1.調査テーマ
医薬品製剤の出願動向
2.調査目的
先に高齢者医療技術と医療情報処理技術を調べたが、関連技術として、今回は医薬品の製剤技術の技術開発の現況および今後の動向について調べることとした。
3.調査対象
使用DB :SRPARTNER
対象公報:公開特許公報
対象期間:2011月1月1日〜2016月12月31日の発行
対象技術 : 医薬品製剤
4.概要
医薬品製剤技術(製剤の成分・処理、製剤の用途、遺伝子工学利用製剤)に関する公報件数は、2013年に突出しているものの、全体としては横這い傾向を示している。
技術としては、最終年の2016年では、製剤の成分・処理と製剤の用途が増加傾向を示している。
期待していた遺伝子工学利用製剤はわずかであるが減少傾向を示している。
重要技術として抽出された技術は以下のとおり。
「使用する不活性成分に特徴のある医薬品製剤」
特に、酸素を含有するもの、多糖類;その誘導体が重要。
「B22:グループA61P1/00ーA61P41/00に展開されていない特殊な目的の医薬」
特に、生体内生理活性物質様医薬、共力剤、組織細胞の機能に作用する医薬が重要。
「C02A:遺伝子工学〔遺伝子組換えを含む〕」
出願人別で見ると、筆頭はノバルティスアーゲーであるが、発行件数は大きく増減しているものの概略としては横這いである。
また、次の出願人は2012年からは増加傾向を示している。
ロート製薬株式会社
ジェネンテック,インコーポレイテッド
味の素株式会社
サブクラス別発行件数を調べた結果は以下のとおり。
次のサブクラスが共通している。
A61K: 医薬用,歯科用又は化粧用製剤
A61P: 化合物または医薬製剤の特殊な治療活性
その他のサブクラスで比較的多かったものを各社別に抽出すると以下のようになる。
ノバルティス : C07D: 複素環式化合物
C07K: ペプチド
C12N: 微生物または酵素;その組成物 ;微生物の増殖,保存,維持;突然変異
または遺伝子工学;培地
C12P: 発酵または酵素を使用して所望の化学物質もしくは組成物を合成する方法
またはラセミ混合物から光学異性体を分離する方法
ジェネンテック : C07D: 複素環式化合物
C07K: ペプチド
C12N: 微生物または酵素;その組成物 ;微生物の増殖,保存,維持;突然変異
または遺伝子工学;培地
C12P: 発酵または酵素を使用して所望の化学物質もしくは組成物を合成する方法
またはラセミ混合物から光学異性体を分離する方法
ロート製薬 : G02C: 眼鏡;サングラスまたは眼鏡と同様な性質をもつ限りにおいてのゴーグル
;コンタクトレンズ
また外国企業による出願が多いことも特徴的である。
※作成した図表は58図と18表