学会内容のオンデマンド配信は9月20日を予定しております
【オーガナイズドセッション(OrganizedSession)とは】
オーガナイズドセッションとは、学会や学術大会において、特定のテーマに沿って企画・構成されたセッションを指します。
一般演題とは異なり、特定の分野の専門家や研究者が統一的なテーマのもとに集められた演題を連続して発表し、最後に討論を行う形式を取ります。
▶︎オーガナイズドセッションの特徴
-関心の高い特定のテーマや最新のトピックに沿った内容で、座長や企画者が事前にテーマを決定する。(今回は学術局で大枠のテーマを決めさせていただいております)
-事前に登壇者や発表内容が決定されるため、統一感のあるプログラムとなる。
-企画者(オーガナイザー)が発表者を選定し、セッションを構成する。
-パネルディスカッションの要素を含む。
-各演者の発表後に、座長や指定討論者が議論をリードし、聴講者との質疑応答や意見交換が行われる。
-最新の研究成果や臨床応用、課題などを多角的に議論できる。
▶︎演題募集の方法について
演題募集は、以下の3種類からオーガナイザーの意向により決定される
1.完全公募:すべての発表者を公募し、一般から演題を募る形式
2.一部公募:一部の発表者を指定し、残りを公募する形式
3.完全指定:発表者をすべて指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
オーガナイザー、企画内容と趣旨、募集方法は随時更新いたします。お楽しみに!
オーガナイザー
髙橋 忠志
東京都立荏原病院
演題募集
完全指定:発表者を全て指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
企画趣旨
脳卒中における装具療法は急性期から生活期にわたって理学療法士が深くかかわるものである。下肢装具においては目的により治療用と生活用と使い分けがされ、その考え方や臨床思考はすべての病期で共有するものである。今回、治療用装具、生活用装具の考え方や取り組みを2名の演者からプレゼンテーションしていただき、聴講者と議論していきたい。
オーガナイザー
上田 泰久
文京学院大学
演題募集
完全指定:発表者を全て指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
企画趣旨
このセッションでは「運動器エコーを活用した理学療法」のテーマで、臨床・研究・教育と多方面でご活躍されている3名の先生方を招聘いたしました。それぞれの先生方には、「上肢・下肢・体幹」の部位別に運動器エコーを活用した理学療法の展開について、臨床で実践している内容を中心にご発表いただきます。これから運動器エコーを活用したい先生方、既に活用している先生方と一緒に活発なセッションにしていきたいと思います。
オーガナイザー
儀間 裕貴
東京都立大学健康福祉学部 理学療法学科 人間健康科学研究科 理学療法科学域
演題募集
完全指定:発表者を全て指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
企画趣旨
発達にリスクを有する新生児・乳児に対する理学療法実践は、近年益々ニーズが高まっている。しかしながら、対象の選定や理学療法評価の方法、clinical decision making、理学療法実践とその効果判定については明確な指針やエビデンスがなく、手探りの状態と創意工夫が続いている。本オーガナイズドセッションでは、都内の各病院で工夫・実践されている理学療法評価・介入について紹介し、その内容を共有・議論することにより、よりよい理学療法実践への道筋を探りたい。
オーガナイザー
松原 徹
輝生会理事、輝生会本部回復期生活期支援部 統括部長
演題募集
完全指定:発表者を全て指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
企画趣旨
地域住民は、脳血管疾患や整形外科疾患を発症すると、入院治療を経て早期在宅復帰を目指し、急性期・回復期の理学療法を受ける。その後、健康的な生活を継続するために、外来・通所・訪問リハなどの生活期理学療法へと移行する。この一連の流れは、地域包括ケアにおいて重要な役割を果たし、地域理学療法の本質ともいえる。
近年、生活期理学療法に携わる理学療法士は増加しているが、その教育方法は多様であり、必ずしも十分とは言えない。卒前教育では地域実習が必須化されたものの、卒後教育における研修体制には依然として課題が残る。
そこで本シンポジウムでは、地域理学療法の実践と教育に焦点を当て、シンポジストによる話題提供を通じて、今後の教育の在り方や研修体制の充実について議論を深める。
オーガナイザー
齊藤 正和
順天堂大学保健医療学部理学療法学科
演題募集
一部公募:一部の発表者を指定し、残りを公募する形式
企画趣旨
令和6年度の診療報酬改定において、入院関連機能障害(Hospitalization-Associated-Disability: HAD)が大きく取り上げられ、「リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算」のもとになった。このことは急性期医療だけの問題ではなく、むしろ短い入院期間の急性期医療では解決しきれない問題を、回復期そして地域・在宅医療との連携を推進して解決するという、国の医療行政の方向性を感じることができるものである。
本オーガナイズドセッションでは、HADに焦点を当て、HADの特徴と現状、課題と対策について、急性期、回復期、地域・在宅の現場から最新情報を届けていただき、増え続ける東京都の高齢者対策とこれからの理学療法の在り方について考える機会としたい。
※オーガナイザーに変更がありました(2025年6月18日)
オーガナイザー
林 祐介
順天堂大学医学部附属順天堂医院 リハビリテーション科
演題募集
一部公募:一部の発表者を指定し、残りを公募する形式
企画趣旨
脳卒中片麻痺患者に対する歩行能力の改善には、発症早期からの頻回な歩行練習が推奨されている。
しかし、実際の歩行練習では、「どのような運動学習を期待して、どういう条件で歩行練習を提供するか」と歩行練習の質に悩むのではないだろうか?歩行練習には、徒手やハーネス等による介助、下肢装具、歩行補助具、歩幅、歩行率、歩行速度など、様々な条件がある。例え歩行評価を詳細に行い、患者の歩行を理解できたとしても、実際にどの条件の歩行練習を提供するかの吟味に帰結しなければ、その評価に意味はあるのだろうか。
そこで、このセッションでは、歩行練習に着眼を置き、平地歩行練習とトレッドミル歩行練習の二つの視点で歩行練習の質の吟味やその効果に関して検討していく。
オーガナイザー
吉田 純一朗
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 モデル動物開発研究部
演題募集
一部公募:一部の発表者を指定し、残りを公募する形式
企画趣旨
Clinician scientistとは、臨床診療と基礎研究を実践する研究者を指す言葉としてしばしば用いられる。これは、臨床と基礎研究を橋渡しする、分野に精通する存在の重要性を強調している。ところが、現状は理学療法に寄与する基礎研究(ヒトの身体制御機構またはその障害の原理を考究するもの)は研究者がリードしていると言えるかもしれない。
そこで、本セッションでは理学療法に寄与する基礎研究を取り上げ、臨床における基礎研究の寄与の具体的理解を目的とする。その上で、「臨床を知る理学療法士が基礎研究を実践すること(Clinician scientist)の必要性」を議論する。
最後に、本セッションの発表者公募は、分野(神経や運動器など)は限定せず、理学療法に寄与する基礎研究(前述の定義の通り)を広く包含する。
オーガナイザー
金子 文成
東京都立大学 人間健康科学研究科 理学療法科学域
演題募集
完全指定:発表者を全て指定し、事前に決められた演題でセッションを構成する形式
企画趣旨
近年、反復経頭蓋磁気刺激法を代表として、神経回路の変調を実現するためのニューロモデュレーション研究が盛んに行われるようになってきた。多くは、“ニューロリハビリテーション(Neuro-Rehabilitation)” の一選択肢として行われる。
本オーガナイズドセッションでは、神経損傷後の運動機能再建を目的に行われるニューロモデュレーションに焦点を絞り、各演者から治療の実践に関する話題を提供し、今後の可能性を議論する