● 複数機関で取得したデータをデータベース化しようという動きも一部でありますが,サンプリング~データ解析に至る一連の評価法の標準化はどこまで可能になるでしょうか?
答:国内においては,ようやく施設間の比較データを取る動きが始まりました.
・標準化は難しいですが,自分が取得したデータの確からしさを評価する方法論(ガイドライン)は今後できるかもしれません.
・現状については,メタボロシンポ2日目の小田先生の講演をお聞きください.(和泉)
● 各代謝物の (半) 定量結果の日間差、装置間差についてどの程度あるのか、またどの程度の誤差を許容しているかをご教示いただきたい。
答:メタボローム分析については根拠となるデータがありません.・現状については,メタボロシンポ2日目の小田先生の講演をお聞きください.(和泉)
● 異なる装置間(同型機種)で測定されたデータを統合して解析するアプローチに関して。
答:最新の標準化技術について教えて欲しい。例えば、サンプリングのばらつき、分析日のばらつき、装置間のばらつきを標準化するためにどのような手法があるか。
現状技術においてバッチ間の分析結果を解析することは可能であるか。可能な場合、どのような方法を用いて行えばよいか。
A: 同一サンプルの分析 (QCサンプルの利用) を行いエリア値(ピーク強度)で補正することにより原理的には異なる装置間,バッチ間の標準化を行うことができデータを統合して解析することが可能であるが,実際にすべての成分について補正ができているか要確認.
サンプリングの補正については安定同位体を抽出前にスパイクしておくなどの対応が必要.(馬場)
● サンプル・機器ごとの標準定量プロトコールの作成
答:まさにこれから取り組もうとしているところであるが,かなりの労力と時間がかかることが予想されることから,みなさんの協力が必須.(馬場)
● 長期間での分析のブレをへらす+検証するにはどうするのがよいか。→定量結果の信頼性を確認したい。
答:QCサンプルを継続的に測定していれば、ある程度の補正や検証が可能になると思います。(平山)
● 分析日が異なる相対比較データ(定量値のないデータ)の比較はどこまで参考にできるか
答:基本的には比較はできないが、GC/MSでは日をまたいでも同じ結果が出るようにチューニングする方法もあるそうです(馬場さんが検討しています)。(平山)
● 測定の標準化や測定データのレポジトリ化して統合解析するようなプロジェクトはございますでしょうか?
答:測定データの標準化などに向けて、国内で取り組みが始まり、第11回メタボロームシンポジウムで一部紹介されました。
※指定講演:小田 吉哉(エーザイ)先生「データ統合に向けた代謝物相対定量値の実験室間比較」(池田)