希望ある未来へ
院生協議会会長 堤 佑豪
令和三年度、修了される大学院生の皆様に、上越教育大学大学院学生協議会を代表しまして、お慶び申し上げます。誠におめでとうございます。
今年度の、私たちの生活の中には、様々な変化があったように思います。昨年から猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、依然として私たちの生活に脅威を与えました。そのため、毎日の検温や会食時の黙食などの感染予防対策が推奨されるようになりました。昨年延期された夏期東京五輪2020は、七月二三日から開催されました。しかし、ほとんどの競技が無観客で行われるなど、私たちの生活が、以前のものから変化していることを感じました。一方で、私たちはそのような状況に翻弄され続けたわけではありません。一人一人が、自分と自分以外の大切な人を想い、感染予防に努力してきました。東京五輪2020では、アスリートの弛まぬ努力がたくさんの感動を世界中に与えてくれたように思います。
上越教育大学においても、本年度の大学祭が新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、中止となりました。これで、大学祭の中止は二年連続となってしまいました。大学祭は、部活動の成果を発表したり、地域の人と交流したりすることができる機会であるため、中止について残念に思った方も多くおられたことと思います。しかし、全てがなくなってしまったわけではありません。昨年度は中止となった入学式は、規模を縮小しながらも実施していただきました。授業については、昨年度は多くがオンラインで実施されました。しかし、本年度は対面授業とオンライン授業の両方が、受講人数や授業内容を考慮しながら、実施されました。また、学校実習も実施することができました。授業観察実習では、近隣の中学校に協力していただき、オンラインで実施されました。このように、本学に関わる多くの人々の努力と協力により、私たちは勉学に励むことができています。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございます。
さて、この広報誌「鞦韆」を発行しております、上越教育大学大学院学生協議会は、本学大学院生の院生生活に寄与することを目的に活動しております。大学院学生協議会は、執行部、研修部、厚生部、広報部から構成され、修士課程と教職大学院課程の各コースから、複数名が代表して所属しております。執行部では、例年、大学院生を対象にキャンパスライフアンケートを実施し、よりよい学生生活の実現に向けて、大学院生の意見を取りまとめています。研修部では、例年、教員力養成講座を企画しています。本年度も、上越附属中学校の先生方をお呼びし、講演をしていただきました。厚生部では、例年スポーツ大会など、大学院生同士が交流を深める機会を企画しています。本年度は、スポーツ大会を実施することができませんでしたが、オンライン上で交流する機会を企画しました。広報部では、広報誌「鞦韆」をはじめとして、広報活動を行っています。大学院学生協議会の活動は、自主的活動であります。所属する大学院生には、大学院での学びと両立して、活動していただいております。至らぬ点も多々あることと思いますが、本学大学院生の院生生活に寄与するという第一の目的のため、これからも尽力してまいります。
今年度も、昨年度から引き続き、私たちの生活は大きな制約を受けることになりました。しかし、私たちは、大切な人を想い、努力し、また多くの人の協力を得て、実りのある学びを得ることができました。私たちは上越教育大学大学院で得た学びを、これから出会う子どもたちに還元することで、明るい未来を築くことができると思います。
私たちが志す教育の世界は、取り組んでいかなければいけない問題が未だ山積しています。また、教育の世界はめまぐるしく変化しています。そのため、新たな問題が生まれることも考えられます。私たちは、上越教育大学で得た学びを基に、学びを続けることで、これらの問題に取組み、未来を担う子どもたちを導くことができると思います。最後になりますが、未来を担う子どもたちを導く存在として社会に羽ばたかれる先輩方のご活躍を心よりお祈りし、私からのご挨拶とさせていただきます。