【小児の睡眠障害】
お子さんの睡眠についてお困りのお父様、お母様は多いと思いますが、反面、どの医師に、何科に相談すればよいか分からず中々受診が出来ない状況のご家庭も多いように思います。
当院は睡眠に関わる症状については、年齢に関わらずご相談をお引き受けしております。
お困りの際は、是非ご一報ください。
眠れない
乳児の不眠(いわゆる、夜泣き)からティーンエイジャーの不眠まで、お子さんの年代によって病態や原因は多岐に渡ります。
また、注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)を始めとした神経発達症のお子さんの代表的な困りごとでもあります。
環境調整や睡眠の記録など、非薬物療法で問題にアプローチする事も可能です。
(相互作用によるリスクがあるため、他病院、クリニックさんで睡眠薬を処方されている際は当院での追加の睡眠薬処方をお断りしております)
眠い
特に小学校高学年以降のお子さんは環境や生活が大きく変化していく時期である事もあり、睡眠時間が足りなくなってしまったり(睡眠不足症候群)、睡眠リズムと生活のリズムの大きなズレ(睡眠覚醒リズム障害)が起こりやすくなります。またナルコレプシーなどの過眠症が発症しやすい時期でもあります。
眠気は酷くなると学校に行けなくなったり、学業や人間関係に影響が出てくるなどお子さんの社会生活に支障を与える症状です。眠気の原因は睡眠外来でないと適切に評価できない事もあります。ご受診を迷われている方は、どうぞ遠慮なくご相談下さい。
いびき、無呼吸
睡眠時無呼吸症候群の認知が徐々に広まるにつれて、お子さんの睡眠時無呼吸症候群もフォーカスがあてられる機会が増えてきました。
お子さんの睡眠時無呼吸症候群は成人の睡眠時無呼吸症候群に比べて症状がはっきりしなかったり、重症度(病状の重さ)を数値化しづらい、治療法についても明確な指標を立てづらいなどの特徴があります。お子さんから症状を訴える事が難しい御年代の場合、保護者からのいびきの申告はとても大切な疾患を発見するチャンスです。
また、最終的には複数の科で総合的に治療法を決定していくケースもあります。当院は深谷赤十字病院、伊勢崎市民病院、上尾中央総合病院など近隣の総合病院と連携を図りながら最適な治療法を検索して参ります。
気になる事がおありでしたら、是非ご相談ください。
悪夢、夜驚症、夢遊病症状
夜に動き回る、叫んでしまう、悪夢を見ながら夢と同じ動作を現実でもしてしまう…こういった、睡眠中の動きの困りごとは「睡眠時随伴症」といい、歩けるようになったお子さんから高齢者まで幅広い年代で起こります。
当院では終夜睡眠ポリグラフ検査などを用いながら睡眠に関する総合的な評価を実施することができます。また必要に応じて、近隣の脳神経内科専門医院と連携を取って参ります。
文責:伊田 瞳
睡眠専門医、呼吸器専門医、医学博士