21st KLA presentation session

7月28日に台風により中止になった研究会は9月29日に行います。

第21回研究発表会を以下の日程にて行います。

みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

日にち: 2018年9月29日(土)

時間:14:00 -

場所:東京大学教養学部 駒場Iキャンパス 18号館1階 メディアラボ2

参加費:無料、事前申込不要

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Program

14:00- Opening remarks

14:15- 1st session: Hiroyuki Toda

15:15- 2nd session: Yuko Tominaga (Seisen Jogakuin College)

16:00- Discussion: From the front lines of English education

17:00- Closing remarks

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Please note that these presentations will be given in Japanese.

【発表者1】戸田 博之さん(東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程)

【タイトル】英文メール・ライティングにあらわれる「ビジネス・センス」についての研究

【発表言語】日本語

【要旨】

戸田(2016)では英文ビジネス E メールにおいて、英語運用能力とともに、「ビジネス・センス」と呼ぶべき態度的能力の高さが、その機能を決定する要因であることが明らかになった。したがって「機能するビジネス英文 E メール」の書き手の養成を目指す指導においては、言語的な能力のみならず、このような態度的能力の育成が必要である。本研究では、戸田(2016)で得られた知見に基づき、分析対象を英文ビジネス Eメールとし、その中に「ビジネス・センス」がどのように反映されているのか、あるいは日本語母語話者が「ビジネス・センス」を表現したいと願いつつ、言語的能力の制約ゆえにそれができていない実態を詳しく解明することを目指す。その上で、英文ビジネス E メールを機能的なものにする「ビジネス・センス」は、どのようなものが、誰にどの程度備わっているのか、「ビジネス・センス」を育てるライティング教育の具体的な方法はどのようなものかに答えを出すことを目的とする。

【発表者2】富永 裕子先生(清泉女学院大学)

【タイトル】自己評価から考察する日本の中学校英語科教育における内容言語統合学習(CLIL)の実践と可能性

―教科横断型学習と読む活動を中心に―

【発表言語】日本語

【要旨】

本研究は、日本の英語教育におけるCLIL(Content and Language Integrated Learning:内容言語統合学習)の導入を検討し、特に中学校における教科横断型学習の構築を試みながら、読む教材を活用することにより、その実践と可能性について学習者の自己評価を中心に調査・分析を進めたものである。都内私立中学2年生を被験者とし、他教科で学習した内容を扱った英語教材の継続的使用を通して得た、1)内容・言語(英語)理解の自己評価と、2)自由記述のデータに加え、3)学習者アンケート、4)教員アンケートを参考に、自己評価、エゴグラム(性格)、成績などに関し統計的分析及び質的分析をおこなった。結果としては今回の学習活動は英語の成績には有意な要因は見出せなかったが、学習者の英語学習に対する動向に興味ある知見を導くことはできた。この結果より、日本の英語教育にCLILが与える影響を考察し、結論としてCLILの可能性を導く。

【自由討論】司会 トム・ガリー教授(東京大学)

【テーマ】英語教育の現場から:最近の葛藤、珍事、場合によっては嬉しいことなど、自由情報交換会