第15回研究報告会

2022年8月15日

第15回研究報告会

金融プラス・フォーラム

事務局

金融プラス・フォーラム「第15回研究報告会ご案内」を送付させていただきました。今回は岡山商科大学の近藤一仁客員教授をお招きし、「IR(インベスター・リレーションズ)の過去・現在・未来について~変わらない IR の本質を説き、真の企業価値の向上と評価改善を提言する~」と題して報告していただきます。近藤先生はIRの普及・啓発者として第一人者として知られていますが、この度、ライフワークとしてのIRの総括として『私とIR』(プログレス社)を出版されました。野村総研でのアナリストを出発点として、研究所、大学、また、実務の世界にも籍を置きながら海外を含めてIRを追究されてきています。近年、サステナブルな企業価値創造の観点から非財務情報(無形資産)が注目されていますが、必ずしも企業レベルに落とし込まれたものとなっていないのが現状です。近藤先生の今回の研究報告はこうした観点からも注目に値し、改革へ向けた示唆的な提言が期待されます。

先生から寄せられた報告の概要は以下の通りです。

「今後の日本の「資本市場」を本当に正しい方向に導くためにも、市場開設者、上場企業の経営トップ、証券アナリスト、証券・銀行・保険等々の業界関係者、高等教育に関係する教育者や学者、様々なIR 支援・コンサル会社、そして何よりも株主や個人投資家、更には就活生にも「IRとは何か」を正しく理解すると同時に、各々の役割の重要性を理解していただく必要があると思う。現在の「統合報告書ブーム」を短命に終わらせてはならず、何よりも統合報告書をもっと活用するIR活動が必要で、従来の「決算説明会」は改革すべきである」。「我が国の世界に類のない長寿企業の多さや事業承継の成功要因(非財務的な 企業価値≒社訓やクレド:行動指針)にもっと注目しても良いのではないだろうか」。そのうえで、決算説明会を改革し「経営戦略説明会」への改善を提言している。

質疑応答(及び懇親会)でも活発な議論を期待したいところです。研究報告会終了後、オンライン懇親会を予定しております(ビールで乾杯予定)。是非ご参加ください(どちらかだけの参加も可です)。

1 テーマ:「IR(インベスター・リレーションズ)の過去・現在・未来について~変わらない IR の本質を説き、真の企業価値の向上と評価改善を提言する~」

2 日時:2022年10月2日(日)16時30分~18時00分

報告(16:30-17:40)の後、質疑応答を予定しています。終了次第、オンラインにて懇親会。

3 懇親会(オンライン:Webex予定):18時開始(~19時)

4 会費:研究報告会、懇親会とも無料

5 研究報告者:近藤一仁(岡山商科大学客員教授)

1971年横浜市立大学商学部卒業。野村総合研究所入社、証券調査部配属。85年(~88年)NY事務所、91年NRI-Deutschland GmbH(ドイツ・フランクフルト)社長。94年野村総研役員待遇ののち一吉証券経済研究所常務取締役、2001年いちよし経済研究所代表取締役社長、2006年いちよし経済研究所理事長。2007年には宝印刷常務執行役員(~2014年)。この間に同志社大学、立命館大学、文京学院大学、早稲田大学等で非常勤講師、客員教授等を歴任。2014年岡山商科大学経営学部教授就任、現在は岡山商科大学産学官連携センター社会総合研究所客員教授、IR 戦略研究所代表である。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本IPO実務検定協会試験委員でもある。主要著書に、『私とIR ~IR の今までと、これから』(平田茂邦、長井進両氏との共著、プログレス 社、2022年2月刊)、『企業価値評価改善のための財務・IR&SR戦略』(柳良平氏との共著、中央経済社、2013年)、『企業価値向上のための経営情報戦略~IRの本質について~』(中央経済社、2007 年 )、『アナリストの仕事~アナリストは調査・分析で未来を描く~』(日本能率協会マネジメントセンター、2002 年)、『ナスダック~上陸する巨大ネット市場~』(経済法令研究会、1999 年 )、『IR入門~株主・アナリストの共感を呼ぶ企業情報開示のすすめ~』(佐藤淑子氏との共著、東洋経済新報社、1997 年)など多数。

6 主催者

金融プラス・フォーラム(会長:唐木宏一)

7 連絡先

野澤:ZZZt-nozawakag「アットマーク」jcom.zaq.ne.jpZZZ、TEL.090-3318-4815

宮下:ZZZk-miyashita「アットマーク」yu-cho-f.jpZZZ

迷惑メール防止のため、Zを外し「アットマーク」を@に変換してください。

8 過去の研究報告

<2017年>

第1回(12月):井上智洋(駒澤大学准教授)『人工知能は未来の経済をどう変えるか?』

<2018年>

第2回(3月):瀧俊雄(マネーフォワード取締役Fintech研究所長)『フィンテックのインパクト』

第3回(7月):宮村健一郎(東洋大学経営学研究科研究科長)『 アメリカ銀行業のP2Pレンディング戦略』

第4回(9月):駒井隼人(株式会社Delta Valuesチーフデータサイエンティスト)『ビッグデータから見た個人投資家行動』

第5回(12月):中村淳一郎 (株式会社IICパートナーズ代表取締役社長)『企業年金・退職金のエッセンスと企業経営に活かす視点』

<2019年>

第6回(3月):畔上秀人(東洋学園大学現代経営学部教授)『リスク評価の世代間継承-生命保険について-』、江口政宏(商工総合研究所主任研究員)『ブロックチェーンは次世代プラットフォームとなりうるか』、冨田洋介(共栄大学国際経営学部専任講師)『金融市場と経済格差に影響を及ぼす法的環境の実効性について-制定法と慣習法の相違を中心に-』

第7回(7月):牧野知弘(オラガ総研株式会社 代表取締役 / 不動産事業プロデューサー)『不動産価値革命と住宅―人生100年時代を迎えて―』

第8回(9月):武田泰弘(TRENDE株式会社テクノロジーディレクター)『電力流通とP2P電力システム』

第9回(12月)濱口桂一郎(労働政策研究・研修機構研究所長)『人生100年時代の雇用と労働』

<2020年>

第10回(12月):駒井隼人(一橋大学経営管理研究科博士後期課程、株式会社Delta Values)・小谷野良太(株式会社Delta Values)『個人投資家は何を基準に投資の意思決定をしているか? ―株価からの一考察』

<2021年>

第11回(3月):野崎浩成(東洋大学国際学部教授)『地銀と持続可能性』

第12回(7月):森健(株式会社野村総合研究所未来創発センター・グローバル産業・経営研究室長)『コロナ禍が加速させるデジタル資本主義』

第13回(12月):清水洋(早稲田大学商学学術院教授)「流動性とイノベーション:国、企業、個人はどのように立ち向かうのか」

<2022年>

第14回(3月):鈴木隆雄(桜美林大学大学院教授、国立長寿医療研究センター理事長特任補佐)「日本の高齢者は若返っているか:科学的根拠に基づく高齢者の健康増進に関する戦略」