kenpou ans 212

②漫画(p.11) に,前文が翻訳口調であることが憲法そのものの問題点であるかのように書いてあります。条文の文体と憲法の中身に関連がありますか。

ありません。その文が複数の意味にとれる曖昧なものであれば、解釈する際に意見が分かれるおそれがありますので,法律として問題になりますが、翻訳調であっても文語調であっても口語調であっても、それ自体は法律の内容の問題点にはなりません。

もし前文が翻訳口調で読みづらいなら、読んだ人が自分の中で文体をかえて読めばよいだけです。

さらにいうと、このような「本質的ではないこと」や「関係のないこと」をあたかも「大きな欠点であるかのように」取り上げ、それを根拠にして改憲の必要性を主張する言説は世論を誘導していると言われても仕方がないでしょう。主張と根拠が示されている時、私たちはそこに因果関係があるのかどうかをしっかりと見極める必要があります。

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