kenpou 22102

②軍隊を持たないという決断は、外国から押し付けられたものではないのでしょうか。

日本は第二次世界大戦を終結させるにあたって、自ら「ポツダム宣言」を受諾しました。その「ポツダム宣言」には、現在でいう「国民主権」や「民主主義」を原理として国家を作り直すこと、平和主義を受け入れること、などの要求が書かれていました。ここで要求されていた平和主義は、「侵略戦争を行わない」という世界共通ルールのことだったと考えられます。

これに対して当時の日本政府は、天皇主権を廃棄して国民主権・民主主義に切り替えることに強く反発していたため、その部分についてはポツダム宣言に沿った新憲法を策定するよう、連合国とGHQから強硬に迫られました。

これに対して現在の9条のもととなった「戦争と軍備の永久放棄」は、当時、日本側(幣原喜十郎首相)から提案したものであること、この条文の文言を確定する最終段階である小委員会(芦田委員会)で日本の議員たちが強い気概をもってこの条文の仕上げ作業を行っていたことが、記録から明らかになっています。

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