博士論文目次

想起と反復-現代マプーチェ社会における文化的生成-

表紙・目次

1.序論~歴史民族誌的背景 (1)

1.1. 序論:生成と反復

1.1.1. 文化と生成 (2)

1.1.2. 同一性と反復 (9)

1.1.3. 論文の主題と構成 (13)

1.2. マプーチェの歴史民族誌的背景

1.2.1. マプーチェの民族学的位置 (27)

1.2.2. 16世紀のマプーチェ社会 (30)

1.2.3. 歴史の中のマプーチェ社会 (34)

1.2.4. マプーチェ関係の文献について (41)

1.3. カラフケン湖西北部地域の歴史民族誌的背景

1.3.1. カラフケン湖西北部地域/現地調査について (45)

1.3.2. カラフケン湖西北部地域の民族誌的位置づけ (46)

1.3.3. カラフケン湖西北部地域のエスノヒストリー (49)

1.3.4. ウインカ社会との交渉の歴史 (54)

注(1章) (62)

2.天上的秩序の模倣:想起の原理 (71)

2.1. 口承的心性

2.1.1. マプーチェ社会における「語り」 (73)

2.1.2. ヌツァムカンの諸特徴 (76)

2.1.3. 「語り」による人格の形成 (79)

2.2. コヌンパンの原理

2.2.1. 想起について (83)

2.2.2. 認識としての想起 (86)

2.2.3. 行為としての想起 (92)

2.2.4. コヌンパンと同一性 (97)

2.3. 天上界と地上界

2.3.1. 自然現象と反復 (101)

2.3.2. 神の意志の地上界への介入 (103)

2.3.3. 不完全な模倣 (108)

2.3.4. 秩序とその回復 (111)

2.4. 神・霊・人間

2.4.1. 至高神とその表現 (114)

2.4.2. 地上的諸精霊 (119)

2.4.3. 生者と死者

2.4.4. 神と祖先:ピジャンの問題 (128)

注(2章) (135)

3.祈りと生け贄:想起から力へ (145)

3.1. 想起と儀礼

3.1.1. カラフケン湖西北部地域の儀礼体系 (146)

3.1.2. いくつかの基本的理念 (150)

3.1.3. 反復される儀礼的動作 (153)

3.1.4. 儀礼・身体・想起 (156)

3.2. カマリクンの両義性

3.2.1. カマリクンの組織 (171)

3.2.2. カマリクンの舞台装置 (175)

3.2.3. 大カマリクンの概要 (180)

3.2.4. カマリクンの両義性 (188)

3.3. 想起から力へ

3.3.1. 死者から祖霊へ:葬礼とカマリクン (194)

3.3.2. コナニヤトゥン:力の獲得 (199)

3.3.3. マチとカルク:霊的存在との取引 (202)

3.3.4. 「力」の儀礼としてのカマリクン (205)

3.4. 力の原理

3.4.1. 戦争・供犠・食人 (209)

3.4.2. トゥピ=グァラニー諸族における食人的コギト (213)

3.4.3. 他性・軽さ・力 (217)

3.4.4. 同一性原理としての「力の原理」 (222)

3.4.5. 「想起」と「力」の分化 (226)

注(3章) (232)

4.人間関係の諸相:想起・力・水平性 (239)

4.1. 親族の世界

4.1.1. マプーチェの生活世界 (241)

4.1.2. マプーチェ親族論とその批判 (245)

4.1.3. カラフケン湖西北部地域の親族名称体系 (249)

4.1.4. 人格の社会的構成I:親族名称・個人名・魂 (253)

4.2. 婚姻と外部世界

4.2.1. 婚姻とその意味 (261)

4.2.2. 内向性と外向性 (269)

4.2.3. 婚姻によらない連盟関係 (275)

4.2.4. 人格の社会的構成II:マプーチェ的社会空間 (277)

4.3. 権力とその源泉

4.3.1. マプーチェ社会における政治空間 (283)

4.3.2. 政治的・軍事的リーダーシップ (285)

4.3.3. 宗教的・儀礼的リーダーシップ (291)

4.3.4. 「想起」と「力」の相補的関係 (297)

4.4. 水平性の原理

4.4.1. 同一性原理の垂直性:チェとクニファル (300)

4.4.2. 同一性原理の水平性:妖術と兄弟愛 (303)

4.4.3. 水平性の原理 (312)

注(4章) (315)

5.反復と生成:理論的考察 (323)

5.1. 同一性から反復へ

5.1.1. 2章:総括とコメント (324)

5.1.2. 3章:総括とコメント (327)

5.1.3. 4章:総括とコメント (330)

5.1.4. 生成の問題:同一性から反復へ (333)

5.2. 反復と存在

5.2.1. 反復の三つの相(1):身体的=物質的反復 (337)

5.2.2. 反復の三つの相(2):精神的反復 (339)

5.2.3. 反復の三つの相(3):存在論的反復 (343)

5.2.4. 存在論的反復としての想起 (349)

5.3. 反復と社会

5.3.1. 身体的=物質的反復と社会 (354)

5.3.2. 精神的反復と社会 (356)

5.3.3. 存在論的反復と社会 (364)

5.3.4. ハビトゥスとその彼岸 (368)

5.4. 反復と近代

5.4.1. 近代性と今日性 (373)

5.4.2. 近代における「法則の静かな国」 (379)

5.4.3. 近代における存在論的反復 (386)

5.4.4. 6章と7章への前置き (391)

注(5章) (395)

6.今日の居留地:多時間性と反復 (401)

6.1. 居留地の政治経済

6.1.1. 今日の居留地 (402)

6.1.2. 居留地の経済構造 (407)

6.1.3. 居留地の政治構造 (415)

6.2. マプーチェとウインカ

6.2.1. マプーチェとウインカ:歴史的背景 (421)

6.2.2. 文明化したマプーチェ:中間的なハビトゥス (424)

6.2.3. 回帰する伝統:マプーチェ的なハビトゥス (429)

6.2.4. 内面的変容:チリ的なハビトゥス (433)

6.3. 存在論的ドラマ

6.3.1. 過ちの概念 (440)

6.3.2. 伝統の強迫化 (444)

6.3.3. 反復における「新しいもの」 (449)

6.4. アンブロシオの死

6.4.1. 「文明化」した祈り手 (459)

6.4.2. 過ちとその償い (461)

6.4.3. アンブロシオの死:悲劇的なもの (467)

注(6章) (473)

7.未来への展望~結論 (481)

7.1. 都市へ

7.1.1. 都市生活の意味 (482)

7.1.2. 都市におけるマプーチェ (487)

7.1.3. フリアの妄想:マプーチェ的なものの回帰 (495)

7.1.4. 都市から居留地へ (501)

7.2. 未来への展望

7.2.1. マプーチェ民族運動史概略 (504)

7.2.2. 思想 (512)

7.2.3. 神学と詩 (525)

7.2.4. 文化のニーチェ的概念 (537)

7.3. 結論:歴史的哲学としての民族誌

7.3.1. 文化と生成 (539)

7.3.2. 今日におけるマプーチェ文化 (541)

7.3.3. 歴史的哲学としての民族誌 (544)

注(7章) (548)

地図 (18-26)

写真 (163-170)

付録 (553-600)

文献表・主要語彙集 (601-624)