be expected in at least 18 hours. Sea and coastal waters will be very dangerous to all seacraft. Sea and air travel is very risky.
1.People are advised to seek shelter in strong buildings, evacuate low-lying areas and stay away from coastal areas and river banks.
2.Watch out for the passage of the "eye" of the typhoon, indicated by a sudden occurrence of fair weather immediately after very bad weather, with very strong winds coming generally from the north.
3.When the "eye" of the typhoon hits the community, do not venture away from the safe shelter because after one to two hours very strong winds will resume, this time coming from the south.
4.Classes at all levels should be suspended and children should stay inside strong structures.
5.Disaster preparedness and response agencies/organizations should take the appropriate response to actual emergency.
* Philippine Storm Signal No. 4
This means that the locality is very likely to be hit directly by the eye of the typhoon, and the situation is potentially very destructive to the community. Very strong winds of more than 185 kph may be expected in at least 12 hours.
As the eye of the typhoon approaches, the weather will continuously worsen with the winds -- coming generally from the north -- increasing in intensity. Then a sudden improvement of the weather with light winds (a lull) will be experienced. This means that the eye of the typhoon is over the locality. This improved weather may last for one to two hours depending on the diameter of the eye and the speed of the typhoon's movement. As the eye moves out of the locality, the worst weather experienced before the lull will suddenly resume. This time the very strong winds will come generally from the south.
1.All travels and outdoor activities should be canceled.
2.Evacuation to safer shelters should have been completed since it may be too late under this situation.
3.The disaster coordinating councils concerned and other disaster response organizations should now be in full readiness to immediately respond to possible calamity.