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基礎づくり
▶合唱を楽しむのはいいが、その基礎があればなお楽しいだろうし、ましてや観客を楽しませるにはなおのことだろう。そこでその基礎を養成することに役立ちそうなことなどを探してみる。合唱の基礎技術をなすものはいくつかの分野に分かれる。そのうちの「発声」については、すでに[ 書庫 ]に掲載してある。例えば、[ 合唱の発声法 ]、[ 不随意な発声 ] etc. このほかには「楽譜を読む」ことができると良さそうなので、これについて探してみよう。
▶楽譜についての記事はたくさんあるなか、目に止まったのは、この[ ピアノ教室のサイト ]です。ピアノを弾くという目的のために楽譜を見るなら、それを読むというよりは、五線譜の上にある音符を読むというより、その周波数に対応した音名の鍵盤に対応付けるというようなことを勧めているようです。ここには、音名と階名という用語の混用があるのですが、その目的が楽譜の読み上げでは無く、鍵盤との対応付けだからどうでもいいということかもしれません。どうも音楽用語にあいまいさを感じてしまうところです。それでも、はじめての曲の楽譜をキーボードをたたきながら、歌おうとする向きにも良さそうなので。
▶音高とキーボードとの対応がついたところで、やはり歌の基礎づくりとしての譜読みが必要だろうと探してみると、[ 階名唱を勧めるブログ ]がありましたのでざっと読んでみました。検索されたブログですが、当初の目的に反して「楽譜を使うな」という刺激的なメッセージで書き起こされている点にむしろ興味が湧きました。まずは音階を身に着けなさいという主張なのでしょう。
▶明治14 伊澤修二(音楽取調掛長)らが階名唱:一, 二, 三, 四, 五, 六, 七[ 匕, フ, ミ, ヨ, イ, ム, ナ ]を開始した。ところが、明治28年ころから小山作之助(教師)がドレミで階名唱を教える教師を養成したため、ねずみ算的に普及してしまった。
一方、音名は、伊澤によりイロハニホヘトと定義されて、楽典的には現在も継承されているようだ。しかし、上記のピアノ教室のように鍵盤に「固定ド」唱を普及させてしまっている。そもそも「固定ド」などというものは旧音楽取調掛では定義していない音名である。ドレミで階名唱を教える教師たちが、その主音が移動する状態を指して「移動ド」なる表現が創出されてしまい、その対語として「固定ド」という用語が発生してしまったと言えそうである。また、後の文部省がこれからは「移動ド」で行きましょうなどと指導要領に記載(昭和33年)したことで、このようなできなりの用語は追認されたかたちとなってしまいました。原典にたちかえるなら、音名はイロハ、階名はヒフミ。でもこれからは、音名はABC、階名はドレミとさだめてはいかがでしょうか?便宜的に発生してしまった「移動ド」との表記はもうやめましょう。音階の主音の音名はもとより音階ごとに異なるものですので。また、その対をなす用語の「固定ド」だけ残すと、またぞろ「移動ド」が復活してきそうですのでこの際、そろって退場いただきましょう。
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