設立の言葉

現在わが国においてチベット=ビルマ系諸言語の言語学研究に携わる者は10名を超え、20名に達するまでになりました。1980年の前半のころから10年間ほど、京都大学の西田龍雄先生のもとで、チベット=ビルマ系諸言語を対象とする研究会が開かれておりました。その会合で、各自の研究発表をはじめ、中国など海外の新しい研究成果や研究情報を聞くことができました。そこで、当該研究者の大半がたまたま関西に居住していることから、関西在住の有志の発案で、まず関西中心に研究会を開こうということになりました。

研究会は、チベット=ビルマ系諸言語に関する研究成果(準備中のものを含む)の発表と研究情報の交換の場になればと思います。チベット=ビルマ系諸言語を研究対象としますが、これを核とし、これらに関わる周辺諸言語(漢語、タイ系諸語、ミャオ=ヤオ諸語、モン=クメール諸語など)の言語現象も含むものとします。

当該分野の研究に携わる方々にご案内をさしあげます。関西以外でもご都合の付く方は、どうぞおいでください。ほかにも、ご希望の方がございましたら、どうぞご参集ください。

研究会の名称は、会場(京都大学文学研究科附属ユーラシア文化研究センター(羽田記念館))借用の手続き上必要ですから、標記の通りといたします。当面、会合は不定期とし、会費などを定めない緩やかな運営の研究会としたいと思います。

研究会の世話係として、当分のあいだ、京都大学の白井聡子、林範彦の両人が当たることにいたします。

(文責 藪 司郎)