FrescobaldiはKDE4デスクトップシステムのいくつかの機能を有効に使うように設計されています。いつもKDEを使っている人はすぐに、FrescobaldiのコンポーネントがほかのいくつかのKDEの主要アプリケーションと同じであることに気がつくでしょう。特に、Kate, Okular, そしてKonquerorです。このアプローチの主な利点は、KDEユーザはFrescobaldiのほとんどの機能をどう使うのか既に知っているということです。なぜなら、これらの他のアプリケーションは、複製されているのではなく、Frescobaldiにより、実際に使われているからです。この開発アプローチには、多くの他の利点もあります。
KDE以外のユーザ、特に古いコンピュータの持ち主、にとって、このKDEベースのアプローチは助けとなるよりむしろ面倒のもとかもしれません。この開発上の選択の不幸な副産物はFrescobaldiがKDEパッケージに多くの'依存性'を持つことです。つまり、Frescobaldiを使うためにいくつかのKDEソフトウエアをインストールしないといけません。これはあるユーザにとっては大きな欠点ですが、Frescobaldiを使うことによる利益のほうが、余分に必要になるハードディスクのスペースよりはずっと勝ると思います。
FrescobaldiとともにLilyPondを使うことはこのガイドでお勧めする方法です。'LilyPond'の章の(リンク?たぶんね?)すべての3つのケーススタディはFrescobaldiを使っています。これは著者がFrescobaldiは本当にLilyPondを使うのをより簡単にすると感じるからです。
以下は、いくつかの利点です:
(Kateに由来する)テキスト編集コンポーネント、(Okularに由来する)PDFプレビューコンポーネント、そして(Konquerorに由来する)ヘルプファイルコンポーネントは、あなたが既にどう使うかを知っているアプリケーションのものです。
アプリケーションの1ーウインドウの体裁はソースファイルとその出力か、あるいはソースファイルとヘルプ文書かのいずれかを横に並べて表示します。これは今日のワイドスクリーンモニターにとって、最適です。
'Setup new score'ツールは新しい楽譜を作成するスピードを著しく高めます。そして、いくつかの進んだ構成オプションを提供します。それなしにオプションを探そうとしたら、何時間もかかるかもしれません。
ウインドウの左側の'Quick Insert'サイドバーはアーティキュレーション、トリル、そして他の記号を簡単に入れることができます。これらはさもないと、レファレンス文書をチェックしないとできないことが多いです。
'LilyPond'メニューはあなたの楽譜を調整したりトラブルシュートするためのいくつかの他のツールを提供します。
システムツールと注意深く統合されているため、あなたは音符をMIDIキーボードから入れたり、あなたのLilyPond楽譜のMIDI出力を聴いたり、そしてあなたの楽譜のPDFファイルを印刷したり、すべてをFrescobaldiの中から行うことができます。このガイドでは、これらの機能は扱われていません。
詳しくは、Frescobaldi Websiteat http://www.frescobaldi.org/を参照ください。
PackageKitあるいはKPackageKitでfrescobaldiパッケージをインストールください。
たくさんの依存関係があります。例えば、perl-*パッケージ、kde-*パッケージ、そしてtimidity++とfluid-soundfont-gm(これは、114MBあります。)。
依存関係のリストを見て、承認します。
アプリケーションは、K Menuの'Multimedia'の下、あるいは、GNOME 'Applications'メニューのどこか(たしか、なぜか'Multimedia'の下...)に見えるはずです。
以下のデフォルト設定を変えるのは必要ではありませんが、より生産的な経験につながるかもしれません。
SettingsConfigure Frescobaldiを選択します。
'General Preferences'では、'Save document when LilyPond is run'をチェックします。そうしないと、自分でセーブする必要があります。
このページの他のオプションを見てみましょう。
'Paths'では、一部のフィールドだけが設定されています。これはかまいません。
GNOMEユーザは'PDF Viewer'を'evince'にしたいかもしれません。これは、組み込みのPDFビューアは変更しません。底のペインの'LilyPond Log'の'Open PDF'をクリックしたときに開くものを変更します。空白のままであるとき、これはKDEの'Okular'を開きます。
'MIDI Player'パスを設定すれば、'Play MIDI'ボタンが使えます。
'pmidi'プログラムはPlanet CCRMA at Homeリポジトリから入手可能なコマンドラインMIDIプレイヤーです。yum でインストールください。'pmidi -l'で、どのポートが使えるかを見ます。そして、'MIDI Player'フィールドに、'pmidi -p 14:0'と入れます。'14:0'は、あなたが使いたいポートに変えてください。MIDIシンセサイザー(FluidSynthのような)が、待機している必要があります。
あるいはtimidity++を使ってもよいです。
'Default Directory'を、あなたがLilyPondファイルを置いているところに変更します。
'LilyPond documentation'を変更して、右のサイドバーの'LilyPond Documentation'が毎回インターネットアクセスをするのを止めることもできます。
'lilypond-doc'パッケージをインストールします。(44MBあります。)
'/usr/share/doc/lilypond-doc-2.12.2/index.html'をフィールドに入れます。(あるいは、あなたが望みの別の言語の版を)
ここは、LilyPondを更新したら更新する必要があります。更新をしないと、組み込みの'LilyPond Documentation'タブは単にユーザガイドの代わりに真っ白なページを見せます。なので、更新し忘れても害はないです。
'Editor Component'のオプションは、KWriteのそれと同じです。
Editingタブ、そして'Auto Completion'へ行って、両方のボックスがチェックされていないのを確認するのをお勧めします。
ここで他の設定を変えてもよいです。高度に柔軟、カスタマイズ可能、パワフル。Frescobaldiにだけ適用されます。
実際にFrescobaldiを使ってLilyPondソースファイルを編集するところは、chap-Musicians_Guide-LilyPondに書いてあります。
これは、Fedora 14 Musicians' Guide http://docs.fedoraproject.org/en-US/Fedora/14/html/Musicians_Guide/index.html の部分を私が訳したものです。Creative Commons Attribution–Share Alike 3.0 Unported license ("CC-BY-SA")にしたがって https://sites.google.com/site/kandamotohiro で配布されます。kanda.motohiro@gmail.com