u1w「つたえる」

今回のu1wに参加するつもりはなかった。だがお題発表の前日、偶然にも「7 Days To End With You」をプレイしていたのだ。

あの作品は素晴らしいと思いつつも、一方でここをこうすればもっと面白くなるのではないか、などと悶々としてそしてその思考をまとめるべく日記に書き下したりしていた。

お題「つたえる」

なんたる偶然か、手元にはすでにアイデアノートがあったのである。


月曜日にはお題の具体化に苦しむ友人らを横目に、黙々と作業をしていた。最初の案はこうだ。

「未知の言語を操るちいさくてなんかかわいい感じの生き物を、精霊的な存在になって導く」

とりあえず必須な要素として入力システム、そしてそれを受け取って表示するシステムまで作った。


火曜日。マップのシステムをフレームワークに苦しみながら作る。そこでこう思う。

「このフレームワーク物理エンジンも載ってないのにベースになるアクションゲーム作るの無理あるくね?」

と……

ということで2Dアクション的な部分は一切取っ払ってメッセージシステムのみで成り立つゲームにしようとした。

ついでに人工言語のパーサとか作るのは無理なので語彙も絞ろう、なんならCUI脱出ゲームまで回帰しよう、と考えた。

そうしてできた次の案がこれだ。

「まじで日本語しか解さないギャルin 脱出ゲーム をチャットアプリ(英語しか打ち込めない)で誘導する」

これでよし!

自分は様々なメッセージをさながらノベルゲームのように記述するため、jsonのデータとそれを読み込むクラスを作った。

そして薄々、

「『Lifeline(ゲーム)』に似てるな……」

と思い始めてきた。


水曜日。フレームワークのデフォルトフォントにひらがなと漢字がないことを知る。

いくら特殊なギャルでもカタカナだけではしゃべらない。

カタカナだけで喋るのはハナノパズルの棒人間かライト博士ぐらいのものだろう。

増やせばいいじゃないかと思うかもだが、いかんせん特殊なフレームワークなのでこれについて調べてるだけで一日ぐらい潰れうる。

ううむ。

それに、これまでストーリーの面白さとキャラの魅力でゲームとして成り立たせる気でいたが、このゲームの面白みはなんだ?

当初目的としていた魅力から外れて迷走しているのではないか?

言語を理解し、それを伝えてわかってもらう。そのコミュニケーションとしての面白みを狙っていた。

しかし言語のパーサは難しい。たとえ制約があったとしても、言語が言語たればそこには無限にも近い可能性がある。

有限数の単語か、解釈の余地のない定型文でないと。

となると言語で伝えるという当初のコンセプトは諦めざるを得ないか……?

いや、なら向こうが伝えようとしているのはどうか?

こうして生まれた第三案が

「必死で生き物が単語を伝えようとしてくるのでいち早くわかってあげる」

というアイデアである。


飛んで土日。旅行だった。進捗など生めるわけもなく……

ということで翌週の土日に完成しました。最後の方日記忘れてたので雑になりました