1月14日
平成20年度第3回 北海道子供の歯を守る会 会員研修会のお知らせです。
「顎口腔機能の発達から考えるお口の健康について」
小児歯科臨床の多くは歯冠修復に代表されるように形態の回復が中心の診療になっています。その根拠として、形態と機能は表裏一体で、形態の回復が機能の回復につながると信じられています。しかしながら、小児期の機能の獲得には臨界期があり、時期を逸すると獲得に苦労が伴います。今回は、形態と機能の関係について少し考えてみたいと思います。
日 時:平成21年2月28日(土) 午後4時30分〜6時30分
場 所:北海道歯科医師会館(札幌市中央区北1条東9丁目)
講 師:岩手医科大学歯学部小児歯科学講座 講師
斎藤 亮 先生
(講師の斎藤先生ご略歴)
平成 2年 東京医科歯科大学歯学部卒業
同年 東京医科歯科大学歯学部小児歯科学教室入局
平成 8年 東京医科歯科大学大学院修了(歯学博士取得)
同年 東京医科歯科大学歯学部小児歯科学教室医員
平成13年 岩手医科大学歯学部小児歯科学教室助手
平成14年 岩手医科大学歯学部小児歯科学教室講師
現在に至る
日本小児歯科学会評議員
日本小児歯科学会認定専門医・指導医
受 講 料:無 料
お申し込み:直接会場へお越し下さい。
会員以外の方の参加 歓迎いたします。
日歯会員の方は生涯研修ICカードご持参ください。
問い合わせ
北海道子供の歯を守る会事務局
〒073-0016 北海道滝川市一の坂町東3丁目3-9 アヒコ歯科医院
TEL 0125-24-8711 FAX 0125-22-2249
2月24日
このたびの会員研修会では、岩手医科大学より講師としてご活躍の齋藤亮先生をお招きし、小児の発達を考慮した機能と形態回復について、お話いただきました。特に発達につきましては、胎生期から授乳・離乳、摂食・嚥下やかみ合わせ(咬合)・構音の獲得まで、各ステージにおけるポイントを押さえつつ、歯科医療関係者の指導や介入のあり方を提起するもので、改めて小児歯科臨床の奥深さと面白さを認識した参加者も多かったのではないでしょうか。
以下に内容をかいつまんで、まとめました。
■最近の小児の課題
最近の小児におけるお口の機能の課題として、かまない、かめない、飲み込めない、口に余る、口いっぱいにつめこむ、水で流し込む、食器をうまく使えない、食べ物の好き嫌い、偏食などがあります。これらの背景には、むし歯やかみ合わせ、味付けが関係していることがありますが、もうひとつ重要な視点として機能的問題があります。今日は、小児の顎口腔について形態と機能の関係について考えてみたいと思います。
小児歯科臨床では、形態的機能的障害があると、どこが障害されているのか(形態→う蝕・不正歯列・不正咬合/機能→動き・力の制御)、いつ障害されたのか(形態→歯の萌出期・咬合完成期/機能→離乳期・乳歯列期)、どの程度障害されたのか(可逆・不可逆)、形態を治せば機能も治るのか、機能を治せば形態も治るのか?といったことの把握が重要となります。特に形態に異常がない場合で機能に異常がある場合には、どのような対応が必要となるのでしょうか?
■機能獲得の原則とは
機能獲得には、よく発達関係の教科書に記載される、以下のような原則があります。
☆相互作用:赤ちゃんによるはたらきかけと親による適切な刺激、この循環が発達をもたらす。たとえば、親は2本足で歩いている、という刺激がないと歩けるようにはならない。
☆最適期(適時性):内発的はたらきかけ。1.5-2歳が発達には重要な時期であり、この時期に言語や食器の使い方を覚えないと、成長してから獲得するのは難しい。
☆一定の発現順序(順序性):粗大運動(首据わり→お座り→つかまり立ち→つたい歩き→一人歩き)の発現には一定の順序がある。咀嚼能力の場合は「唇食べ」→「舌食べ」→「歯ぐき食べ」→「乳歯食べ」
☆予行性(レディネス):次に進む用意ができていないと、次に進まない
☆直線的ではない:停滞したり、後戻りしたり、ある日突然進んだりする。
☆個人差が大きい:人間の発達の個人差は大きい。家庭などの育児環境や、食べるための器官の成長などが関わっている。
☆機能獲得には練習が不可欠であり、機能は順序だった練習により獲得される。最初から複雑な機能を営むことはできない。
■機能獲得は胎生期から始まっている
A Child is Born (Lennart Nilsson、邦題「生まれる」) では、胎内の観察から、胎生期でも赤ちゃんは指しゃぶりをしており、指を乳首にみたてて指しゃぶりの練習を、羊水を飲み込んで嚥下の練習をしている場面が、見られます。妊娠中に臨月を待つことなく取り上げられた新生児の観察から、月経齢8週間には口唇への刺激に対する(頭部体幹の屈曲といった)反応が備わっていることがわかっており、月経年齢24-29週には口唇への刺激に対し吸啜反応を示すことがわかっています。
■授乳・哺乳から咀嚼機能の獲得へ
舌・口唇・顎の動きの発達は、この3要素の一体動作による吸啜から、分離動作による咬断・咀嚼・圧塊運動・嚥下といった複雑な動きの獲得へ進みます。ここで重要なのが、原始反射(探索反射・口唇反射・吸啜反射・咬反射)についての理解であり、原始反射が消失していなければ、月齢6ヶ月といえども、離乳の準備ができているとは判断できません。
☆離乳初期5-6ヶ月ころ(離乳食開始):上唇の形変わらず、下唇が内側に入る。口角あまり動かない。口唇閉じて飲み込む。舌の前後運動にあごの連動運動。
☆離乳中期7-8ヶ月ころ(乳歯萌出):上下唇がしっかり閉じて薄く見える。左右の口角が同時に伸縮する。数回もぐもぐして舌で押しつぶし咀嚼する。→この時期に硬いものを与えると、丸のみせざるを得ず、丸のみ習慣が形成されます。
☆離乳後期9-11ヶ月ころ(上下顎の咬合):上下唇がねじれながら協調する。咀嚼側の口角が縮む。舌の左右運動。
■小児期に見られる発音障害と獲得
発音・構音獲得には臨界期があります。舌小帯強直症や反対咬合は、機会を逃さずに適切に対応しなければ、後から構音獲得するのは、困難です。
■まとめ
以上のように、形態と機能は表裏一体ではなく、機能獲得には練習と時間が必要です。対応がおくれると機能障害は大きくなり、小児と保護者の苦労は無用に大きくなります。小児専門医は形態と機能のバランスに注意し、適切なアドバイスをしましょう。
ご講演中の斎藤先生
南出保 記す
3月30日
北海道議会の公式ウェブサイトでは、「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」に関する説明と質疑が公開されております。
平成21年3月18日の本会議
音声再生(0:30:26〜1:33:04)(Quicktime形式)
フッ化物洗口がテーマとなっている部分が63分ありますので、タイムテーブルを簡単にまとめておきます。
0:30:34 柿木議員
「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」の説明
0:36:40 高橋(亨)議員:
0:48:05 柿木議員:
0:58:38 高橋(亨)議員:
1:06:35 柿木議員:
1:10:29 高橋(亨)議員:民主党の新しい法案でのフッ化物応用の削除について。道民への周知不足の問題、安全性の問題を指摘。
1:15:35 真下議員:ブラッシングなどの歯科保健指導が基本ではないか?インフォームドコンセントと副作用について質問
1:19:42 柿木議員
1:28:00 真下議員
「フッ化物洗口について賛否両論があることから慎重に行うべき」という立場で質疑を行いました高橋議員のサイトでは、質疑応答が一部削除された上でpdfとして公開されています。
北海道議会議員高橋とおる公式ホームページ
保健福祉委員会協議会での質疑応答の内容(pdf形式)
当サイトでは、フッ化物洗口につきましては、特集 集団フッ化物洗口にて扱っております。厚生労働省医政局長・健康局長連名でのフッ化物洗口ガイドラインや学校実施での洗口の法的根拠、フッ化物洗口 北海道教育委員会の議会答弁などもご紹介しておりますので、あわせてご覧くださいませ。
4月2日
遅れましたが、平成21年3月13日付の事務局だよりです。
北海道子供の歯を守る会 事務局だより H20 No.5(平成21年3月13日)
今後の事業予定
※日本口腔衛生学会北海道地方会 平成21年3月28日(土)13:00〜
場所:北大学術交流会館 ※本会からも発表があります。ぜひご参加ください。
※第26回定時総会 平成21年4月25日(土)17:00〜18:00
場所:北海道医療大学サテライトキャンパス(中央区北3西4 日本生命札幌ビル5F)
議事:1)平成20年度事業および会計決算の承認を求める件
2)平成21年度事業計画案に関する件
3)平成21年度会計予算案に関する件
懇親会:『北の路』(中央区北5西5センチュリーロイヤルホテル9F)
※平成21年度道民公開講座 平成21年4月25日(土)15:00〜16:50
場所:北海道医療大学サテライトキャンパス(中央区北3西4 日本生命札幌ビル5F)
“子供の笑顔を守ろう!”〜8020は子供の笑顔から〜
後援:社団法人北海道歯科医師会 社団法人札幌歯科医師会 社団法人北海道歯科衛生士会
講師:北海道医療大学歯学部教授 五十嵐清治先生
北海道医療大学歯学部教授 古市 保志先生
受講料:無料
6月30日
遅れましたが、平成21年6月16日、北海道議会にて「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」が修正議決されました。北海道議会の公式サイトでは、修正議決された条例案が公開されています。
会議案一覧
2.北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案
以下、骨子をまとめました。フッ化物の応用として具体的に「フッ化物洗口」という表現、5年ごとの実態調査、知事による毎年度の報告などが盛り込まれています。
(効果的な歯科保健対策の推進等)
第11条 道は、幼児、児童及び生徒に係る歯・口腔の健康づくりの推進を図るため、学校等におけるフッ化物洗口の普及その他の効果的な歯科保健対策の推進に必要な措置を講ずるものとする。
(道民歯科保健実態調査)
第14条 道は、道民の歯・口腔の健康づくりの推進を図るため、おおむね5年ごとに、道民歯科保健実態調査を行うものとする。
(財政上の措置)
第15条 道は、歯・口腔の健康づくりに関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(年次報告)
第16条 知事は、毎年度、議会に、歯・口腔の健康づくりに関する施策の推進状況に関する報告を提出しなければならない。
7月28日
平成21年6月16日、北海道議会にて修正議決されました「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」の関連資料がありますので、いくつか公開しておきます。
北海道議会におけるフッ化物洗口の質疑に関する見解
以下一部引用です。
1)厚生労働省は「フッ化物洗口ガイドライン」(2003年)によって、フッ化物洗口の有効性と安全性を確認して推奨している。本学会はこれを全面的に支持するものである。
2)条例案に反対する質問者が引用したフッ化物洗口に関する有害性や副作用は、科学情報の誤認や論旨の不合理なところが多数見受けられる。
3)国内外の広範囲な調査結果から、フッ化物洗口事業のむし歯予防効果については、約30~80%の予防率が期待でき有効であるとの評価が得られている。
4)適切に行われるフッ化物洗口での1日あたりフッ化物の摂取量は、WHO(世界保健機関)が推奨する水道水フッ化物濃度調整(フロリデーション)の場合に比べても1/4~1/5であり安全性は高い。国内外の広範囲な調査結果から、心配される全身的な影響の証拠は認められていない。
5)WHO、FDI(国際歯科連盟)、PHS(米国公衆衛生局)等をはじめとする世界の歯学医学保健専門機関が合意している「フッ化物応用は安全で、むし歯予防に有効な歯科公衆衛生手段である」との結論が得られている。またわが国において、日本歯科医学会(1999年)、日本歯科医師会(2000年)、日本口腔衛生学会(2002年)、厚生労働省(2003年)、日本学校歯科医会(2005年)等により本方法に関する学術的、技術的検討が行われ、その有用性が確認されてきている。
6)今日、わが国でも小児期・学齢期のむし歯は減少傾向となってきている。しかし、むし歯経験歯数は依然として高く12歳児で比較すると先進諸外国の約2倍のレベルにあり、また都道府県格差、地域格差、個人格差も強く残っている。口腔の健康が全身の健康や生活の質に大きく係わっていることは医学専門機関の一致する見解となっている。したがって、公衆衛生特性の高いむし歯予防法であるフッ化物洗口をわが国で普及する意義は大きい。
平成21年5月10日に有限責任中間法人日本口腔衛生学会理事長米満正美名義にて、自民党・道民会議北海道議会議員会政策審議委員会委員長柿木克弘殿に報告された、フッ化物洗口の質疑に関する見解です。
20ページありますが、最初にまとめがついていたり、後ろに引用文献がまとめられていたり、とても丁寧な体裁の報告書です。
「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」に対する2009/05/12北海道議会保健福祉委員会意見陳述人成田憲一氏の「陳述の問題点」についての意見書
添付参考資料図 1 フッ化物洗口風景
添付参考資料図 2 フッ化物洗口の安全理由
参考資料 1 氾濫する健康情報を正しく選択するには?
参考資料 2 急性中毒や慢性中毒症とフッ化物の量との関係図
参考資料 4 米国はフッ化物を有益な栄養素とし、一日に摂るべき目安量を設定(意見書P32に記載)
参考資料 5 健康情報の信頼性を判断する6段階のフローチャート
参考資料 6 歯のフッ素症について解説した図
以下一部引用です。
又この度は、これからの道民の健康にフッ化物洗口が必要であることをご理解いただき、2009年6月16日道議会において、100対2という圧倒的多数の賛成により、「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例」が成立するのにご尽力いただきましたことに心から感謝申しあげます。
また、保健福祉委員会において成田氏は、約30分間の陳述の間に26箇所の「誤りや不適切な問題ある陳述」、委員会での陳述と重複しない「配布文書の中での大きな誤りと問題点」5箇所、合計31箇所の「問題ある陳述」を道議会に対していたしております。
その一方でほんのわずかな反対者だけが“論争がある”と主張するにすぎません。それはフッ化物利用に対する科学的団体の見解を示しているのではありません。
平成21年6月に北海道子供の歯を守る会会長堅田進、並びに日本口腔衛生学会北海道地方会幹事長千葉逸朗名義にて、道議会議員に報告された、2009/05/12の成田憲一氏の「陳述の問題点」についての意見書です。
陳述の問題点31箇所について詳細に指摘している本意見書は36ページあり、また一部レイアウトの崩れている部分もありますが、フッ化物応用に関連した「論争」の実態を学ぶ絶好の意見書となっています。
8月4日
歯科時報新社の発行する「デンタルタイムス21」の平成21年6月25日号にて北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例についての記事がありましたので、紹介しておきます。
8月4日
伊達市のフッ化物洗口導入までの経過についての資料がありましたので、公開しておきます。
道の条例が北海道知事により平成21年6月26日に公布、同日より施行されておりますので、このような事例が1つでも多く報告されることが期待されます。
伊達市フッ素洗口導入までの経過について
8月5日
佐賀県の掛園です。
フッ素洗口について佐賀新聞に掲載しました。
虫歯の予防にフッ素利用を
佐賀新聞掲載日2009年07月27日
鹿島市 掛園浩
07月4日付佐賀新聞で「12歳児の虫歯 初めて 全国平均下回る」との報道がありました。虫歯が減った最大の理由は、学校でフッ素洗口(フッ素を溶かした水でブクブクうがい)を取り入れたことです。フッ素は、歯の表面を強くして、ミクロの虫歯を修復する働きがあります。
フッ素を利用した虫歯予防方法は、1969年にWHO(世界保健機関)によって紹介され、1970年、日本で最初に虫歯予防にフッ素を導入した新潟は、フッ素の恩恵を受け、現在3人に2人が虫歯が1本もない状態になりました。
佐賀でのフッ素洗口の導入は、1989年に鹿島市の若草保育園とことじ保育園で始まりました。
虫歯予防にもっとも効果的で安価なのが水道水へのフッ素の添加です。現在、この方法は欧米、豪州、韓国など60カ国以上で採用され、国内では米軍基地内と群馬県下仁田町のふれあいセンターで導入されています。
虫歯予防にフッ素を利用して虫歯を防ぎましょう。(歯科医師、43歳)
8月6日
平成19年度につきましては79施設10162人のフッ化物洗口の実績のある滋賀県は、全ページカラーで編集された、色鮮やかな滋賀県フッ化物洗口実施マニュアルを公開しています。
まんべんなく優れた内容ですが、とりわけ5章のQ&Aは、量・質ともに充実しており、読み応えがあり、おすすめです。
滋賀県フッ化物洗口実施マニュアル
http://www.pref.shiga.jp/e/kenko-t/sika/f-manual/index.html
第1章 はじめに(PDF:717KB)
第2章 むし歯予防の基本的知識(PDF:903KB)
第3章 フッ化物洗口の基本的知識(PDF:935KB)
第4章 フッ化物洗口の実際(PDF:747KB)
第5章 フッ化物応用 Q&A(PDF:632KB)
参考資料(PDF:2,305KB)
8月6日
京都にて開催される第73回全国学校歯科保健研究大会の自由集会(フロアシンポジウム)にて「食育・・・学校歯科の やくわり」をメインテーマとしてフッ化物洗口についての討論会が開かれるようです。
フッ化物洗口が、食育を支える大黒柱として認識されるきっかけになることを期待します。
第73回 全国学校歯科保健研究大会 2009京都 公式サイト
サブテーマ1
「フッ化物洗口がもたらすものとは?・・・豊かな心と体をはぐくむために」
趣旨
フッ化物洗口は優れたむし歯予防の一手段として、今日多くの学校で行われるようになってきました。でも、学校でフッ化物洗口が行われる理由は、単にむし歯を減らすことだけにあるのでしょうか?
子どもたちの豊かな心と体をはぐくむための、学校歯科保健におけるフッ化物洗口の持つ意味について考えてみませんか。
1ーa フッ化物洗口の基礎、意義
なぜ学校でフッ化物洗口なのか?
学校でフッ化物洗口を行うということは、単にむし歯の減少を目的とするだけでなく、ヘルスプロモーションの理念に基づいた「生きる力」を育むための、優れた歯科保健教育の教材として意義があり、また、フッ化物洗口を通じて、地域や家庭を含めた学校歯科保健活動全般の活性化にも繋がるものと考えます。
ここでは、学校におけるフッ化物洗口の意義について語り合いましょう。
1ーb フッ化物洗口の普及
京都府では昭和51年に北部の小さな小学校で始まったフッ化物洗口が、平成20年末で306施設、78,226人の子どもたちが実施するまで普及しました。当初は行政や学校の先生に協力を求め、保護者の理解を得るために色々な問題に出会いました。しかしその出会いの中で本音をぶつけ、正しい知識を持っていただくことで、よき理解者になっていただきました。
実施して数年が経ちますと、子どもたちの口の中、そして歯そのものへの関心が、明らかに変ってきます。むし歯予防で大事なのは、「フッ素」「歯みがき」と答えてくれる子どもたちがここにはいます。
卒業する時に、「先生、僕の歯を丈夫に大事にしてくれてありがとう」と子どもたちが言ってくれる喜びを、皆さんとともに分かち合いましょう。
8月6日
10月25日の会員研修会の案内が公開されましたので、お知らせいたします。
主催/北海道子供の歯を守る会
ヘルスプロモーションの伝道師にして予防歯科のカリスマ 中村譲冶先生の講演会のお知らせ
大好き予防歯科
〜明るい歯科医院づくりをめざして〜
演者が所属しているNPO法人ウェルビーイングが予防歯科に取り組んで35年が経ちました。ウェルビーイングには全国至る所からメールや電話で予防歯科に関する相談があります。またスタッフの方を連れて遠方から泊まりがけでで見学にも来られます。これらの方々の悩みや相談の内容は、
・リコール率がだんだん下がってきます、どうしたらいいのでしょうか ?
・中学生になるとリコール率がさがります
・いろいろやることが多すぎて来院者とコミュニケーションを取る暇がないのですが、、、
・予防をやっているのですが効果がなかなか実感できません。
・なかなかいうことを聞いてくれない中年の方にはどう対処したら良いのですか ?
・担当を任せた歯科衛生士さんが次々に辞めていくのですが、何がいけないのでしょう?
などなどです。このような悩みを解決するために、これまでの経験と実績から培われたノウハウをみなさんにお伝えしようと思います。実際に臨床の予防歯科に取り組んでいるがあまりうまくいってないと感じられている方々、これから取り組もうと考えている方々、スタッフのみなさんとご一緒に是非、参加してください。
*講師 中村 譲治 先生 福岡市 なかむら歯科医院 院長
経歴 昭和50年 九州歯科大学卒業
NPO法人ウェルビーイング理事
医療法人ウェルビーイング理事長
九州歯科大学臨床教授
鶴見大学歯学部非常勤講師
熊本大学医学部非常勤講師
著書 ・明日からできる診療室での予防歯科 編著 医歯薬出版 (1998)
・実践予防歯科予防歯科臨床教育協議会編 分筆 医歯薬出版 (1999)
・かかりつけ歯科医のための新しいコミュニケーション技法 編著 医歯薬出版 (2000)
・地方分権時代の健康政策実践書 編著 ライフ・ サイエンス・センター (2001)
・フッ化物ではじめるむし歯予防 分筆 医歯薬出版 (2002)
・明日からできる地域での予防歯科 編著 医歯薬出版 (2003)
・楽しくできる予防歯科 編著 医歯薬出版 (2009)
* 日時:平成21年10月25日(日) 9:45〜11:45
* 会場:札幌市教育文化会館 3階 研修室 305
札幌市中央区北1条西13丁目(地下鉄東西線西11丁目駅、1番出口から徒歩5分)
* 会費:無料
* 定員:先着150名
* 締め切り:平成21年10月15日(木)
* 申し込み先及びお問い合わせ先
北海道子供の歯を守る会札幌事務局 葭内歯科医院 〒004-0802 札幌市清田区里塚2条3丁目9-1
Tel&Fax 011-883-5456 e-mail:higu@amber.plala.or.jp
郵送、Faxまたはe‐mailにてお申し込みください。
歯科医師、歯科衛生士、歯科助手他、予防歯科に興味のある方の参加、歓迎いたします。
8月12日
NEWS(2009.3.30)平成21年3月18日の道議会本会議についての「平成21年3月18日の道議会本会議について」にて、北海道議会の公式ウェブサイトでは、「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」に関する会議録が公開されましたので、お知らせしておきます。
平成21年3月18日の本会議(すべて文書化されています)
平成21年3月18日の本会議(音声が公開されています)
当サイトでは、フッ化物洗口につきましては、特集 集団フッ化物洗口にて扱っております。厚生労働省医政局長・健康局長連名でのフッ化物洗口ガイドラインや学校実施での洗口の法的根拠、フッ化物洗口 北海道教育委員会の議会答弁などもご紹介しておりますので、あわせてご覧くださいませ。
8月13日
佐賀県にて精力的に活動なさっております、掛園先生より、佐賀新聞についての情報提供です。記事の最後では、北海道の条例についても触れております。
佐賀県の掛園です。
佐賀新聞に下記の記事の投稿がありました。
対応策は完了済みです。
フッ素、本当に安全ですか
佐賀新聞掲載日2009年08月05日 <自>
〈フッ素、本当に安全ですか〉
佐賀市 堤純子(44)
フッ素洗口がわが子の小学校で実施されていますが、安全性について調べると、虫歯を予防するというただ一つの利点の一方で副作用が何項目もありました。私は少しでも体に有害ならば子どもの体に入れたくなくて、やめさせました。
フッ素は自然界にもあり、食べ物からも摂取されているから安全という人もいます。では、フッ素洗口のフッ素は自然界のものから抽出された天然のものでしょうか。化学合成された物質は天然のものと似せているけれど、体内に微量に蓄積され、いつか人間をかく乱し障害を起こします。
体に安全という基準は人によって違います。微量といえども、子どもたちはフッ素以外にも数えきれない化学物質を生活の中で摂取していて、その積み重ねが現在、病気や異常行動、障害の一因となっているとは考えられないでしょうか?
私たち親は、もっとフッ素についても興味を持ち、知り、賛否両論を聞き、納得の上、フッ素洗口許可の印を押すべきではないかと私は思うのです。
佐賀県の掛園です。
下記の記事を佐賀新聞に掲載しました。
むし歯予防のフッ素、害なし
8月5日の本欄の「フッ素、本当に安全ですか」という堤純子様の疑問にお答えします。
むし歯予防に使うフッ素は、食品の中にも含まれています。日常生活の中でフッ素を取る量が一番多いのが主食である米やパンです。ですから、もしむし歯予防に使う程度のフッ素が危険ならば、野菜も肉も水道水もミネラルウォーターにもフッ素が含まれているので、何も飲食出来なくなります。
フッ素洗口に使うフッ素は自然界のものから抽出された天然の物ではないかもしれないので、危ないかもとご心配されていますが、フッ素(NaF)は、2個の原子が結びついた簡単な構造ですので、食塩(NaCl)と同じで、化学的に合成しようが、天然素材から抽出しようが、製法は違っても同じものしか出来ません。
今年6月、北海道議会は、むし歯予防にフッ素を利用していくことを議決しました。
むし歯予防に使うフッ素は安全で何の害もありません。安心してむし歯予防にフッ素を使って下さい。
8月26日
先日、伊達市のフッ化物洗口導入までの経過についての資料を掲載いたしました(NEWS(2009.8.4)伊達市フッ化物洗口導入までの経過について)が、登別市と千歳市についての資料もありましたので、公開しておきます。
道の条例が北海道知事により平成21年6月26日に公布、同日より施行されておりますので、このような事例が1つでも多く報告されることが期待されます。
登別市におけるフッ素洗口の歩み
千歳市におけるフッ素洗口の歩み
9月8日
仙台市青葉区によりますと、平成20年度、仙台市内の幼稚園・保育所(園)では51箇所がフッ化物洗口法を実施していますが、その仙台市の諸団体の参画している歯と口の健康づくりネットワーク会議は、平成16年度に、全ページカラーで編集された、色鮮やかなフッ化物応用マニュアルを公開しています。
歯と口の健康づくりネットワーク会議
仙台市、(社)仙台市医師会、(社)仙台市歯科医師会、(社)仙台市薬剤師会
仙台市教育委員会、仙台市市立幼稚園連合会
仙台市PTA協議会、仙台市保育所連合会、東北大学大学院歯学研究科
宮城県歯科衛生士会、宮城県産業保健推進センター
歯と口の健康づくりマニュアル
フッ化物応用マニュアル html版 pdf版
鳥取県西部地区では、保育園・幼稚園に「フッ化物洗口」を普及させることを目的として、「強い歯つくるフッ化物洗口事業」を実施しており、そこで、マニュアル、パンフレット、チラシを作成しています。
鳥取県西部総合事務所福祉保健局福祉企画課
フッ化物洗口実施マニュアル
フッ化物洗口実施マニュアル(1,309KB)
お口ブクブク大作戦パンフレット(1,514KB)
フッ化物洗口ちらし(1,129KB)
埼玉県では平成12年度から8020運動推進特別事業の一環として、埼玉県歯科医師会に委託し、フッ化物洗口事業を行っており、埼玉県歯科医師会ではフッ化物洗口の実務マニュアルを作成して、よりいっそう集団洗口の普及支援をはかっています。
埼玉県フッ化物洗口事業
「フッ化物洗口の実務マニュアル」について
長崎県では、平成12年度に「歯なまるスマイル21プラン」を策定し、各種う蝕対策を実施しています。
10月25日
2009年10月の会員研修会では、2008年11月の築山先生に引き続き、予防歯科を通じて明るい歯科医院づくりをめざしているという、NPO法人well-beingの中村譲治先生をお招きし、医療の最終目的や歯科医療の目指すものについて、お話しいただきました。特に予防歯科につきましては、スタンダードや原則、システムから実際まで、きめ細やかにお話しいただき、さっそく明るい歯科医院づくりを目指し始めている参加者も数多いのではないでしょうか。
以下に内容をかいつまんで、まとめました。
大好き予防歯科〜明るい歯科医院づくりをめざして〜
講師:中村譲治 先生 福岡市 なかむら歯科医院 院長
日時:平成21年10月25日(日) 9:45〜11:45
会場:札幌市教育文化会館 3階 研修室 305
■医療の最終目的は健康な住民を増やすのが目的です
中村先生は、まず、歯科医師法第一条にある「国民の健康な生活」という表現を評価し、健康な住民を増やすことが医療の最終的な目的である、と強調しました。
■健康ってなに?
「健康な生活」を評価するため、Smith(1983)の整理した4つの健康モデルを示され、なかでも4つめにあたる健康モデル(Eudaimonistic Model, Maslo)から、健康とは、健やかに生きる(well-being)、自己実現(self-realization)ができている状態である、とのことでした。
■歯科医療がめざすものは?
これらの整理から、歯科医療が目指すのは、健康(health)を通じた生活の質(QoL)の向上であり、また人々の幸福(well-being)の追求である、と示され、人々の誕生から寿命を迎えるまで、全てのプロセスで元気で幸せに暮らせるようにすること、そのため環境(家庭、職場、学校、地域)の整備に専門家として関わることが重要である、とのことでした。
■予防歯科のスタンダードとは
ここからは、開業医の誰もができる予防歯科をめざして、というサブテーマで、予防歯科のスタンダードについてお話いただきました。
■臨床予防歯科の原則
導入部分の知見から、予防歯科の原則として、以下のようにまとめられました。1)ゴールはwell-being。2)主役は患者自身。3)長期に継続した来院。4)健康教育と環境整備を視野に入れる。5)予防のベースはフッ化物。
■予防歯科のスタンダードなシステムとは
同様に、予防歯科のスタンダードなシステムとして、1)治療終了から定期健診につなげるオリエンテーション。2)定期的なリコールを無駄なく確実に来院者に伝えるインフォメーション。3)継続的サポートを的確なものとする記録のファイリング。4)診断結果に基づく予防処置を実施する診療体制。5)スムースで無駄のない健康教育が実施できるようにするスタッフ間のコミュニケーション、が必要とのことです。
■予防歯科に必要な知識と技術
同様に、予防歯科に必要な知識と技術として、1)基礎的なう蝕と歯周病の病因論。2)健康教育の理論とその技術。3)効果的な健康教育を可能にするコミュニケーションの理論と技術。4)的確な予防計画が立案できるための診断能力。5)フッ素塗布、シーラント、プロービング、PTCを実施できる理論と技術、を挙げられました。
■システムづくりに必要な作業
まとめとして、このようなシステムづくりに必要な作業として、1)院内のコンセプトづくり。2)定期健診のオリエンテーションの内容の検討。3)定期健診の説明パンフレットやオリエンテーション時のプレゼンの媒体作成。4)定期健診予約カードのデザイン及び作成。5)治療開始から入金、リコールまでの流れ図とシステムづくり。6)定期健診開始時の問診表の作成。7)定期健診用カルテの作成。8)来院から健診、予防処置、次回予約までの流れと各スタッフの役割の決定、等を挙げられ、予防歯科のスタンダードとは院内のコンセプトづくりからはじまる、包括的な取り組みであると理解しました。
ご講演中の中村先生1
ご講演中の中村先生2
南出保 記す
12月20日
北海道議会の公式ウェブサイトでは、「平成21年6月16日の本会議」が公開されました。「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例案」の修正議決に至る会議録が公開されましたので、お知らせしておきます。
平成21年6月16日の本会議(すべて文書化されています)
平成21年6月16日の本会議(音声が公開されています)
当サイトでは、フッ化物洗口につきましては、特集 集団フッ化物洗口にて扱っております。厚生労働省医政局長・健康局長連名でのフッ化物洗口ガイドラインや学校実施での洗口の法的根拠、フッ化物洗口 北海道教育委員会の議会答弁などもご紹介しておりますので、あわせてご覧くださいませ。