出版社 技術資料刊行会
刊行年 1947年
商工省工藝指導所 編
『工藝ニュース』は昭和3年(1928年)仙台に開設された商工省工藝指導所の編集により、1932(昭和7)年に創刊された産業工芸デザインに関する研究機関誌です。戦時における中断を挟み、1974(昭和49)年まで刊行されました。工芸指導所における多岐にわたる試験・研究発表の他、国内外の工芸・デザイン関連のニュースを折々に詳細に伝え、日本のデザイン史・産業史研究における重要な基本的一次資料です。
この号は玩具特集です。戦時産業から平和産業への転換として玩具の製造輸出がGHQからも推奨されました。また占領軍兵士はお土産として日本の玩具を購入していきました。この時代のおもちゃはmade in occupied Japanと記されており、現代においても人気の高いコレクターアイテムとなっています。
「日本では明治の終わりごろから舶来玩具に影響されて近代的なおもちゃが作られはじめ、1902年に金属玩具「泳ぐ金魚」がハノイ博覧会に出品・入賞。その後ゼンマイ金属玩具が盛んに作られ輸出額が増えていきました。大正に入り1914年に第1次世界大戦が始まると、それまで世界トップだったドイツ玩具の生産が下がり始めます。そこで世界市場へ進出し、1937年にはおもちゃの輸出額がドイツを抜いて世界一になりました。……第2次世界大戦中は欧米で日本製玩具の輸入禁止もありましたが、戦争が終わると、アメリカをはじめとする各国へ、飛躍的に輸出が伸びました。」(参考サイトより)