第19回研究報告会

第19回研究報告会

2023年11月1日

金融プラス・フォーラム事務局

金融プラス・フォーラム「第19回研究報告会ご案内」を送付させていただきました。今回は遠藤正之教授(静岡大学情報学部)をお招きし「金融DXの動向、銀行は生き残れるのか」と題して報告していただきます。遠藤教授はメガバンクのご出身(主として推進マネジメントの立場からシステム統合に関わる)で金融機関の現場を熟知した視点からの見解には定評があります。特に、フィンテック、デジタルバンク、金融DX等の言葉に見られますように金融を取り巻く状況に地殻変動が起こっているのが現状です。この辺の事情については著書『金融DX、銀行は生き残れるのか』(光文社新書、2022年)に詳しいですが、今回の報告ではさらに敷衍した形での報告が期待されます。また、銀行のシステム障害に加えて全銀システムにも障害が起こりましたが、こうした点に関しても触れられるものと思われます。先生から寄せられた報告概要は以下の通りです。

<報告概要>

「最近のFinTechから金融DXへの変遷を背景にした、銀行の対応やFinTech企業のトレンドを概観します。具体的には、Embedded Finance、地銀発デジタルバンク、金融サービス仲介業、銀行勘定系システム更改、銀行小口送金の無料化、デジタル給与解禁、ステーブルコインについて、ご説明します。」

外部講師をお招きした研究報告会、懇親会では4年ぶりのリアル開催となります。是非ご参加ください(どちらかだけの参加も可です)。

1 テーマ:「金融DXの動向、銀行は生き残れるのか」

2 日時:2023年12月2日(土)16時15分~17時45分

報告(16:15-17:30)の後、質疑応答を予定しています。

3 開催会場:東洋大学(白山校舎)五号館1階5102教室

住所:東京都文京区白山5-28-20(HP参照)、TEL.03-3945-7224

アクセス:都営三田線白山駅A3出口から正門/南門5分。東京メトロ南北線「本駒込」駅1番出口から「正門・南門」徒歩5分

(注)5号館は「南門」から入ると最も高いシンボルタワー(2号館)の先のビルである。

会費:無料

4 懇親会:18時~20時

懇親会場:NEW OKACHAN

住所:東京都文京区白山1-20-12(HP参照)、TEL.03-5368-3306

アクセス:都営三田線白山駅AI出口より白山通り方面に徒歩3分(旧白山通りから白山通りに出て左折、その先の御料理「優作」を左折し30メートル右側)

会費:4千円

5 研究報告者:遠藤正之(国立大学法人静岡大学情報学部教授)

1983年早稲田大学政治経済学部卒業。同年三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、2015年9月まで32年半勤務。第3次オンライン外為システム開発、東京三菱銀行システム統合、三菱東京UFJ銀行システム統合等の超大規模プロジェクトに、主に推進マネジメントの立場で参画。システム部内のプロジェクト品質監査、標準化も一時期担当。営業店も8ケ店経験(田町、吉祥寺、溜池、鶴川、上板橋、下赤塚、多摩、押上)。2011年9月中央大学大学院戦略経営研究科修了(首席)、経営修士(専門職)。2015年3月慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程修了、博士(システムデザイン・マネジメント学)。2015年10月静岡大学に転じ情報学部准教授、2017年4月から現職。専門分野は金融情報システム、FinTech、情報システムのマネジメント。

著書に『金融情報システムのリスクマネジメント』日科技連出版社(2016年)、『金融DX、銀行は生き残れるのか』光文社新書(2022年)などがある。また「デジタルバンクの経営戦略及びIT戦略」日本情報経営学会第18回大会予稿集(自由論題)、2022年11月、「銀行勘定系クラウド化の現在とこれから:環境変化への俊敏性とAI活用の進展に期待」『金融ジャーナル』2023.7は参考になる論考である。

6 主催者

金融プラス・フォーラム(会長:唐木宏一)

7 連絡先

野澤:ZZZt-nozawakag「アットマーク」jcom.zaq.ne.jpZZZ、TEL.090-3318-4815

宮下:ZZZk-miyashita「アットマーク」yu-cho-f.jpZZZ

(迷惑メール防止のため、Zを削除し、「アットマーク」を@へと変更してください)

8 過去の研究報告

<2017年>

第1回(12月):井上智洋(駒澤大学准教授)『人工知能は未来の経済をどう変えるか?』

<2018年>

第2回(3月):瀧俊雄(マネーフォワード取締役Fintech研究所長)『フィンテックのインパクト』

第3回(7月):宮村健一郎(東洋大学経営学研究科研究科長)『 アメリカ銀行業のP2Pレンディング戦略』

第4回(9月):駒井隼人(株式会社Delta Valuesチーフデータサイエンティスト)『ビッグデータから見た個人投資家行動』

第5回(12月):中村淳一郎 (株式会社IICパートナーズ代表取締役社長)『企業年金・退職金のエッセンスと企業経営に活かす視点』

<2019年>

第6回(3月):畔上秀人(東洋学園大学現代経営学部教授)『リスク評価の世代間継承-生命保険について-』、江口政宏(商工総合研究所主任研究員)『ブロックチェーンは次世代プラットフォームとなりうるか』、冨田洋介(共栄大学国際経営学部専任講師)『金融市場と経済格差に影響を及ぼす法的環境の実効性について-制定法と慣習法の相違を中心に-』

第7回(7月):牧野知弘(オラガ総研株式会社 代表取締役 / 不動産事業プロデューサー)『不動産価値革命と住宅―人生100年時代を迎えて―』

第8回(9月):武田泰弘(TRENDE株式会社テクノロジーディレクター)『電力流通とP2P電力システム』

第9回(12月)濱口桂一郎(労働政策研究・研修機構研究所長)『人生100年時代の雇用と労働』

<2020年>

第10回(12月):駒井隼人(一橋大学経営管理研究科博士後期課程、株式会社Delta Values)・小谷野良太(株式会社Delta Values)『個人投資家は何を基準に投資の意思決定をしているか? ―株価からの一考察』

<2021年>

 第11回(3月):野崎浩成(東洋大学国際学部教授)『地銀と持続可能性』

第12回(7月):森健(株式会社野村総合研究所未来創発センター・グローバル産業・経営研究室長)『コロナ禍が加速させるデジタル資本主義』

第13回(12月):清水洋(早稲田大学商学学術院教授)『流動性とイノベーション:国、企業、個人はどのように立ち向かうのか』

<2022年>

第14回(3月):鈴木隆雄(桜美林大学大学院教授、国立長寿医療研究センター理事長特任補佐)『日本の高齢者は若返っているか:科学的根拠に基づく高齢者の健康増進に関する戦略』

第15回(10月):近藤一仁(岡山商科大学客員教授)『IR(インベスター・リレーションズ)の過去・現在・未来について~変わらない IR の本質を説き、真の企業価値の向上と評価改善を提言する~』

第16回(12月):猪俣哲史(ジェトロ・アジア経済研究所 海外研究員)『グローバル・バリューチェーンから見た米中デカップリング』

<2023年>

第17回(3月):掛下達郎(福岡大学商学部教授/公益財団法人日本証券経済研究所客員研究員)『GAFAの銀行化・金融機関化:金融化との関連で』

第18回(10月):冨田洋介(東洋学園大学現代経営学部准教授に「潜在的な経済的不平等と政府の再分配に影響を及ぼす法の起源」

(注)第10回(2020年12月)から第17回(2023年3月)まではオンライン開催である。