第1部 13:00~14:00
「サウンドスケープから水中を探査する」
光が遠くまで届かない水中では、探査や通信手段として音波が用いられています。テクノロジーの発展により、水中のサウンドスケープ(風景音)の活用が様々な領域で進んでいます。4年ほど前から、サウンドスケープ観測システムの開発を目的に水中で飛び交う音の収集を国内屈指の海洋生物の宝庫・石西礁湖で行われています。どのようなプロジェクトなのか、サウンドスケープの調査・研究・システム開発の最前線をお話しいただきます。
登壇者
「石垣島周辺海域における音源収集」(仮) 田端重夫氏(いであ株式会社)
「音源収集に使用した機材紹介」國方多真紀(日本水中科学協会)
第2部 14:30~16:30
「2022年JAUS活動報告」
1 水中ドローン&24時間定点カメラ運用研究
軽量コンパクト、高画質な水中撮影機材が次々と登場しています。JAUSでは東京大学海洋探検部と協同で、水中ドローンやウェアラブルカメラなどの運用研究を千葉県・館山で行っています。また、早稲田大学先進理工学部ケミカルバイオロジー研究室(海洋生物が産生する天然化合物を用いた研究を行う)でも生物の調査研究にドローンを活用しています。研究分野における映像機器の活用について発表するとともに、今後の展望についてディスカッションを行います。
「2022年の水中ドローン運用」 東京大学海洋調査探検部
「陸海空でドローンを活用して調査研究」 町田光史氏(早稲田大学先進理工
学部)
「24時間定点カメラの運用」 須賀次郎(日本水中科学協会)
2 JAUSプライマリーコース&リサーチ・ダイビングプログラム
JAUS プライマリーコースは、適切な器材の選択と装備、正しいテクニックを使って、環境へのインパクトを最小限に抑える事を目標とし、ダイビングの安全性を向上させるプログラムです。昨年は遠隔地でコースを開催するためのパイロットタイプの実践を北海道で行いました。プライマリーコースの実施について、発展したリサーチ・ダイビングプログラムについて紹介します。「JAUSプライマリーコースの実施計画」 久保彰良(日本水中科学協会)「北海道で開催したプライマリーコース」 工藤和由(日本水中科学協会)
第3部 17:00~18:00
「学生ダイバーの活動2022」
JAUSでは学生ダイバーの活動にも注目してきました。3年に及ぶコロナ禍で学生ダイバーの活動は制限されていますが、2022年は一部制限が緩和され、学生ダイバーの活動も行われています。とはいえ既に活動の中心となる3年生はコロナ前の活動を経験していません。今後、学生ダイバーの活動はどうなるのか、アフターコロナに向けて今、何をしておくべきか、現役学生ダイバー、OB、指導者など、学生のダイビングに関わる多くの方にご参加いただき、意見交換も行う予定です。
■登壇予定大学
東京海洋大学潜水部
学習院大学ダイビング部
芝浦工業大学体育会スキューバダイビング部
法政大学アクアダイビングクラブ
関東学生潜水連盟
今日は、シンポジウムのご案内です。
自分は、心不全で闘病中、来夏の海、復帰を願い、目指していますが、20分の時間をもらって、発表もします。
日本水中科学協会も、活動の方向、が次第に定まり、成果が発現して来ました。日本の海の研究、研究活動の実施、それによって技能、機材を進歩改善していく。そして、水中の活動・研究に関心を持ち、実施もする次代を支援、作る。その活動をシンポジウム、書籍の刊行などでで発表して行く。その流れの中で、さらに進んだところにあるものを見出して行く。そんなシンポジウムです。
ぜひ視ていただければと願います。
この両三年 石垣島石西礁湖で、一般社団法人;全国水産技術協会に協力して資料収集調査を行ってきたサウンド・スケープ(水中音景)についての発表を「いであ」の田端氏が発表します。そして、その研究から派生した長時間(24時間)連続撮影記録装置の発表(これまで、秘してきた機器の公表です)。国方と須賀が発表、これにより、水中撮影調査に革命的な進化が期待できます。
ダイバーの安全を確保しつつ、状況を記録する道具を目指す水中ドローンの研究。
資料収集運用実例は①早稲田大学中尾研究室、②2台のドローンの協働運用演習は、東大海洋調査探検部との協同で、探検部が発表します。
日本水中科学協会が力を入れている大学・高校のダイビング:
高校については、シンポジウムに収まりきれず、1月24日のワークショップ (申し込み https://jaus.jp/?page_id=3606)で小坂先生(若狭高校)が。水産高校の潜水教育の実情すべてを発表します。大学については、シンポジウム第三部 東京海洋大学潜水部、関東学生潜水連盟、法政アクア、芝浦工大、学習院大学が発表します。コロナとの闘いの中で大学の活動はどんなことになっているか?
実技研修については、プライマリーコースについて、北海道亜寒帯ラボと久保彰良が発表します。
2022年渾身の活動、そして発表です。
ぜひ、ご覧ください。
(20220110)
ワークショップの講演をお願いする名波敦氏は、現在、石垣島にある西海区水産研究所、亜熱帯研究センターに勤務されて、おられるのですが、1990年代、千葉県館山の磯根・人工魚礁調査をご一緒したことがあり、潜水技術については、自分、須賀よりも優れていると思えるダイバーでした。写真もお上手です。
さて、今回の講演ですが、これから、ダイビングシーズン、魚たちは産卵のシーズンに入ります。産卵の時、魚たちは群を作ります。産卵週群と言います。主人公はナミハタです。
研究の行われている石垣島では、サッコーミーバイと呼ばれています。ミーバイとは、ハタの類のことで、食用魚としてポピュラーで、漁獲重量としては、石垣島で第二位、小型であるので、尾数としては一番多いのです。
全長は30cm前後、ハタの類としては、小型で4年で成熟して、だいたい20年ぐらい生きるといわれています。性転換します。サンゴ礁の魚では、性転換は珍しくないのdすが、雌性先熟、まず雌になり、そのあと雄になります。
産卵に集まってくるのは、石垣島で何カ所もありますが、研究の舞台は、西表島と小浜島の間、よなら水道で、マンタの集まる水道で、何度となく行きましたが、ナミハタが産卵に集まること、知りませんでした。
くわしいことは、見ていただくのですが、そのことを国立の研究機関の、最先端の研究者がどのように研究し、その成果を如何に水産に生かしていくのか、ダイバーならば、そして、石垣島、石西礁湖に興味関心のあるかた必見です。
ワークショップのあとは、懇談会、zoom飲み会があります。僕は、飲みませんが、みなさまと、お話できることを楽しみにしております。
どうぞ、おいでください。
須賀次郎
(20210316)
YouTube動画(須賀次郎さん)
https://www.youtube.com/watch?v=4UJVlzyaW24
"3.11 7年目の真実 福島原発 沖に潜る【禁止中の漁..." この動画に関連付けられていた YouTube アカウントは、著作権侵害に関する第三者通報が複数寄せられたため削除されました。(20170327)
3月11日で震災から6年が経過した。福島の海は、原発事故の影響で未だ試験操業が続くが、徐々に、獲れる魚種は増え、この3月には操業禁止区域も狭まった。
そんな福島の海がどうなっているのか?それを知りたいと、原発沖の海に潜った男がいる。
須賀次郎さん、82歳。50年以上も潜水ダイバーとして日本中の海を潜ってきた。ダイバー仲間の間ではレジェンドと言われている伝説の男だ。彼は、今から40年以上前に人工魚礁の調査で福島の海に潜っている。 須賀さんは、原発事故後、一度は潜ろうとしたが断念した。そのことが悔やまれ、なんとか潜りたいと機会をうかがっていた。
そして、今回、80歳を超える老体にむち打ち、果敢にも第一原発沖の海に潜った。そこで彼が目にしたものは?テレビカメラが密着した。ディレクター:桶田敦(テレビユー福島)
(20170325)
* 単行本: 234ページ
* 出版社: 成山堂書店 (2014/07)
* 言語: 日本語
* ISBN-10: 4425948211
* ISBN-13: 978-4425948215
日本の潜水界の草分けで、今も現役で潜り続ける伝説のダイバー、須賀次郎(79)さんが、『ニッポン潜水グラフィティ』(成山堂書店)を出版した。60年以上を潜水に捧げた半生を、歴史に重ねて振り返る日本潜水界の貴重な記録でもある。
著者は1935年生まれ。東京水産大学(現 東京海洋大学)を卒業後、潜水器材の開発、海洋調査、水中撮影、潜水教育など広い分野に携わり、今もなお現役ダイバーとして活躍している。80歳を迎える来年に80メートル潜水が目下の目標だ。
日本にスキューバ潜水器が伝わったのは1953年。著書には55年から東京水産大学の学生として本格的に潜水の世界に足を踏み入れた初期に始まり、少しでも深く、長く、潜ることに挑戦しつづける青春時代が綴られる。63年、前人未到の100メートル潜水成功は物語のひとつのハイライトだ。器材やシステムの開発も自分で手がけたこの挑戦は、潜水が常に死と隣り合わせの危険な冒険だった時代に刻まれた伝説として、今でも潜水界で語り継がれているという。
活動は自身の潜水だけにとどまらない。よみうりランドの人気アトラクションだった「水中バレエ劇場」や、スピアフィッシング(魚突き)、水中スポーツ大会など、潜ることであれば、あらゆる分野に携わる。巻頭に収めた、「ニュースステーション」(テレビ朝日系)の水中リポーターでも知られた娘の潮美さんによるインタビューは、傘寿を前に挑み続ける著者の生の声を伝えている。 著書全編に通底するのは、「安全」の重要さだ。学生時代に水深30メートルでエア切れから九死に一生を得、潜水中の事故で何人もの命が失われていく現場を知る著者は、80年代以降、ダイビングが身近になり商品スポーツと言われるようになっても、一歩間違えば死にいたる危険があることを決して忘れてはならないと警鐘を鳴らす。潜水界の生き字引の言葉には説得力がある。
(http://www.asahi.com/and_M/interest/SDI2014082638961.htmlから引用)
1935年東京府東京市日本橋区生まれ。1959年3月 東京水産大学増殖学科卒業。水産生物の生態潜水調査専攻。1950年代から日本のスクーバダイビングの先駆者として、海洋調査、ダイビング器材・カメラハウジングの設計、水中撮影を手がける。1963年にフーカー式で90m潜水、1996年に還暦記念で100m潜水を行う。
財団法人 社会スポーツセンター顧問。 2010年、特定非営利活動法人 日本水中科学協会を設立し代表理事に就任。現在に至る。
(画像はインターネットより収録)
(20161120)