2025年 12月 3日(水)第2053回例会
2025年 12月 3日(水)第2053回例会
◆会長の時間◆ 会長/𡈽門 明哉君 2025年 12月 3日(水)第2053回例会
中村久子の生涯が教えてくれること
今月12月は疾病予防と治療月間です。今日は、強い精神力で人生の困難に立ち向かい、多くの人々に感動と勇気を与えた隠れた偉人、中村久子について触れます。
中村久子は、1897年(明治30年)に岐阜県高山市に生まれました。2歳の時、霜焼け、凍傷がもとで突発性脱疽(だっそ)という病気を患い、3歳で両手両足を切断、四肢の多くを失いました。
普通の人生を送ることが難しい中、彼女は絶望に沈むことなく、母親の厳しい指導のもと、口と残った腕を使って裁縫や筆記など、様々なことを習得していきました。
しかし、生活は困窮します。19歳の時、久子は自ら見世物小屋に身を売り、「だるま娘」として全国を巡業する道を選びました。
手足のない身体で、口に筆を加えて書を書いたり、裁縫や編み物をする芸は、人々の好奇の目にさらされるものでしたが、彼女はその状況を力に変えて生き抜きました。この興行芸人としての約20年間は、彼女の人間性を鍛え、世の中を深く見つめる貴重な時間となりました。
1937年(昭和12年)、来日したヘレン・ケラーとの会見が彼女の人生の転機となります。
ヘレン・ケラーは、久子の身体に触れ、「私より不幸な人、そして私より偉大な人」と涙を流して称えたと言います。この言葉は、久子さんの存在が、障害を持つ人々に留まらず、すべての人々に希望を与えるものであることを示しました。
この出会いを機に、久子さんは興行芸人から引退。その後は、作家として、また講演家として活動の場を移します。『宿命に勝つ』『無形の手と足』といった著書を出版し、全国各地で自身の経験と「生かされるよろこび」を語り続けました。
晩年は、高山市の身障者福祉会の会長を務めるなど、社会活動にも尽力し、厚生大臣賞も受賞されています。1968年(昭和43年)、70歳で生涯を閉じましたが、久子の遺志により遺体は献体され、最期まで社会に尽くされました。
中村久子の生涯は、苦難と闘いの連続でした。しかし彼女は、「宿命」という過酷な運命を受け入れつつも、決してそれに屈しませんでした。
彼女が残したメッセージは、私たちが抱える困難が何であれ、「人間としてどう生きるか」という問いに対する、力強い答えではないでしょうか。
最後に疾病予防と治療月間に因んで彼女が患った突発性脱疽に関する現代医学の予防と治療方法に触れます。
「突発性脱疽」という呼び名は現在では使われておらず、医学的にはバージャー病(閉塞性血栓血管炎)と呼ばれています。
手足の末梢血管が炎症を起こして詰まり、血が通わなくなることで、最悪の場合は手足が壊死(腐ってしまう)する病気です。日本では国が指定する指定難病(難病番号47)の一つです。
この病気の最大の原因は**「タバコ(喫煙)」**であることが判明しています。患者の9割以上が喫煙者ですが受動喫煙でも発症リスクがあると言われています。最強の予防法は禁煙です。
治療方法の紹介
基本的な治療
• 禁煙(絶対条件)
• 薬物療法: 血管を広げる薬や、血液をサラサラにする薬を使います。
• 口腔ケア: 「歯周病菌」との関連が指摘されており、歯の治療も推奨されています。
最新の治療
• 血管バイパス手術: 自分の静脈を使って、詰まった血管の迂回路を作る手術です。
• 血管再生治療(遺伝子治療): 遺伝子治療薬が2019年に保険適用となりました。標準医療として処方できる薬になっています。新しい血管が生えるのを促す薬です。
血管外科などの専門医を受診することで、深刻な事態を防ぐことができます。
◆幹事報告◆ 幹事/義澤 彰君
1. 当クラブ会員であり、パスト会長、パストガバナー補佐でもありました、草薙 喜義さんが11月28日にご逝去されました。
2. 今月のロータリーレートは1ドル=156円です。
3. 来年の交換留学生は相模原中RCホストとなります。
4. 次々年度の役員案が指名委員会から報告が有りました。理事役員会用LINEグループにて臨時役員会を行いますので理事役員の方はご確認ください。
5. 第5G・第10G合同新入会員オリエンテーションが2月6日(金)18:30~中国名菜敦煌にて行われます。入会3年未満、会長・幹事・研修委員長が対象者となります。
6. 2月の例会、会場の都合で2月4日(水)昼例会を夜例会に、2月18日(水)の夜例会を昼例会に変更します。
7. 11月29日(土)伊豆中央RCの創立60周年記念式典に参加してきました。
8. 次週、年次総会となります。次年度会長・幹事及び役員理事の方、次々年度会長・幹事候補者の方は、週報用に原稿の準備をお願いします。
◆お祝い◆
<本人誕生日>
渡邉 亨志君
田島 敏久君
井口 一也君
長田 憲一君
<ご夫人・ご主人誕生日>
伊藤(淳) まり様
齋藤 杏里様
<結婚記念日>
伊藤 淳君
唐津 昇君
◆委員会報告◆ R財団委員長/田島 敏久君(代理:大河原 幸夫君)
財団プログラム委員会の委員ではありませんが、代役のつもりでご報告いたします。
先月(11月)は財団月間でした。
ロータリー財団の寄付金は、所得から寄付金控除を受けることができますが、12月末で今年分は終了しますので、今月の例会があと3回ありますので、事務局の石破さんを通じて財団寄付を是非お願いいたします。
今月のロータリーレートは156円と高いですが、クラブから5000円分は個人分として寄付しています。目標200ドル/人 になります。宜しくお願いいたします。
◆卓話◆ 国際奉仕姉妹委員長/中島 一二君
国際奉仕について
国際奉仕とは、ボランティア活動です。私達西RCは今迄に3回の奉仕活動の実績があります。①台湾敦化RCと学校に本箱・本を寄贈②タイの農村に堀抜井戸と浄化設備③インドネシアに風土病の予防接種を2年間に渡り国際奉仕活動として実施して参りました。そして今月は能登半島輪島の地震による棚田復旧工事のサポートのお願いをする為11月14日~ 17日台湾に行って参りました。敦化RCからは全面的に協力をして頂く事に成りましたので、協同で実践をしていきたいと思います。会員の皆様の御協力を宜しくお願い致します。また今後この様な奉仕活動をする場合に、もう少しRI地区を含めて情報の提供ができる環境を整えて頂く必要があると考えています。それは奉仕活動をしようとすると必ずどんな奉仕活動をするかという調査・情報が必要になり、その為に多額の費用を用意しなければ成りません。場合によってはその費用が奉仕活動費用よりも多くなりますので、是非西クラブとして各地区に今後共お願いをして行きたいと思います。
中島委員長のお話を受けて、数名の会員から「姉妹クラブ」台北敦化RCとの交流についてコメントを頂きました。
グローバル補助金事業の責任者に指名された唐津会員が、今後の活動について意気込みを語りました。
◆出席報告◆
会員数 32名
出席免除者 1名
出席対象者 31名
例会出席者数 17名
欠席数 14名
出席合計 17名
出席率 54.8%
■会長 𡈽門 明哉 ■副会長 秋森 三男 ■会長エレクト 廣石 隆太
■幹事 義澤 彰 ■会計 廣石 隆太 ■会場監督 石井 裕子
□例会場 小田急ホテルセンチュリー相模大野8F
□事務局 相模原市南区相模台3-11-8(株)秋森商鋼内Tel.042-748-7624 Fax.042-705-6624
□国際姉妹クラブ 台湾:台北敦化ロータリークラブ
□友好クラブ 伊豆中央ロータリークラブ
𡈽門 明哉 会長
義澤 彰 幹事
〇会長エレクト 廣石 隆太君