第69回長崎がんばらんば国体レポート

投稿日: Oct 22, 2014 1:48:53 AM

北海道トライアスロン連合 選手強化委員 地原健司

国民体育大会は毎年3万人を越える選手・関係者が集う都道府県を挙げての大会として「正式競技」37競技、「公開競技」2競技、「デモンストレーションとしてのスポーツ行事」19種目で行われています。公開競技であるトライアスロンは再来年から正式競技となることが決まっていますが、今回は10月13日(月)長崎県五島市富江にて開催されました。

北海道からは男子:福村望 選手,女子:酒井史帆 選手が出

場し、私は監督として帯同しました。 昨年の東京国体(三宅島開催)に引き続き今回も離島での開催となり、五島への行程は難儀と想定されました。これに加え直前に発生した台風(19号)は過去最大級と予想され、北海道代表一行は刻々と変化する交通情報とアクセス方法に最後まで苦戦。

しかしながら3名のチームワークと運が味方し、開会当日のフライト便で五島市へ滑り込めました。

さてレースですが、幾つかの競技・種目が中止に追い込まれる中、台風上陸のため、予め開催3日前に告示されたフォーマットは「スイム500m・ラン5km」のアクアスロン。

さらにこの状況下で台風通過を見込み、予め競技時間を16時に繰下げていた大会本部とJTUの判断は当たり、雨風が緩やかになった2時間前にようやく競技開催が決定。会場で待機していた選手も突風と雨の中、慌ただしくウオームアップや準備へ。

チーム北海道もすぐさまコンディションを整え、トランジッションやコースの確認,選手受付を済ませスイムのウオームアップへ。見た目よりも波がタフなのは分かっていましたが、物怖じしないよう全力を尽くすアドバイスをして送り出すのみ!

全選手がコールされポンツーンに整列した瞬間は、これまで数多くの壁を乗り越えスタートラインに立てた選手が、これほど幸運で貴重に思えた瞬間はなかったと感じます。

両選手も北海道代表を背負う誇りとメジャー大会で競える喜び,最悪の天候で上陸できた安堵感と島民関係者の歓迎ぶり,競技中止の可能性が五分五分での開催決定・・・どれをとってもサプライズとしか思えない体験の中で、夢中でレースしフィニッシュする!

悪天候などもはや全く気にならないほどの喜びの中、清々しい開放感と充実感を選手と一緒に共有させてもらいました。

<レース結果>

福村望(北大ちゃらんけ)成年男子29位

スイム6分49秒・ラン18分59秒・総合25分48秒

酒井史帆(サイクルハウスかわた)成年女子18位

スイム7分52秒・ラン21分53秒・総合29分45秒

二人とも大健闘! 他の選手に引けを取らないレース展開でした。特に酒井選手はランパートの順位が13位となり、エリート選手と競えるポテンシャルに驚きました。

国体のトライアスロン競技は、現在まで公開競技として実施してまいりましたが、再来年の岩手国体(釜石市)より正式競技となります。来年度はお休みとなりますが、益々注目されていくトライアスロン競技を、HTUと会員の皆さんで盛り上げましょう!