イラスト発注忘備録
これからイラスト発注などしてみたい人向けのまとめ(※個人的な主観です)
(※配置が崩れてるかもなのでPC閲覧推奨※)イラストを発注してみたい!
ゲーム制作などにおいて、キャラクターの立ち絵などって欲しくなりませんか?
最近では有料お絵かき講座パルミーや、イラストレーター有志によるYouTubeお絵かき講座など
イラストを学べる環境は整っているので、自分で描いてみるのはありだとは思います。
…ですが、ゲーム制作では他にもシステム組んだり音楽音声素材や3Dも自分で用意したり選出したりと何かと手間がかかるのであまり時間を割きたくなかったりとか自分の絵柄が合わなかったりとか色々あると思います…!
(自分も以前はペンタブいじりとかしてましたが筆は遅いしゲームの作風とは合わない絵しか描けません…。)
そんなのもあるし、やっぱり餅は餅屋!ということでイラストレーター様にイラストの発注をしてみました。
目次
・イラスト発注の手段
・イラスト発注の基本的な流れ
・各イラスト発注手段のメリット&デメリット
・SNS募集
・メール
・サイト(SKIMAなど)
・skeb
・とりあえず依頼してみたよ!
・SNS募集:黒山様(@z_gonta )
・skeb:彼方MiRai様(@Kan_MiRai )とうふだし様(@sha_256_ )
・SKIMA:すゞ様(@suzuame329 )
・その他イラスト発注あれこれ
イラストの発注依頼をするには?
イラストをイラストレーター様に頼む手段としては主に以下の手段があります。
1:SNSなどで募集する。
2:イラストレーター様に直接メールする。
3:コミッションサイトから頼む。
(SKIMA、cocona、タノムノなどがあります。)
4:skebで頼む
(skebはちょっと特殊なイラスト依頼サイトになります。)
イラスト発注における基本的な流れ(※skeb除く)
まず、イラスト発注について簡単に流れをまとめておきます(ちょっと細かめ)。
1 :依頼内容と金額、納期の見積りの提示
→フォーマットがあるとかなり楽です。ググれば割と簡単に見つかります。
2 :見積りの返答、著作権、取引における契約の提示
→内容は人によりけりです。契約内容はプロフィールから確認してねって人が多いイメージ。
3 :承諾
→ 場合によっては先払い(サイト預り)や契約書の記入があります
4 :ヒアリング、要望の取りまとめ
→最初の内容のイメージの摺合せです。ここら辺しっかりしてくれる人はかなり安心感があります。
5 :ラフ画の提示
→ざっくりとイメージを描いてくれます。
6 :確認、添削、修正
→大きな修正やイメージ変更があるならばここでしっかりと指摘しましょう。
(線画に入ってから「やっぱりポーズ変えて」とか「描写の角度変えて」といった変更要望に悲鳴を上げてる方をTwitterでよく見ます…。)
8 :線画、下塗りの提示
→ざっくりとしたものから結構イメージが固まってくるので見応えがあります。
9 :確認、添削、修正
→ここでできるのはちょっとアクセサリーを変更したりとか色味の指定とかの細かな修正点です。構図を変えてしまうような指摘は控えましょう…。
10:清書
→ほぼ完成した形となります。
11:最終確認、承諾
→ここでもちょっとした修正はできますが、ここで修正が出ないようにきちんとした摺合せができるのが理想です。
12:指定ファイル形式での納品
→ JPEG、PNGなど形式は様々です。基本的にはPNG形式が無難だと思います。
自分でも加工編集したい方や作業内容をみたい方はレイヤー情報も入ったPSD形式をいただけるかあらかじめ確認していいかもしれません
(PSD形式はSAIやCLIP STUDIOなどイラストツールがないと開けないので注意)
13:代金支払い、レビュー
→契約金の支払いを行います。(サイト預かりの場合はそこから引き落とされます)チップによる上乗せも可能です。
満足であればレビューでしっかり伝えましょう!
発注手段によるメリット&デメリット
1:「SNSなどで募集する」のメリット&デメリット
(結論)ある程度お互い知った身じゃないと難しいかも?
・SNSでの募集については自身にそこそこのフォロワーや活動実績がないとお声が掛かることはほぼないと言ってもいいでしょう。
#絵仕事募集 や #コミッション募集 などのタグを付ければ少しは目に止まるようになると思います。
・ここで(身内以外から)お声が掛かる場合はとにかく実績数を稼ぎたい駆け出しのイラストレーター様が多いイメージです。
故に価格は格安で受けてくれたりしますが、受注慣れしてなかったりあくまで同人活動作業としての感覚で契約責務無しの状態で話が進んだりするので
最悪の場合途中で音信不通となり失踪されたりしてしまうこともあります…。
・お金のやりとりとしてはAmazonギフト券など金券でのやりとりが無難です。(現金のやりとりはちょっと危なっかしいので…。)
メリット ・・・〇安い
〇活動仲間ができるかも?
デメリット・・・×契約、仕事としてはかなり疎かになりがち。
×最悪の場合失踪されることがある。
2:「イラストレーター様に直接メールする」のメリット&デメリット
なんだかんだで一番コスパが良い。
・過去の実績を見て、描いて欲しいもの(背景画・一枚絵・立ち絵など)の作業実績がある方を選ぶのが無難です。また、イラストの趣向やレベルから、どの依頼ならどれくらいで受けてくれるか、何を得意とし、誰向けの仕事募集をしているかをよく吟味する必要があります。同じ「絵描き」でも漫画家・画家・アニメーターでは方向性が別なのと同じです。
・Twitterやpixivなどに「お仕事募集」としてメールを載せていることが多いですが、基本的には同人活動というより商業目的、企業様向けが多い様です。「どうしてもこの人に頼みたい…!」という場合は十二分に資金を用意したほうがいいと思います。知名度が高い方ほど多忙な場合が多いので、以下の相場金額提示でも難しいものと思われます。(石油王レベルで札束積めば話は別ですが…。)
コミッション=個人活動向け依頼価格相場:10000~50000円
商業目的対象、企業様向け依頼価格相場 :60000~100000円 ※参考記事
・そもそも恐れ多くてメールしづらい…。どうメールすればいいかわからない…。といった場合が多いです。
・依頼用フォーマットを用意しているイラストレーター様もいますし、きちんとした発注書フォーマットで送れば返答は貰えると思います。出来れば向こうが用意しているフォーマットに合わせましょう。自作フォーマットは合わない場合もあるようです。(個人情報が含まれることに対する意識の問題や、欲しい情報と開示する情報の食い違いなどがあるため)
・最初は「直接依頼が一番コストかかるかな…。」と思っていたのですが、やってみると「下手に募集にかけたり依頼サイト通すより、一番コストとクオリティの釣り合いがとれているかな…。」と感じました。
メリット ・・・〇選択肢が広い(メールを開示してるイラストレーター様は多いです。)
〇自分できちんと吟味して選べる分、ミスマッチする可能性は低い。(募集だとどうしても選択肢が限られてしまう。)
デメリット・・・×個人間のみのやり取りになる場合、決まり事はしっかりと決めトラブルには気を付けましょう。(他の取引方法でもいえますが)
3:「コミッションサイトから頼む」のメリット&デメリット
(結論)安心だけど窓口は狭い。
・取引仲介の専門のサイトを通すので支払い金の一時預かり機能など、お金のやりとりに関してはかなり安心感があります。
また、取引手順のフォーマットやファイルやチャットのやりとりスペースがあり、大抵のことはそのサイト内で完結できるので手軽さもあります。
(コミッションサイトによっては一部ファイル形式が対応してなかったりするのでその際は外部のファイル共有サービスを使うといいでしょう。)
・登録しているイラストレーター様のプロフィールページもあるので価格や作業時間、過去の作品集(ポートフォリオなど)でじっくりとその人の得意、不得意や手癖みたいなものをじっくりと比較するのもいいところですね。TwitterやpixivなどのURLがある場合はそこもじっくり確認しておきましょう。
・手数料で取引金額の1~2割ほど(サイトによる)を仲介料で取られてしまうので、金額はそれを含めて見積もったほうがいいかもしれません。
・Twitterでよく流れてくるフォロワー数千~数万の有名イラストレーター様のようなレベルの人が登録していることは稀であり、いたとしても多忙であることが多いです。
・SKIMAなどのサイトではイラストレーターを募集する機能(GIKUTASサイトに移動します)もあり、とりあえず頼んでみたいけど…って時はその機能で頼んでみるのもいいと思います。
・金額としてはキャラ立ち絵イラスト1体相場は安くて5000円~高くて20000円くらいですが、ある程度のクオリティを保障するためには少なくとも10000円以上は見積もったほうが良さそうです。(他の利用者のコミッション募集を覗いてみると分かると思いますが、募集をかける場合は高い金額で募集すればするほどレベルの高いイラストレーター様(商用取引経験実績などある方)からレスポンスを貰える可能性は非常に高くなります。)
・納品完了後に金額上乗せできるチップ機能もあるので、感謝や敬意やこれからの活躍の期待を込めてどんどんお布施しましょう。
メリット ・・・〇とにかく安心(専門サイトだけあって手軽でわかりやすい設計です。)
〇穴場なクリエイターと出会えるかも?(個人的な意見ですが、認知度はまだ低いけどこれから伸びしろがある方が結構好きなので。)
デメリット・・・×登録していない人が結構多いので頼めるイラストレーター様はかなり限られる。登録してても放置されていることがある。
×仲介料が取られる(いうなれば保険料みたいなものなので気にすることもないですが…。)
×人気のイラストレーター様は早めにレスポンスしておかないとすぐ予定が一杯になってる場合が多い。
4:「skebで依頼する」のメリット&デメリット
(結論)完成したものを推しの絵柄で欲しい…!
・「推しの版権キャラやオリジナルキャラクターを推しな絵柄で描いてもらいたい…!」と思うならこれが最強だと思います。
・登録者が非常に多く、レベルの高い有名なイラストレーター様でも割と低価で受けたりしてくれます。
・リテイクや細かな指示はできず、著作権の買取はできないので全てはイラストレーター様の気分次第です。
ある程度完成したキャラクターでないと思うように描いてもらうのは難しいでしょう。(ゲームアバターや設定画のあるキャラクターを描いてもらうのにはかなり相性がいいと思います。)あくまでファンアートを描いてもらうような気分が大事です。オリジナルキャラクターの場合は自分である程度描いておくかコミッションサイトなどで他のイラストレーター様に下絵を作成してもらってからskeb依頼するのもありかもですね。
・逆に言えばそのイラストレーター様の気分が乗りそうなキャラクター、描いてもらいたいキャラクターのことを好きになってくれそうなイラストレーター様に依頼して上手くマッチすればかなり良い出来の作品が帰ってきます。(例:よくケモミミ描いてる人にケモミミキャラ依頼してみるなど)(やや下品な表現ですが、このキャラは誰に産んでもらおうかな…。どの方なら愛情を持って産んでくれるだろうか…。みたいな感覚でポートフォリオやTwitter発言を隅から隅まで眺めてから選んでます)
・各プロフィール欄に希望依頼提示額がありますが、提示額より上乗せで依頼でき、納品後にチップの上乗せができます。
金額を盛ればモチベは上がるので依頼受諾率とクオリティの期待はできますが、あくまで向こうの気分次第でクオリティを保障するものではないので上乗せはあくまで活動支援のお気持ちのお布施です。
(※クリエイター様に対する敬意とお気持ちなので基準は人それぞれですが、自分は追加上乗せ+完了後チップ合わせて希望提示額+1500~6000くらいで盛ってます。)メリット ・・・〇選択肢が広く、レベルの高いイラストレーター様に依頼できる
〇イラストレーター様の性癖と描いて欲しいものがマッチすれば双方幸せになれる。
デメリット・・・×リテイク、著作権買取など不可。全てはイラストレーター様の気分次第。
×上乗せ、チップはあくまでお気持ち。クオリティを保障するものではない。
×面倒なやりとりも無く手軽だが、散財のし過ぎに注意。(楽しさと嬉しさのあまり調子に乗るとお財布からお金が消えます。)
とりあえず依頼してみました(参考用)
1:SNSで募集してみた
タグつけて募集してみました。
ゲーム用黒山様(@z_gonta)
←正直なところ来るとは思ってなかったのですが、こんな感じに軽い気持ちで募集したところ運よくゲーム用黒山様(@z_gonta)とめぐり会うことができました…!
(めちゃくちゃありがたかったです…。神…!)------------------------------------------------------------------------------------------------------
【流れ】
・募集
↓
応募のリプライが来る
↓
・ポートフォリオ確認
↓
・依頼内容、支払い額確認、納期確認
↓
・モデルイメージ提示
↓
ラフ画提示&確認
↓
絵柄調整、線画
↓
色分け、修正
↓
仕上げ、差分作成
↓
代金支払い(画像加工方法情報公開・amazonギフト券)
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・主にTwitterのDMでやりとりしました。
・この場合においてはキャラに細かいイメージはなく、ざっくりVカツで作ったものをSGBの素材っぽくするという内容だったので結構スムーズに進みました。
・4体作成×表情差分4種で、黒山様は兼業絵描き(?)でしたが1体あたりの平均納品日数は1週間くらいでした。
・納品はドロップボックスによるファイル共有サービスを利用しました。
今回のキャライメージは「Vカツ」の3Dモデルで作りました
→
ラフの状態
→
スマビの素材の絵柄に合わせて欲しいと希望
→
色分けを確認してから仕上げて貰い、サイズを調整してもらいました。
2:直接依頼で頼んでみました。
ゲーム用立ち絵描いて貰いました。
発注書1
(ちょっと情報量が多いですね…。)「発注書1」はサブ(補足説明用)、
メインは「発注書2」となります。
最初に見積依頼やゲーム企画書、制作ツールの仕様書など同封して「発注書1」を送付しました。
反省点としては情報量をいきなり盛り過ぎて相手を困らせてしまったのと、見積もり価格に誤解点がありました。
再見積もりとして詳細価格の確認を行ってから「発注書2」を提示しました。
最初はざっくりとした依頼内容と、ざっくりな予算から提示するのが無難だと思います…。
あと、Excel形式で資料を送ったのは正直まずかったかなと感じています。取引先にExcelがあるとは限らないので、PDF化資料、テキスト資料、画像資料に分けて送るべきだったかなと今更ながら思います…。
作業を進めるにあたっては発注書1の画像資料はかなり参考にされたと思うので、画像資料の添付は重要です。
発注書2
(提示されたフォーマットに従い、情報を絞りました。)発注依頼で値段を確定
↓
支払
↓
ラフ完成・修正点確認
↓
7割完成・微修正点確認
↓
仕上げ完成・最終確認
といった流れでした。
特に大きなリテイクもなく無事に完成して頂けました…!
(ラフ画などは割愛)
立ち絵(+表情差分 喜怒哀 +戦闘差分
(めちゃくちゃかっこいい!!!細部まで世界観に合った意匠が施されていて素晴らしい…!!!)納品受け取って取引終えた後の雑感としては、提示資料にポートフォリオから借りた資料を入れたのはかなり良かったかなと思いました。
実はここに掲載している以外にも色々な方と取引はしていたのですが、絵柄が幅広い方などに依頼した場合、「この絵柄にするつもりじゃなかった…。」って後悔することが度々ありました。その教訓がかなり活きた感じです。(基本的に失敗は発注側の責任ですし、負担もかけたくないので追加予算が無い場合はリテイクはせずにそのまま進めますが…。)
あと、一目見て直感で感じた良いところのレビューを必ず添えて返信しました。こちらの意図がどれくらい伝わっているか、どの部分がウケたかをきちんと提示すれば、完成品をこちらの望む形に誘導もできますし、仕事を受ける側も仕事しやすいと思います。
3:skebで頼んでみました。
完成品↓
(コメントのチャット風メッセージがとても粋があって良いです。)ゲームアバター描いて貰いました。
←依頼文としてはこんな感じです。
・彼方MiRai様(@Kan_MiRai )は「近未来装備×少女」的なイラストを多く手掛けており、メインキャラの設定が厚着系なので、うちのゲームアバターも気に入ってくれそう…?と感じたので依頼してみました。
・構図、背景、詳細などは指定部分は簡潔に伝え、あとは大体お任せな感じの気軽な気持ちで描いて貰えるように心がけました。
・希望提示額は10000円でしたがとりあえず上乗せして依頼しました。
・ファイルの送信が出来ないので参考画像はグーグルフォトに置いた画像を公開状態にしたURLで頼みました。URL先はこんな感じです。(←クリックで開きます)
写真の構成としては
①全体が映る写真
②細部が見える写真
③前向き姿
④後ろ向き姿
⑤景色を変えた写真
⑥ポーズを取らせてみた写真
のが最低限ある構成になっています。
←依頼文としてはこんな感じです。
(依頼文の下にあるのがURL先の画像です。)
・とうふだし様(@sha_256_ )は「ユキちゃん」と呼ばれるキャラクターをプロデュースしており(モデラーのつくね様と共同で3D化もしています)、雪のイメージなキャラクターが好きそうな印象がありました。また、青系の色遣いの繊細さに惹かれて依頼してみました。
・構図に簡単な要望を出してみました。
・簡単な設定を載せてみました。
・希望提示額は8000円でしたがとりあえず上乗せして依頼しました。
・ファイルの送信が出来ないので参考画像はTwitterに以前描いて載せてたのをURLにして頼みました。
完成品↓
(武器抱えてるポーズが設定をいい感じに反映されていていいですね…。)4:SKIMAで頼んでみた(プロジェクト形式募集)
3部族男女計6体
複数キャラの依頼をしてみました。
←依頼文としてはこんな感じです。
・予算は6体立ち絵受注で1体10000円+報酬で計70000円~
・募集期間は専業、副業の方の都合を考え7日に設定(募集開始日は日曜夜中です)
・納期は工数が多いので最大の50日にしました。
・作業内容の概要までは良かったのですが、設定などは添付資料などで簡潔に纏めたほうが良かったかなと反省してます。
(結構思い入れがあるキャラ達なので長々と書いてしまいました…。肩に力が入り過ぎた感。)・相場より高めで大きめ案件だったので最終的に53人の方からレスポンスをいただけましたが、レベルの高そうな方(書き込み量や実績など)ほど最後に駆け込みで入ってきた感じでした。(様子見されていたのかな…?)
・候補者からの選出はかなり悩みましたが、ファンタジー系の依頼実績が多く、塗り方や色遣いの感じが好みな理由から すゞ様(@suzuame329)に担当してもらいました 。
「縹雪の民」の設計書。
「緋炎の民」の設計書1
「緋炎の民」の設計書2
「緑磁の民」の設計書
提示した資料
(短時間で用意したので色々と雑です。)
・補足を入れつつ参考図や写真を提示するのは資料としては間違ってはなかったのですが、先ほどの依頼文やその他テキストデータと合わせて全ての情報となるので、情報量があまりにも氾濫し過ぎているといいますか、何の情報(部分)がどれほど重要でどれがそこまで重要じゃないかうまく整理できてなかった感がありました。
・1~2体の場合であれば問題ないですが、一度の大量発注でこれはまずかったかなと思っています。
(大変負担を掛けたと思います…!)・それに加えて非常に要望が多く、後出しの資料や要望も結構あったので明らかに提示額に見合わない依頼だったと思います…。
(あとちなみに後出し資料はよくないです(リテイク負担が大きくなるので)予算内でうまくまとめてくださってありがとうございました…!)・「ある程度のアレンジをして欲しい」という要望も出し設定資料の箇条書きも追加しましたが、「自由な発想の提案を潰したくない」思いから、一部指示はかなり曖昧な表現にしてしまって混乱させてしまったのでもう少し具体的かつ明確に指示すべきだったかなと思いました。
悪い例:このキャラは水属性にも所縁を持つキャラです。
良い例:このキャラは水属性の所縁もあるので、衣装の袖の模様などについては水の流れるイメージです。
そんなのがあって、無駄なリテイクが発生してしまったような気がします…。
(それなのに広い心で対応して頂き大変助かりました!)・イラストのお仕事は時給換算するとすぐに割に合わなくなり、特に数をこなさなければならない専業イラストレーター様にとっては時間のロスを与えてしまうのは死活問題だと思います…。スムーズになるように心掛けたいですね…。
(ジャンルは違いますが自分もオーダーメイド系の仕事の経験があるのでタイムロスは気にしています…。)・そんなこんなで大きな案件やこだわりたい案件はきちんとしたフォーマットで発注書をきちんと作っておくのが無難だと思います。
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【今回の流れ】
・募集
(資料提示)
↓
応募者からの選定
↓
契約確定&依頼額支払い(サイト預かり)
↓
ラフ画提示&確認
↓
修正
↓
清書
↓
微修正
↓
完成品確認
↓
納品
(SKIMAはclip形式は対応してなかったので外部ファイル共有サービスを利用)
↓
代金支払い・チップ上乗せ、レビュー
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←ちなみにこんな感じにやりとりします。
(コミュ障過ぎて萎縮しまくってますが、めちゃくちゃフレンドリーに対応してくれました)ファイルの送信も可能
(ファイル形式は jpg, jpeg, png, gif, bmp, xlsx, pdf, docx, ppt, pptx, zip, psd, ai, eps が対応)
ラフ案
・幾つかリテイクがあり悩むことも多かったですが、あの設計書の状態からここまでブラッシュアップした形にしてくれました…!
(縹雪の民:男女)
「雪に隠れる」特性から色の統一感を出してもらえるように要望しました。六花の飾りのワンポイントが決まってます。あとポーズがカッコ良い。
(緋炎の民:男女)
原画案ではシルエットに凹凸が少なくちょっと地味な感じだったのですが、いい感じに特徴が出ていてキャラクターを印象付けるシルエットとしては映えるようになりました。
(緑磁の民:男女)
正直なところここまでカッコ良くなるとは思ってませんでした…。鎧の装飾の感じとか非常にこだわりを感じますね…!
清書(完成)
・あの予算内でここまで丁寧に仕上げて貰えたので満足しています…!
(チップ上乗せしたけれど、正直なところ1体1万ちょっとでここまで描いてもらったのが申し訳ないレベル…!石油王になれた暁にはもっとお布施します…。)(縹雪の民:男女)
袖の装飾のグラデーションとかがいい感じですね。
脚の雪除けの素材感も好き。
(緋炎の民:男女)
ちょっと模様を足しました。髪の色が結構好きです。
(緑磁の民:男女)
やっぱり金属系の表現がいいですね…!
発注側が考えていること
※あくまでいちアマチュアゲーム制作者側の視点なので読み流す程度に……。
発注の決め手
・作っている内容や世界観のイメージと絵柄の個性が合いそうな人を選んでいます。
イラストが上手くても「合わないな…。」とか思ったり、あまりにも汎用的すぎる絵柄は候補から外しています。
・何が好きで、何が得意なのかをよく見ています。
skebのとこにも書いていますが、ケモ耳好きにケモ耳キャラを描かせるのが最強です。興味ないジャンルのキャラを描かせてしまうのはなんか勿体ない気がします。やっぱりキャラクターを産んでもらうには愛を持って制作して欲しいです。自分も受注先の方に請け負ったことを後悔することないよう努力します(お金とかお金とか納期とかお金とか…。よい条件で受けてもらえるよう頑張って…用意します…!大体遠慮されるけどもっとわがまま言ってもいいのよ…。)
・オリジナルキャラクターをよく描いている。
二次創作イラストもいいのですが、やはりオリジナルキャラクターを描ける人は細部へのこだわりの強さと、キャラクターに一筆足して魅力的にしてくれる技みたいなのを見せてくれます。画力よりもデザイン力に注目する方は多いと思います。そこら辺が「その人にしか描けない個性」でもあります。自分はそこに魅力を感じすごく惹かれます。
・男女共に描ける
ゲーム制作においては同じ絵柄で複数体揃えたい場合が多いので、美少女とイケメン両方描ける人はかなり重宝します。イケおじとかも描けるとさらに良い…。
・(ちょっと欲張ると)背景とかも描ける
人以外や風景などももかなりいい感じに描ける人は写真を切り取った描写から入るイメージで描く方が多く、身体のパーツのバランスや細部描写がしっかりとしていて安心感があります。(背景のない単体立ち絵でも浮遊感がなく、ちゃんと地に立って存在している「人」を描いてる感じがあります)背景描ける人は成長が早い人も多く、活動をこっそり眺めていて楽しいです。
その他イラスト発注のあれこれ
・絵柄のタブー
→インタビューやTwitterの呟きを見ている感じでは、「有名絵師○○さんの絵柄っぽくて好き」とか「有名絵師○○さんっぽく描いてください」はかなりの屈辱と感じるイラストレーター様は多いようです。クリエイターには唯一無二の価値を見出して貰えるのに喜びを感じる方は多いようです。
(めっちゃわかる)・ある程度ペイントソフトは触れた方が良い
→指示や添削においては言葉のやりとりは非常に難しいです。色味や模様の形、小物などの細かな記事は直接描き込んで見てもらうのが無難だと思います。そもそもモノの見方のや言葉の捉え方の概念は異なりますし、モニターの設定や作業環境で色の見え方はかなり異なっていることもあります。
・褒めるの大事(具体的に)
→自分としては気持ちよく作業して欲しいのもありますし、この機会が何かしら成長や新たなステップに繋がる経験になってもらえたらなみたいな思いもあるので、基本的には良いところがあればめっちゃ褒めるように心掛けています。特に「これこの人の強みかな?」と感じた部分は具体的に褒めています。褒めて伸びるならどんどん伸ばします。一部のクオリティが上がることで全体的にもクオリティが底上げされることもあるように感じます…!
・スケジュールはよく確認しましょう。
→案件を同時に複数受けられている場合が多く、副業としてイラストレーターをしている方も多いので、基本的に滅茶苦茶忙しいと捉えたほうが無難でしょう。こちらの手違いなどで無駄な工数を増やさないように気を使いましょう。
・なんか違うような…?と思ったら
→もしかして、「いい感じにしちゃってください!!」的な雑な指示だけを出してはいませんか?「自由にやらせれば全力の最高のものができるかも?」って淡い期待はしていませんか?ちょっとそれはまずいと思います。
(というか自分もやらかした経験があるので反省してます…)相手にこちらの意図を都合よく上手い感じに掬ってもらって…。というのは結構難しいものだと思います。向こうとしても日頃描いているもの、特に趣味で描かれているような作品は日々の生活の中で培われた妄想や嗜んできたコンテンツへの愛が長い時間をかけて脳内で熟成されてイメージ作られるものであって、描く時間量としては同じでも、数日で同じクオリティの構図着想が生まれるかはまた別の話(しかも得意なジャンルとマッチしなかった場合なら尚更)だと思います。どうしてもイラストレーター様のセンスにお任せしたいのであれば、過去作品を引き合いにしてこれくらいの見栄えや絵柄で描いて欲しい旨やアレンジして欲しい場所しなくても良い場所を具体的に指示するか、自由に描いてもらう為だけの別案ラフを別発注して細かく指示したラフ案と摺合せを行うのが無難ではないかと考えます。
イラスト作品というのは氷山の一角みたいなものなので、以下に目に見えない海中部分を考えながらどうバックアップするかで作品に自分の意向が反映されてくるかが変わってくると思います。投げやりにするのではなく、意志や意図や資料は出来る範囲で具体的に提示しましょう。
それに、言葉でなく図や色で直接伝えること、情報をただ羅列して全出しするのではなく、情報の重要度や関連性を整理してから伝えることを意識することがが大事だと思います。
・多少高くても気に入った絵柄を選ぶべき。
→安いからという理由でそこまで好みでない人に頼んでから無理に絵柄変更してもらうのは負担も増えて割に合わずお互い幸せにはならないようです…。
・(大変申し上げ辛いですが)メンタルが不安定な方が多い。
→これはいままでの経験上の雑感、偏見ですが、クリエイティブで繊細な感性仕事を生業とする方々はメンタルに波がある人が多い気がします。「この人本当に大丈夫かな…?明日もちゃんと生きてるよね…?」って心配になることも稀によくありますがそっと優しく見守りましょう。(あくまで取引の関係でしかないですし。)
あと、先程にもあった通り褒めるところは褒めましょう。元気に仕事をしてもらえるのが一番です。いつか描いてもらおう…、とお金をコツコツ貯めながら狙っていたイラストレーター様も一度筆を折ってしまえばその願望は叶わなくなります。もっと作品が見たければきちんと応援しましょう。
…ほら、大抵のクリエイター様のプロフィール欄には欲しいものリストがあるじゃろ?
・モチベとマッチングの重要性
→描くものが好きか嫌いか、得意か苦手かでモチベがかなり変わりますし、その日の気分によって会心の出来だったりなんか不調だったりがあります。
依頼する側としては以下にイラストレーター様の好きや得意にマッチし、高いモチベを保ったまま最後まで良いものを描いてもらえるかを工夫する必要があります(条件や提示内容など)。
自身もオーダーメイドでもの作る仕事を経験してた身としては、同じ「作る」でも「作りたいものを作る」と「作りたくないものをなんか作らされてる」、「良い客からの仕事」と「悪い客からの仕事」ではかなり全く違う作業になってしまう(それではプロ意識がないのかもしれませんが甘ちゃんなのでそこで心が折れてその仕事ができなくなりました)ということを身を以って知っているのでできれば良い客としてできるだけ作りたいものに近いベストマッチした依頼ができるよう努力したいです。