F2 二人の女房は何を書き残したのか―『枕草子』と『源氏物語』
【講師】
河地 修(東洋大学名誉教授)
【日時】
5/13(月)~7/1(月) 14:00~16:00(120分)
【会場】
東洋大学白山キャンパス 交通アクセスはこちら
【受講料(一般)】
対面 14,850円(全9(8)回分)
Web 8,800円(全9(8)回分)
【受講料(東洋大学生)】
対面 4,950円(全9(8)回分)
Web 4,400円(全9(8)回分)
【定員】
対面 50名 / Web 50名
【講座の到達目標】
我が国の代表的古典について、その原文を味読します。また、古典は、それを生んだ社会とは不可分の関係にありますので、その社会的背景と文化を理解します。そのうえで、作品を創造した作者の思いに耳を傾けます。
【講座趣旨】
清少納言と紫式部は、同じ時代の宮廷社会を生きた「女房」でした。二人がそれぞれに仕えた主人は、一条天皇(在位986-1011)の后である皇后定子と中宮彰子です。「女房」である二人は、それぞれの主人のために、女房としての役割を懸命に果たしたのです。今回は、『紫式部日記』に見られる紫式部の激しい「清少納言批判」に着目し、『枕草子』と『源氏物語』とが、極めて対照的な性格を持つものであることを考察します。そして、そのように対照的な両作品でありながら、共通する点が認められることは、それは、両作品ともに「女房」としての立場から「主人」のために懸命に執筆されたもの、ということにほかならないでしょう。当時の社会や文化を正確に復元しながら、「二人の女房」が、それぞれの主人のために書き遺した「魂の叫び」とでもいうべきものに耳を傾けてみたいと思います。
王朝文学の舞台を歩く─隅田川
『伊勢物語』「九段」の「東下り」のハイライト「すみだがは」のほとりを歩きます。清少納言も紫式部も読み親しんだ物語はこうして制作された―その舞台裏の実地探訪となります。
※フィールドワーク参加希望の場合は対面型でお申込ください。Web型は全8回となりフィールドワークは含まれません。
【講座スケジュール】
5月13日(月) 紫式部の清少納言批判、もしくは「怒り」
5月20日(月) 清少納言と紫式部とは面識があったのか?
5月27日(月) 『枕草子』「回想章段」の謎
6月3日 (月) 『枕草子』は皇后定子に捧げられた
6月10日(月) リアリズムを追及した紫式部
6月17日(月) 「帚木三帖」に見る光源氏の「光と影」
6月24日(月) 没落の人々へのまなざし
6月29日(土) 王朝文学の舞台を歩く―隅田川(対面のみ)
7月1日 (月) 紫式部の「怒り」の根源に迫る
※注意事項をご確認ください