NEX-5R+16mmF2.8用 2軸パノラマ雲台

SONY DSC

ミラーレスカメラと薄型広角レンズに、専用設計のコンパクトなパノラマ雲台を組み合わせて、小型軽量で、高解像度のパノラマ撮影セットを実現できます。枚数の多い多段撮影になり、撮影にもパノラマ合成にも時間がかかるため、商用ストリートビュー撮影では、あまり利用されていませんが、ストリートビューへ投稿可能な14142*7071画素に合成すると、魚眼レンズでは困難な、解像感の高いパノラマ画像が得られます。

  • 価格

税込11,000円(カメラ、レンズ、三脚は含みません)、送料別

  • 撮影

真上+36度ステップ水平1周10枚*3段+真下+三脚下+三脚影消しの34枚撮影

3段撮影のため、空だけの画像が発生し、コントロールポイントを自動抽出できない場合があります。手動で追加して最適化するか、前処理での初期位置のまま合成します。

三脚下と三脚影消しは、持ち上げた三脚を傾けて、手持ちで撮影します。室内など、ブレが気になる場合は三脚で撮影しますが、三脚を横に大きく移動して撮影するため、三脚下画像の視点ズレが大きくなり、合成に少し手間がかかります。

太陽の位置が高いときは、三脚の影が真下に近く、三脚下と三脚影消しを1枚で兼用できますが、通常は別々の撮影になります。

Hugin(パノラマ合成フリーソフト)上のパノラマ最適画素数は20718*10359画素程度です。

  • 取付

三脚への取付は小ネジですが、大ネジへの仕様変更も可能です。

カメラネジ(脱落防止のEリング付き)が付属します。

  • 大きさ、質量

146.5mm*69mm*30mm、160g

  • 特徴

ヨー軸(左右回転)とピッチ軸(上下回転)を持つ2軸パノラマ雲台です。2軸ともクリックストップ付で、撮影中に回転軸を固定するネジはありません。回転軸は、皿ネジとスラストボールベアリングで構成され、適度な摩擦により取り回しが良く、回してクリックストップで止めて撮影するだけの簡単操作です。34枚を1枚当たり1~2秒程度で撮影できます。

対応カメラ、対応レンズ専用です。他のカメラやレンズでは使用できません。

対応カメラ:SONY NEX-5R

フルサイズ機と比較するとダイナミックレンジが狭くなりますが、小型軽量で軽快に撮影できます。

手振れ補正を内蔵していないので、撮像センサー位置が移動する心配がありません。(撮像センサー位置が異なる画像が混ざると、パノラマ合成での合わせ精度が劣化します。)

1枚当たり1秒くらいで34枚をRAW撮影すると、途中でバッファ待ちが発生する場合があります。高速のメモリーカードが必要です。

対応レンズ:SONY E16mmF2.8広角レンズ

コンパクトな単焦点レンズです。評判通り、四隅の画質は驚くほど悪い感じですが、パノラマ合成で使用されない領域なので問題ありません。中心付近の解像は比較的良好で、パノラマ撮影に向いている印象です。ただし、ゴーストは、場合により気になることがあります。

撮影サンプル:船越運河

コントロールポイントの自動抽出では、空に孤立画像が発生するため、空の2枚の画像に、手動で各2個のコントロールポイントを追加します。三脚影消し画像も、視点ズレのためコントロールポイントの偏りが発生し、手動でコントロールポイントを2個追加しています。

  • 撮影日時

2019年9月11日13:20:29~13:21:10(42秒間で34枚撮影)

  • 撮影場所

愛媛県 愛南町 船越運河

  • 設定

RAW、ISO100、F8、1/500秒

  • RAW現像ソフト

Capture One 20 Express for SONY、無料版

  • パノラマ合成ソフト

Hugin 2019.2.0(2019-12-30)、無料

  • Hugin用前処理スクリプト(サンプルデータに同梱)

そのままでは扱いにくいHuginですが、前処理スクリプト(VBScript)で、Huginプロジェクトファイルの作成、コントロールポイントの抽出、最適化、初期設定を行うことで、Hugin上での操作を削減できます。

34枚の画像の撮影順(名前順)は、真上→上40度で右回り36度ステップ1周10枚→水平で右回り36度ステップ1周10枚→下40度で右回り36度ステップ1周10枚→真下→三脚下→三脚影消し、に固定です。

[1パノラマ]=[1フォルダ]に画像を分類した後、前処理スクリプトにフォルダをドロップして前処理を実行します。複数のパノラマフォルダの、親フォルダをドロップすれば、まとめてバッチ処理できます。

前処理スクリプトは、カメラとレンズの組み合わせに応じてパラメータ等を最適化していますが、カメラとレンズには個体差があり、最適パラメータを調整する場合など、メモ帳などで編集して利用できます。

  • パノラマ画像のダウンロード

pano_NEX5R_16mm.jpg (14142*7071画素、35.5MB)

  • サンプルデータのダウンロード

Data_NEX5R_16mm.zip (339MB)

RAW現像したjpeg画像34枚と、前処理スクリプトのセットです。

パノラマ合成の詳細は、同梱の「説明.txt」を参照してください。

  • Huginパノラマ合成デモ(NEX5R+16mmF2.8)

https://youtu.be/F20ikan4FTI

サンプルデータを使用した、スクリプトによる前処理と、Huginでのパノラマ合成(水平調整、底面合成、三脚影消しを含む)のデモ動画です。

サンプルデータ同梱の「説明.txt」の補足として、Windows画面のキャプチャー動画を作成しました。

枚数が多いため、操作や処理に時間がかかります。前処理=9分、パノラマ編集作業=7分、ステッチ(合成)=19分程度ですが、動画を編集して、前処理とステッチを早送りしています。