夢の大学院生活

　令和二年四月。十年ぶりの大学生活に胸を膨らませ入学した直後に休講。そして五月から始まったオンライン授業。大学の先生方を始め、同級生や先輩の名前と顔さえもよく分からない。交流といえばグーグルクラスルーム内で行う文字のやりとりのみ。「思ってたのと違う。」所属ゼミが決定し、同じゼミの学生と初めて顔を合わせたのは六月だった。ゼミでスキップの習得について話題になった時、廊下で一人ずつスキップをすることになった。これが、大学院にきて初めての実技である。私は全力でスキップをした。楽しかった。この出来事がきっかけとなり、私はスキップを体育授業の準備運動に取り入れることの効果を検討する修士論文を執筆することを決める。

　振り返ると二回目の大学生活で一番多くの時間を過ごしたのは、院生室であった。学校現場を離れ、体育のことだけを考え、同じ志をもつ仲間と過ごした二年間は本当に貴重な時間だった。関わっていただいたすべての皆様、ありがとうございました。