オーディオ合成エンジン、
柔軟なプログラミング言語、そして
プログラミング言語を合成命令に変換するインタプリタです。
SuperCollider はミュージシャンのガイドで記述されている中で、最も難しいプログラムでしょう。SuperColliderアプリケーション自身は使いやすく、とてもうまく動きます。しかし、それはあなたが何か役に立つことをするためのただの道具です。SuperColliderはとてもパワフルで柔軟なプログラミング言語を持ち、主にオーディオ処理のために設計されたライブラリを持ちます。しかし、コンピュータによくあることですが、この強力な柔軟性とパワーは、ユーザの側に、多くの理解と学習を必要とする、というコストを伴います。SuperColliderは実際のプログラミングを伴うので、この言語を学習しようという人にとって、コンピュータサイエンスのいくらかの原理と概念について基本的な理解があることは大いに役に立つでしょう。ウイキペディアからの以下の記事は必読ではありませんが、あなたが言語を学ぶ間、必要に応じて参照するとよいでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/Computer_programmingのComputer Programming:あなたは多分、これが何かご存知でしょう。あなたがこれからやろうとしていることです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Programming_languageのProgramming Language:SuperCollider はプログラミング言語です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Interpreter_%28computing%29のInterpreter:これがあなたのコードを読んで、サーバにコマンドを送り、音を出させます。
http://en.wikipedia.org/wiki/Server_%28computing%29のServer:SuperColliderは'サーバ'コンポーネントを持ち、それはインタプリタが操作します。
http://en.wikipedia.org/wiki/Functional_programmingのFunctional Programming:SuperColliderは'関数型'言語であるといえます。
http://en.wikipedia.org/wiki/Imperative_programmingのImperative Programming:SuperColliderは'命令型'言語であるといえます。
http://en.wikipedia.org/wiki/Object-oriented_programmingのObject-Oriented Programming:SuperColliderは'オブジェクト指向'言語であるといえます。
SuperColliderはJACK Audio Connection Kitを使います。SuperColliderをインストールする前にJACKをインストールください。JACKをインストールする手順はsect-Musicians_Guide-Install_and_Configure_JACKを参照ください。
SuperColliderはFedoraソフトウエアリポジトリからは入手できません。あなたはSuperColliderをインストールするには'Planet CCRMA at Home'リポジトリを有効にする必要があります。'Planet CCRMA at Home'リポジトリを有効にする手順はsect-Musicians_Guide-CCRMA_Installing_Repositoryを参照ください。'Planet CCRMA at Home'リポジトリには、多くの種類の音楽とオーディオアプリケーションがあります。
SuperColliderを使うには、オーディオインタフェースが必要です。マイクはいりません。
SuperColliderパッケージはすべてPlanet CCRMA at Homeリポジトリにあり。それらはたくさんあります。そのうちの多くは、Fedoraの標準のサフィックスを持ちますが、多くはその他の種類のオプショナルなコンポーネントです。オプショナルな機能のほとんどは、SuperColliderにライブラリを追加して、あなたのオーディオプログラムからそれらを使えるようにするものです。それぞれの追加のパッケージで得られる機能はここでは説明されません。
supercollider-ambiem : オプショナルなライブラリ('Ambisonics classes for SC').
supercollider-debuginfo : SuperColliderのデバッグ情報。
supercollider-devel : SuperColliderで開発をするために必要なファイル。
supercollider-dewdrop : オプショナルなライブラリ ('DewDrop external collection for SC').
supercollider-emacs :emacsテキストエディタにSuperColliderサポートを加える。
supercollider-extras : オプショナルなライブラリ ('Extra plugins and classes for SC').
supercollider-gedit :GEditテキストエディタにSuperColliderサポートを加える。
supercollider-libscsynth : 'SuperCollider synthesis library.'
supercollider-quarks : オプショナルなライブラリ ('Local quarks repository for SuperCollider').
supercollider-sclang :ヘルプファイル、例、クラスライブラリ、そして言語インタプリタ。
supercollider-vim :vimテキストエディタにSuperColliderサポートを加える。
supercollider :SuperColliderを動かすための'必要最低限'。
supercollider-sclang
supercollider-libscsynth
fftw
w3m-el
emacs
supercollider-bbcut2 : オプショナルなライブラリ ('Beat tracking of audio streams').
supercollider-bbcut2-debuginfo : bbcut2のデバッグ情報。
supercollider-mathlib : オプショナルなライブラリ ('Useful classes for SC').
supercollider-redclasses : オプショナルなライブラリ('Frederik Olofsson Red SC classes').
supercollider-redclasses-debuginfo : redclassesのデバッグ情報。
supercollider-world :ほとんどのSuperColliderパッケージをインストールします。
supercollider
abmiem
supercollider-redclasses
supercollider-dewdrop
supercollider-emacs
supercollider-mathlib
supercollider-midifile
supercollider-extras
supercollider-bbcut2
supercollider-reduniverse
supercollider-midifile : オプショナルなライブラリ ('MIDI file reader for SuperCollider').
supercollider-reduniverse : オプショナルなライブラリ ('Sonification and visualization of dynamic systems').
SuperColliderを以前に使ったことがないならば、可能な限り少ない数のパッケージをインストールするのをお勧めします。そうするとあなたは、すべてのSuperColliderのインストールにある、コアクラスから学習を始めることができます。もちろん、必要最小限のインストールをした後で将来、オプショナルなライブラリをインストールするのは可能です。
このお勧めのインストールは、emacsあるいはvim(あなたが既にプログラマーであるのでなければ、たぶん、これらの使い方は知らないでしょう)のコンポーネントをインストールすることがありません。emacsとvimテキストエディタは、とてもパワフルで拡張可能なのですが、学ぶのが難しいかもしれません。さらに、GEdit用のコンポーネントがあって十分以上の働きをするので、SuperColliderのためにだけ、それらを学ぶ理由はありません。
SuperColliderのための最小のお勧めのインストールをするには:
ターミナルで、su -c 'yum install supercollider supercollider-gedit'を実行します。
提案されたインストールをよく見ます。リストはとても長く、大量のダウンロードを必要とすることがあります。
supercollider-geditパッケージは、GEdit のエクステンション、拡張機能をインストールし、SuperColliderのコードをGEditの中から編集して実行することができるようにします。emacsとvimテキストエディタ用のSuperColliderエクステンションもあります。このチュートリアルでは、GEditエクステンションを使います。なぜなら、GEditはvimあるいは'emacs'より使い方を学ぶのが簡単だからです。
GEditのSuperColliderエクステンションを初めて使うときは以下のステップに従ってください。
GEditを開始します。
設定ウインドウを開きます。(メニューから編集 設定を選択します。)
'プラグイン'タブを選択して、Scedまでスクロールダウンします。それが選択されているのを確認下さい。
プラグインの設定ボタンをクリックして、SuperColliderサーバがプログラム実行中にそれに送られる合成を格納するランタイムのフォルダを選択します。このフォルダの一番安全な場所は、あなたがSuperColliderコードを格納するフォルダのサブフォルダでしょう。
以下のステップは、あなたがGEditを開始して、SuperColliderエクステンションを使うときに毎回やってください。
ツールSuperCollider Modeを選択します。
SuperColliderメニューが現れて、下に'SuperCollider output'と書かれたウインドウが現れるはずです。
下にウインドウが見えないときは、メニューから表示ボトムペインを選択すれば現れるはずです。SuperColliderがこのウインドウに提供する情報を見ることは、ときに重要になることがあります。
SuperColliderモードを有効にした後、このウインドウにはいくつかのメッセージが表示されるはずです。終わりの方は、こうあるはずです:
RESULT = 0 Welcome to SuperCollider, for help type ctrl-c ctrl-h (Emacs) or :SChelp (vim) or ctrl-U (sced/gedit)
もし、ウインドウの'RESULT'がゼロ以外の値の時は、エラーが起きたと思われるので、それが何か、上にスクロールして、見て、修正する必要があります。'The GUI scheme 'swing' is not installed'というワーニングがでた場合、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)を使うSuperColliderプログラムは一切、動かすことができません。GUIコンポーネントはこのガイドでは使われておらず、とてもオプショナルなものです。
ここで、あなたはサーバを開始したいことでしょう。メニューから、'SuperCollider > Start Server'を選択します。
サーバが開始した後、'JackDriver'からのメッセージが見えるはずです。もしJACKサーバが既に実行中でなければ、SuperColliderはそれを自動的に開始します。
SuperColliderサーバが正常に開始したら、このようなメッセージが見えるはずです:
SuperCollider 3 server ready.. JackDriver: max output latency 46.4 ms notification is on
コマンドラインからsclangを使わないでも、GEditから直接コードを実行できます。
SuperColliderモードが有効で、サーバが開始しているのを確認下さい。
実行したいコードを選択します。1行のコードは、単にテキスト入力カーソルをその行に置くだけで実行させることができます。
キーボードで'Ctrl+E'を押すか、メニューから'SuperCollider > Evaluate'を選択します。
サーバですべての音を止めるには、キーボードで'Esc'を押すか、メニューから'SuperCollider > Stop Sound'を選択します。
サーバがコードを正常に実行したら、 'SuperCollider output'ペインに何かを表示するはずです。出力はSuperColliderが何をするようにサーバに頼んだかによりますが、普通はこのように見えるでしょう:
Synth('temp_0': 1000)
あるいは、こうです:
RESULT = 0
SuperColliderサーバが実行中にGEditをクローズすると、GEditは自動的にサーバを停止します。
SuperColliderによってJACKが開始された場合、それはSuperColliderサーバが終了するときに自動的に終了します。
SuperCollider は自動的にその出力をシステムの出力に接続しようとします。もし、オーディオ出力がうまくいかないときは、QjackCtlを使って、出力が正しく接続されているか確かめてください。
SuperColliderメニューで可能な機能は:
Find Help (現在選択されているオブジェクトについてのSuperColliderヘルプファイルを開きます。)
Find Definition (現在選択されているオブジェクトについてのSuperColliderソースファイルを開きます。)
Restart Interpreter (SuperColliderインタプリタを再開始します。実行中のサーバも止めます。ただし、それらは再開始しません。)
Clear output ('SuperCollider output'ペインのすべての出力をクリアします。)
これは、Fedora 14 Musicians' Guide http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora/14/html/Musicians_Guide/index.html の部分を私が訳したものです。Creative Commons Attribution–Share Alike 3.0 Unported license ("CC-BY-SA")にしたがって https://sites.google.com/site/kandamotohiro で配布されます。kanda.motohiro@gmail.com