あなたが、対位法の授業をとっていて、次の宿題のとてもきれいなコピーを提出するように言われたとします。あなたは商用の記譜ソリューションとそれを使うための立派なコンピュータに、450000ドルも出すのはいやなので、 Lilypond が自分にはぴったりだと決めました。
チュートリアルをするのに、これらのファイルは不要です。これは、完成した例です。
http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora/14/Musicians_Guide/files/LilyPond/Counterpoint-source.lyのLilyPond Input File訳注:リンクが切れています。
http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora/14/Musicians_Guide/files/files/LilyPond/Counterpoint-result.pdfのPDF Output File
Frescobaldiで新規文書を開きます。
'LilyPond > Setup New Score'ダイアログを使います。
'Titles and Headers'タブで、タイトルと作曲家(そして他のフィールドも)を設定します。
2つの譜表が必要です。'Parts'、'Keyboard'、そして'Piano'へ行きます。
音符の間隔をラベルで示す必要があります。'Special'そして'Figured Bass'を選択します。(後で、正しい場所に置きます。)
'Score settings'タブに行きます。
あなたは既にこの例を演奏したことがあるので、'Create MIDI output'のチェックを外して、処理時間を節約します。
例はヘ長調です。
全音符だけが必要です。縦線はなし。4/4拍子を選択します。どうせ、後で変更します。
'Try'を押して、楽譜の設定のプレビューをします。音符は表示例として見えているだけで、実際には入力されません。
設定がそれでよければ、'OK'を押して、テンプレートを作ります。
このチュートリアルのためには、Frescobaldiのデフォルトの出力で十分です。
テンプレートをざっと見ましょう。その中のそれぞれを理解するのは重要ではありませんが、推測ができれば、それは良いことです。
ピアノの上の譜表の、right = \relative c''の部分に続く、{と} の間に、音符をこれから入れます。
ピアノの下の譜表は、上と同じで、 left のところだけが違います。
数字付き低音は、あなたがfigBassに入れたようになります。訳注:通奏低音のコードを数字で指定する表記です。
ピアノの上声部から始めます。'f1 g a f d e f c a f g f' (説明を追加すること)を入力します。
正しいことを確認します。ツールバーの'LilyPond'ボタンを押して、プレビューをします。
例は、高すぎる音で始まり、終わりは低すぎます。最初の音程を、' right = \relative c' 'によって変更しましょう。
もう一度プレビューをします。もちろん、まだ終わりは低すぎます。(こういうシンプルな課題は、普通は、開始と終了が同じ音です。)
c のすぐ後に、' を置きます。それで、オクターブ上の C になります。
もう一度プレビューをします。今回は、うまくいきました。
次は、ピアノの下の譜表のためにあなたが書いた音を入力します:'f1 e d c bes c bes f d bes e f'
出力をもう一度プレビューします。開始は高すぎますが、終了は正しい音程です。
開始が高すぎるのを、' left = \relative c { 'に変えて、なおします。
もう一度プレビューをして、どこをもう一箇所直すか、決めます。(注意:私は、'f1 e d c bes c bes f' d bes e f'にしました。)
' figBass = \figuremode 'の後の、{ と } の間に、最高音と最低音の間隔の数を入れます。
それぞれの数字は、< >かっこの中に入れます。音の長さは>の後に書きます。こんな風にしました。'<1>1 <3> <5> <4> <3> <3> <5> <5> <5> <5> <3> <1>'
さて、この作品にはいくつかの重大な誤りがあることに気が付きました。一番上の譜表は定旋律なので、変えることはできません。下の譜表を直します。
私は、下のパートを'f1 e d a bes c d e f d c f'にして、低音番号を'<1>1 <3> <5> <6> <3> <3> <3> <6> <3> <3> <5> <1>'にしました。
楽譜をフォーマットするのは、音符を入れ終わってからにすることをお勧めします。入力を終わってからフォーマットすれば、フォーマットのエラーを避けるのに役立ちます。LilyPondは、このアプローチに関して、効率的です。
通常、数字付き低音部は譜表の下にあります。この例はLilyPondの数字付き低音のためのいろいろな機能を使って変わったことをします。数字付き低音を、移動してみましょう。
\score{ }セクションは、楽譜にあるすべてを含みます。数字付き低音は、\bassFiguresPartという識別子を持っています。これを削除しましょう。
'bassFiguresPart = ... 'と書いてあるところまでスクロールアップして、%でコメントアウトします。
(2)でコメントにした部分を削除します。(あるいは、そのままにします。)
ファイルをプレビューして、数字付き低音がピアノの譜表の間に現れるのを確認ください。
'pianoPart = ... ' で始まる部分を探して、 'instrumentName ... 'の行を削除します。(あるいは、コメントにします。)
ファイルをプレビューして、今回は、'Piano'と表示されないのを確認ください。
これは、より進んだ技を使います。これらのコマンドを説明します。
すべてのレイアウトオブジェクトは、'stencil'属性を持ちます。デフォルトでこれは、オブジェクトを描画するなんらかの関数になっています。もしこの属性を#f, つまり'false'にすると、描画関数は呼ばれず、オブジェクトは楽譜に現れなくなります。
また、すべてのレイアウトオブジェクトは、'transparent'属性を持ちます。デフォルトでこれは、#f, ('false')です。これを#t ('true')にすると、オブジェクトは透明になります。
'\once \override ...'あるいは'\revert ...'も使うことができます。
'global'セクションを探します。
\key と \time の後に ' \override Score.BarLine #'stencil = ##f 'を入れます。
ファイルをプレビューします。これは、期待通りにはいかなかったようです。
というのも、譜表の中の小節線は、Staff.BarLineで扱われますが、複数の譜表の間の小節線はStaff.SpanBarで扱われるからです。その'transparentシンボルも #t にする必要があります。
しかし、終わりには、小節線がありません!縦線を入れるには、譜表を1つ選んで(右、左、figBass 今の場合、どれでもいいです)\revertコマンドを使います。(これが必要かわかりませんが:'\revert Score.BarLine #'transparent と \revert Score.SpanBar #'transparent')
しかし、これでも、実は正しくありません。曲の終わりには、副縦線が必要です。カーソルを\revertの行の後に置いて、メニュー'LilyPond > Bar Lines > Ending Bar Line' を選択します。LilyPondはあなたのしたいことがわかり、シンボルをあなたに代わって記憶していますから、あなたは終止線の記号を覚えている必要はありません。
Staff.* と Score.* の上書きについて説明すること。
他の要素と違って、'\time 4/4'の指示を除いてしまっても、デフォルトの4/4の拍子記号が表示されます。
この例は、音楽的には単純でしたが、進んだ概念を含み、初心者が持ちがちなよくある、(たしかにもっともな)おそれを克服するのに大いに役に立ったと思います。
これは、Fedora 14 Musicians' Guide http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora/14/html/Musicians_Guide/index.html の部分を私が訳したものです。Creative Commons Attribution–Share Alike 3.0 Unported license ("CC-BY-SA")にしたがって https://sites.google.com/site/kandamotohiro で配布されます。kanda.motohiro@gmail.com