(実施)春期 A5 『源氏物語』全巻を読む「東屋」巻ー「浮舟物語」の始発~破談、匂宮との出会い、そして、浮舟は薫と結ばれた~

【講座目標】

『源氏物語』を原文で読み解くことが、楽しくおもしろいと実感できることを目標とします。 

【講座趣旨】

 「宿木」巻を承ける「東屋」巻では、大い君、中の君の異母妹である浮舟の物語が開始されます。この「浮舟物語」は、薫という男性主人公をめぐる二番目の恋の物語ということになりますが、作者紫式部は、まず「大い君物語」において、世俗の恋の概念を超えた至純な愛の物語を創造しました。そして最後に用意されたこの「浮舟物語」では、その恋は、いったいどのように描かれるのでしょうか。作者がついに到達したラストメッセージが、この「浮舟物語」にはあるはずです。今回は、「東屋」巻を読み切ります。テキスト273ページからの開始となりますが、「本文・随訳」プリントを配布し、初めて参加される方にも対応します。みなさんとともに、この物語の奥深さを楽しみたいと思います。 

【講座期間】


第1回 5 月17日(月)

第2回 5 月24日(月)

第3回 5 月31日(月)

第4回 6 月 7 日(月)
第5回 6 月14日(月)
第6回 6 月21日(月)

第7回 6 月28日(月)

第8回 7 月 5 日(月)


【受講者からの感想】

・宇治十帖の作者別人説を明確に否定してくださったのは元より、紫式部の思慮深さ、用意周到さに関する裏付けも知ることができ、満足でした。

・本文の言葉のそれぞれに、背景とともに分かり易い解説を付けて下さり、紫式部の構築した世界の理解が一層深まりました。感謝申し上げます。

・単なる訳ではなく、物語構築の仕方や生活様式、身分による言葉遣いの違いなどの解説があり、深く楽しく購読できました。華やかな世界と思っていた源氏物語の影の部分や没落貴族に注目した購読は本当に興味深いです。 

【講座の様子】