Webページの広告
趣味ではないのかもしれませんが、自由にできる時間になにをしているかということから、webのブラウジングの話になることも多いです。web関連の視覚実験としては、眼球運動を取ってみるのはそれなりに意味があるものですが、研究室外では、簡単にはできません。それ以外では、あまりよいものが思いついたことはないのですが、O君は広告の場所に注目しました。彼は、60社程度のホームページを見て、広告がどの位置にあるかを調べました。画面を適当に上下左右と中央の5カ所に分けて、広告数を数えた結果、上下左右中央の順に、34,61,38,32,41であったと報告しています。下については、調査を開始したころには少ないのではないかと感じたとのことで、目立たないものが多いのではないかと感想を述べています。その他、検索入力欄のそばに大きな広告があり特に目立つことが多い、上のものは大きいものがひとつで他は小さいものである、動画や顔、「?」、「!」があるものが目立つなどに気付いたとしてあげています。
これは2001年のレポートですから、今とは大分違っているかもしれません。また調査したホームページのバリエーションは限られていたので、一般化することは難しいと思います。私が意外に思ったのは、場所によって数がそれほど変わらない点でした。O君の話では、上が大きくて目立つとのことですから、数が少ないことは大きさと相関があるのかもしれません。また、広告という分類も、自社の製品などの紹介を含む調査のようでしたので、いわゆる広告とは意味が異なっている可能性もあります。その意味では中央部分については、広告というよりもそのページの主要コンテンツということかもしれません。中央を含めたとしても下部の広告数が非常に多いというのはなにか理由があるようにも思えます。単に目立たないので小さな広告を多数載せるというような事かもしれません。その意味で大きさの評価も同時にするように提案すればよかったと思いました。