編著者名 小塩 和人(おしお・かずと)/著
発行:上智大学出版
発行年月:2024年3月
販売価格:2,200 円(税込み)
戦後占領下の日本の米軍ハウスにおける越境と遭遇~生活環境にみる日米関係の新たな視座~
〇本書は、第二次世界大戦後の時代において忘れられている日米関係、なかでも生活環境という「私的領域」における「遭遇―交流・交渉・受容・拒絶―」を主題とする。
〇これまでの国際関係史研究は、政治外交・軍事経済という「公的領域」に焦点を当て、帝国・植民地主義的覇権国家の「強要」に注目したものが多かったが、本書では「支配・被支配」という二元論的な枠組みからはみ出し、日米双方の家族を含めた、占領者と被占領者の日常的で私的な出会いという点から、日本がどのように新たな規範や制度、慣習を生み出していったのかを考察する。
そこには、アメリカからの片務的(一方的)ではない相互連関が見えてくる。
序 章
第1章 「公的領域」から「私的領域」の考察へ
第2章 戦後日本占領史と記憶
第3章 米軍ハウスと家具・什器の生産
第4章 日本国内外に広がる米軍ハウス
第5章 生活空間で繰り広げられた「遭遇」
第6章 日本最大のグラントハイツ
第7章 越境する生活文化史研究
終 章