Post date: Mar 27, 2012 3:27:57 PM
スティーブン・レヴィ (著)
この本が面白いのは、単にグーグルというインターネットの寵児のような企業の成長を内側から描いたというだけではない。
ag (After Google)のすべての企業が出会うであろうあらゆる問題、無限に成長するインターネットとどう向き合うか、政治とどう向き合うか、社会とどう向き合うか、セキュリティの脅威とどう向き合うか、に対してグーグルという企業がどのように立ち向かい、時には成功し、時には失敗したことが克明に書かれていることだ。人間として、企業として爆発する情報時代にどのようにつきあっていくべきか。
AGのすべての人が読むべき教養書であろう。また、閉塞感漂う我が国の対処法と見ることもできる。
第1章でGoogleが誕生し、成長して行く様は、我が国にはない人材流動のダイナミズムを示している。
ビジネスモデルなんて考えないと豪語したgoogleが如何にしてその勝利の方程式にたどり着いたかを第2章で、
第3章では、「邪悪になるな」に代表されるその特異な企業文化を
第4章では、クラウドが以下に誕生して行ったかを知ることができる。
Androidが誕生する瞬間を第5章で、中国との軋轢は第6章で、
今の政治に失望している人は、第7章、googleの政治に対する期待と挫折から学ぶことができる。
エピローグにfacebookによって追うものとなった、イノベーションのジレンマに苦しむgoogleが描かれている。
インターネットと共に育った世代としては、その第2段階の成長の記録としていろいろな事柄を想起させてくれ、また、初心に帰ったのであった。