b.裁判所での記録閲覧

記録閲覧の場所

受任の打診があったら、6民の書記官室で記録を閲覧します。

一般管財の書記官室は、第2別館(旧弁護士会館)の5階にあります。

入り口を入って左側奥が管財受付係で、記録閲覧もここで行います。

(一般管財の書記官の島は手前にありますが、記録閲覧時にはそこは関係ありません。)

受付係のカウンターで、打診の電話で確認した担当書記官に声をかけて、申立人名、自分の名前を告げます。

受付係のカウンターから奥の角にある机に通され、記録を渡されます。

記録閲覧の目的・ポイント

記録閲覧の主な目的は、利害関係の有無のチェックです。

債権者一覧表や財産目録を見て、利益相反が生じないかを確認します。

さっと報告書にも目をとおし、何がポイントかを確認してもいいでしょう。

また、係属中の訴訟一覧表から、急ぐ事情がないかも確認します。

開始決定後は、「破産手続開始等の通知書」の発送など、事務員の作業が極端に増えます。

債権者一覧表から債権者数を確認し、開始決定日とともに事務員に伝えておくと、事務所内で仕事の輻輳を避けることができるでしょう。

記録閲覧後の書記官とのやりとり

利益相反のおそれがなければ、担当書記官に声をかけ、利害関係に問題がなく、受任できることを伝えます。

留保型(配当すべき財産がなく、債権調査が実施されない。最初の事件は多くがこちらでしょう。)か、期日型(配当が見込まれ、債権調査を実施する。)かや、裁判所が考えている換価や免責についての問題点について、書記官から伝えられることが多いですが、なければこちらから質問してもいいでしょう。

期日調整

書記官から、開始決定の日や(開始決定の時刻は通常午後5時となります。)、債権届出期間末日(期日型の場合)、免責意見の締切日、財産状況報告集会(第1回債権者集会)の日時の調整がなされます。

開始決定の日については、通常はあまり重要ではありません。

しかし、給与の差押えがなされている(またはそのおそれがある)ときや、法人の場合で滞納公租公課庁が売掛金等を差し押さえるおそれがあるときは、開始決定を早くする必要がないか、書記官と相談してみましょう。

債権届出期間の末日は、その後の財産状況報告集会までに債権者表を整えることができる十分な期間があるかよく考えましょう。

破産債権者による補正や追完資料の提出を求めることが多いですから、あまり時間がないと苦しくなります。

免責意見の締切日は、管財人の業務にはあまり影響がないので、書記官の決定に任せておけばいいでしょう。

財産状況報告集会の日時は、事前に書記官が申立代理人の予定を確認してくれていますので、その場で確定させることができます。

一般管財の債権者集会は、毎週月曜日と木曜日の午後3時、午後3時30分、午後4時、午後4時30分です。

午後4時30分の期日は、配当後の任務終了集会用ですので、財産状況報告集会には指定されません。

また、財産状況報告集会を午後4時に指定することもないようです。

指定された期日は、忘れないようにその場で訟廷日誌などに書き込んでしまいましょう。

管財人の住所等の伝達

初めて管財を受ける場合は、管財人の氏名の表記や住所の確認が必要となります。

普通は、書記官に名刺を渡せば足ります。

また、高価品保管口座(管財人口座)をどの銀行のどの支店で開設するかを伝えておきます。

表紙部分の受取り

記録の表紙部分(事件名や上で決まった期日等が記載されたもの)をコピーしてもらえますので、受け取っておきます。