歩道がまるで八甲田山の雪の回廊じゃ
2025/1/7、青森県内の10市町村に記録的な大雪により「災害救助法」が適用されることが決まった。
1/4の時点で青森市で積雪量が120cmを超えた。青森市内は片側2車線の道路が両側で2車線分しか機能せず右左折やバス待ちなどで大渋滞が発生したり、大雪により屋根が潰されたり、といった被害が出ている。生活道路の除雪が間に合わず、クルマで外出することもままならない状態じゃ。
住民は毎日雪かきに追われておる。家から出るためにまずは除雪、そして生活道路に除雪が入っていない場合は人力で除雪。屋根の雪下ろしで滑落して死亡する人もいる。雪を知らない人が天気予報で「屋根雪を下ろす場合は複数で、命綱を付けて。それができないなら雪が落ち着くまで待って」みたいなことを言っていたが、条件が揃うまで待っていたら家が潰れてしまう。待ってもいられないのじゃ。
放っておくとこうなる。
1/7は、奇しくも気温が上がって雪がかなり溶けた日じゃった。それでも災害救助法の適用を申請したのは、その後に来る寒波に備えての「予防的措置」の意味合いもあると知事が言っていた。実際、1/8からまた雪が降ってきた。週末までは大雪が予想されるから、法の適用は妥当じゃと思う。
前回、大雪による災害救助法の適用があったのは2012年。青森県下北地方で、数時間でクルマが埋まってしまうほど、短時間での記録的な大雪が降った。わしは当時下北にいたが、実際クルマの列も動かなくなり、クルマ自体も雪に埋もれてしまって、除雪が来るまで一晩クルマの中で過ごした。幸いコンビニの前で止まったのでトイレと食糧はなんとかなったが、あのときはクルマを乗り捨てて近くのホテルに泊まりに行った人も多数いた。また、何もない農道で止まった人たちもいて、それはかわいそうじゃった。
2021年と2022年も雪が多かったなぁ。その時に屋根が破損して家を取り壊した人もいた。こんなに一生懸命暖房を焚いて二酸化炭素を出しているのに、一向に温暖化する気配がないのはなぜなんじゃろうな。
2022年の大雪。
さて、この雪は探究課題としては面白く、そして切実な課題でもある。
まず、「除排雪」が追いつかないなら、「雪かき」をなんとかすることはできないものじゃろうか。雪かきをエンタメ化し、楽しみながらもきれいに片付けられるようなアイデアを考えてみよう。もちろん、それにかかるコストもちゃんと考えてな。
雪で倒壊しそうな危険な家屋、特に空き家が増えている。空き家のままにせずに利用することは、雪による倒壊を防ぐことにもつながる。何か、いいアイデアはないじゃろうか。もしくは、倒壊する前にストレス解消で破壊してしまうという手もあるかもしれんな。
雪を「資源」と捉えてみよう。雪がこれだけあるということは、すなわち「水分」が大量に蓄えられていることを意味する。雪という形態は、ある意味で「持ち運びしやすい水分の形」であるとも言える。県外、もしくは国外にこの雪をなんとかして運び出す方法はないものかの。そして、「雪」を「水分」として活用する方法はないものかの。この雪を世界中の陸地にばら撒いたら、相当な打ち水効果が得られると思うんじゃがどうじゃろう。
雪の重みというエネルギーを何か他のエネルギーに転換することはできんものかな。溶かして流す、ということでもいいが、何か有効活用する手立てがあるといいなぁ。
雪を使って何ができるか、みんなでもう一度考えてみたら意外と楽しいのではないかな。ただアイデアを出すのではなく、ちゃんと実行に移してやってみることが大事じゃぞ。