現在の原子力発電や原子力エンジンで使用されている原子炉は、核分裂炉ですが、宇宙世紀では、核融合炉が実用化されているという設定になっており、モビルスーツにも小型化された核融合炉が搭載されています。
現在の核分裂炉では、ウランが使用されますが、ガンダム世界の核融合炉ではヘリウムが使用されていて、人類は、遠く木星まで行ってヘリウムを採取しています。
資源エネルギーとしてのヘリウムの確保は、軍用・民政用ともに最重要事項であり、地球連邦軍は木星船団を組織してヘリウム採取を行っています。
船団の中心となる輸送艦「ジュピトリス」は、全長2kmに及ぶ巨大な船で、長期にわたる木星との往復任務をこなします。航行中は、ジオン残党や海賊の襲撃も予想されるため、モビルスーツ等の軍事力も有しており、艦内にはモビルスーツを生産できる工廠が備えられています。
U.C.0087当時、この巨大組織を統括していたのが、パプテマス・シロッコです。ティターンズとエゥーゴの戦端が開かれた後、シロッコは木星より地球圏に帰還し、その有り余る才能を持って両者の争いに介入していきます。当初は、ティターンズ傘下でエゥーゴと戦いつつ、裏ではアクシズとも手を結ぶ、というしたたかな外交を行いますが、やがてティターンズのバスクとジャミトフを謀殺して全権を掌握し、アクシズ・エゥーゴ両者を殲滅すべく攻勢に出ます。
まとめ:
・宇宙世紀では、石油やウランに代わって、ヘリウムが重要なエネルギー資源となっている。
・ヘリウムは、木星まで行って採取する。
・木星エネルギー船団の長という重要ポストを任されていた「天才」が、パプテマス・シロッコ。
・シロッコは、ティターンズ傘下となるがやがて全権を掌握、エゥーゴ・アクシズ両者をつぶしにかかる。