価格
税込11,000円(カメラ、レンズ、三脚は含みません)、送料別
撮影
51.43度ステップ1周7枚*2段(+24度、-24度 )+真上+真下+三脚下+三脚影消しの18枚撮影
上下24度の 2段撮影のため、水平付近は両方で撮影されます。上24度7枚→下24度7枚の撮影の間に人や車が移動していれば、人や車をマスク処理することで、もう一方の画像が利用され、人や車が写っていないパノラマ画像を作成できます。均等配置(上下30度)よりも水平方向のオーバーラップが大きく、マスク処理しやすくなっています。
空だけの画像は真上だけになるので、3段撮影よりも孤立画像が少なく、パノラマ合成が容易です。また、3段撮影よりも画角の広いレンズを使用するため、三脚下撮影や三脚影消し撮影での撮影ミス(必要な範囲が写っていない)も低減できます。
Hugin(パノラマ合成フリーソフト)上のパノラマ最適画素数は19556*9778程度で、ストリートビュー用(14142*7071)に合成すると、解像感の高いパノラマ写真が得られます。レンズの中心が水平を向かないので、水平付近の解像度では少し不利になりますが、均等配置(上下30度)よりもやや有利です。
3段撮影の28mmF2や、2段撮影の21mmF3.5と比較すると、パノラマの解像感は劣りますが、マスク処理しやすく、人や車が少し写り込む場所での撮影に便利です。
取付
三脚への取付は大ネジですが、付属の変換ネジを使用し、小ネジの三脚でも使用できます。カメラネジ(脱落防止のEリング付き)が付属します。
大きさ、質量
170.3mm*75.8mm*30mm、202g
特徴
ヨー軸(左右回転)とピッチ軸(上下回転)の2軸パノラマ雲台です。2軸ともクリックストップ付で、撮影中に回転軸を固定するネジはありません。カメラが重いため、ピッチ軸(上下回転)のクリックストップにプランジャーを2個使用し、固定力を強化しています。
回転軸は、深溝ボールベアリングとスラストオイルレスメタルで構成することで、耐久性を向上しました。強めの予圧をかけることで、適度な摩擦と高い剛性が得られます。適度な摩擦により取り回しが良く、回してクリックストップで止めて撮影するだけの簡単操作です。18枚を1枚当たり1~2秒程度で撮影できます。
対応カメラ、対応レンズ専用です。他のカメラやレンズでは使用できません。
ダイナミックレンジが広いため、ブラケット撮影なしで、RAWからの疑似HDR現像でパノラマを作成できます。
手振れ補正を内蔵していないので、撮像センサー位置が移動する心配がありません。(撮像センサー位置が異なる画像が混ざると、パノラマ合成での合わせ精度が劣化します。)
AFレンズで、ExifにF値が記録されるため便利です。α7で使用すると、ピンボケの操作ミスが発生する場合があり、注意が必要です。
太陽が入ると、ゴーストやフレアが発生しやすいという弱点があり、21mmF3.5よりも、さらに大きく強いゴーストが写ります。周辺画質は良好で、コントロールポイントの抽出を含めパノラマ合成作業は楽ですが、ゴーストのマスク作業が必要になります。
ゴーストの発生例 → https://goo.gl/maps/37WGTDDp31TnGAFF6
晴天屋外のため、使用レンズの弱点である、ゴーストが強く出ています。太陽が写り込んだ4枚について、ゴーストを切り抜きでマスク処理していますが、オーバーラップしていない部分のゴーストが残っています。
真上画像にはコントロールポイントが抽出されず、手作業でも追加できないため、前処理での初期位置のまま合成しています。
三脚の影は平坦でない斜面に落ちているため、底面合成で合わせズレが発生しやすい条件になります。三脚影消し画像は視点ズレが大きく、比較すると、明らかに合わない画像になっていますが、不定形の自然物は、ブレンド処理によりうまい具合にごまかせるようです。手動でのコントロールポイント追加も、対応するポイントの判断が難しい所ですが、それなりに指定すれば大丈夫のようです。
撮影日時
2020年4月6日14:24:29~14:24:59 (31秒間で18枚を撮影)
撮影場所
愛媛県愛南町 高茂岬
設定
RAW、ISO100、F8、1/500秒、太陽光
RAW現像ソフト
Capture One 20 Express for SONY、無料版
パノラマ合成ソフト
Hugin 2019.2.0(2019-12-30)、無料
Hugin用前処理スクリプト(サンプルデータに同梱)
そのままでは扱いにくいHuginですが、前処理スクリプト(VBScript)で、Huginプロジェクトファイルの作成、コントロールポイントの抽出、最適化、初期設定を行うことで、Hugin上での操作を削減できます。
18枚の画像の撮影順(名前順)は、真上→上24度で51.43度ステップ右回りで7枚→下24度で51.43度ステップ右回りで7枚→真下→三脚下→三脚の影消し、に固定です。
[1パノラマ]=[1フォルダ]に画像を分類した後、前処理スクリプトにフォルダをドロップして前処理を実行します。複数のパノラマフォルダの、親フォルダをドロップすれば、まとめてバッチ処理できます。
前処理スクリプトは、カメラとレンズの組み合わせに応じてパラメータ等を最適化していますが、カメラとレンズには個体差があり、最適パラメータを調整する場合など、メモ帳などで編集して利用できます。
ストリートビュー投稿
https://goo.gl/maps/LdVECmHJvLv2eLao7
ファイルサイズが大きいため、表示が高解像度になるまでに時間がかかります。
パノラマ画像のダウンロード
pano_A7_18mm.jpg (14142x7071、40.8MB)
サンプルデータのダウンロード
Data_A7_18mm.zip (311MB)
RAW現像後したjpeg画像18枚と、前処理スクリプトのセットです。
パノラマ合成の詳細は、同梱の「説明.txt」を参照してください。
Huginパノラマ合成デモ(α7+18mmF2.8)
サンプルデータを使用した、スクリプトによる前処理と、Huginでのパノラマ合成(水平調整と底面合成を含む)のデモ動画です。
サンプルデータ同梱の「説明.txt」の補足として、Windows画面のキャプチャー動画を作成しました。
前処理=6分、パノラマ編集作業=5分、ステッチ(合成)=11分程度ですが、動画を編集して、前処理とステッチを早送りしています。
底面合成でのコントロールポイント追加や、マスク処理に手間がかかります。